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第1話 大切な夏・大切な出会い

・作者ナレーションパート

時は某年の7月24日、夏休みの初日である。


こちらは海辺の田舎町。

神尾(かみお) 観鈴(みすず)という少女がいた。

彼女は幼い頃から難病を患っている。


そして医師から、今年の8月いっぱいまでしか生きられないと宣言された。



・主人公ナレーションパート

私は残り少ない人生を悲観してなんかいない。

今年の夏を、最期の夏を、思う存分味わっていたいと思っているのだから。



・作者ナレーションパート

観鈴には、神尾(かみお) 晴子(はるこ)という、ただ一人の家族である母親がいる。



・主人公ナレーションパート

私はこの海辺の田舎町が好きだ。

都会と違って静かだし、潮風が気持ちいい。

そんな町で、恋愛もしてみたいな。


私のお母さんは、「体が弱いので早く帰ってくるように」と言っている。

なので早く帰ってきて、少しでも安静にしていれば、病気が治るんじゃないかなんて思う。


私は、砂浜に行って、海を眺めてきた。

なんていい景色なんだろう…。

残り少ない自分の命を思う辛さを忘れさせてくれる…。

そんな気分がした。


すると私の手に1匹のカラスがとどまった。

そのカラスが、私の顔を見つめてくる。

そしてそのカラスは私の手から離れ地に着いた後、男の子に変身した。

その男の子は、銀髪で右目を髪で隠していて、黒い無地長袖Tシャツを上半身にまとっている。


観鈴「あなた誰?」

往人「俺の名前は国崎(くにさき) 往人(ゆきと)。君の名前は?」

観鈴「神尾(かみお) 観鈴(みすず)。」


私は、往人くんに対して胸がキュンとした。

今ここで告白しようかなと思ったけど、勇気がなかったのでやめた。


往人「灯台の辺りに行ってみないかい?」

観鈴「うん、行く。」


私は往人くんとともに、灯台の辺りに行った。

そこは一度も行ったことがない場所だ。


そして往人くんに、自分について語った。

往人「もう余命が少ないんだって?」

観鈴「うん。でも今年の夏を思う存分味わってみたいと思っているんだよ。」

往人くんは残念そうな顔をせず、私をただひたすら見守るような表情をしてきた。


往人「俺がカラスに変身するということは内緒にしておくんだよ。」

観鈴「うん!」


往人くんはカラスになって、どこかに飛んで行った。


私は家に帰った。

晴子「もっと早う帰ってこな。」

私はちょっとお母さんに怒られたのであった。


そして今日の花火大会。

毎年開催されるけど、私にとってはこれが最後の花火大会。

観客の中に往人くんがいたことはわかっている。

私は彼を見つめると、彼は手を振ってきた。

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