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だらちーとと残念異世界  作者: ちょもらん
吟遊詩人編
181/246

23日目 実験してくる

 レジーナの魔法を防ぐ魔法、『レジーナレジスト』の効果を確認するにはレジーナの魔法を受ける必要がある。魔法研究者ではない私にはレジーナの魔法を予想はできても詳細なスペックや理論はお手上げであるからして、実学という名のゾンビアタックで効く奴を選別するしかない。多分レジーナの脳みそを覗いたところで基礎理論も理解できないだろうし。




 じゃあまぁ早速試してみよう。欠片ちゃん中継を見るとレジーナご一行は領都の門から続くわかりやすい街道をのんびり進んでいた。特区カルア村関連の整備された道なので私にも記憶がある。神官服の集団は異様だがこれから冬に北に向かう者も少ないのですれ違う者がないようだ。




 よし、いってみよう。先頭を行く男性二人が乗っかったモフ馬たちの前に転移した。


「なんだ!」


「おい、暴れるな!」


 ビビりのモフ馬がヨダレを出しながら急停車して、引き返そうと暴れる。明らかに出るところミスだ。


「えーと、レジーナさんに用があって」


「メヌール司祭のお仲間さん? なんでここに」


「私にようですか」


 少々パニック気味だがレジーナが出てきてくれたので仕切り直すことにする。しっかり右手に杖装備だ。


「魔法、飛ばしてきます?」


「得体の知れないままです。何用なのかしら?」


 メヌールからパクった目に魔力集中をする。湯気のような魔力が見えた。これは来るだろう。


「新作魔法の試し打ちです」


 杖頭がこちらを向いた。今だ!


「試作れじれじ一号!」


 レジーナから放たれた魔法は狙い通り魅了魔法だった。何でも洗脳頼みだなこの人と思いながら観察する。

 試作レジーナレジスト一号は静電気除去シート風の魔法だ。電気を軽く吸収して対象物に通電するまえに放電するバリアを張る。

 ちゃんと機能したらしく白い魔力の糸は私に達する前にバリアを走り空気に溶けた。


「よっしゃ。三十秒記憶をいただきます」


 五人の神官にさとりん経由で記憶除去を行い、杖を向けられたシーンに戻ってもらう。


「試作れじれじ二号!」


 同じ行動を取らされていることに気付いていないので不可視の避雷針を出現させた。……魔法は私に届かなかったがよくわからなかった。微弱すぎるし一号みたいに目の前ではなかったので目視できなかったが原理は同じなので機能したと思おう。

 繰り返しになるがまた記憶を抜いて三号の実験だ。


「れじれじ三号」


 今回はノイズジャミングである。レジーナの魅了レベルに微弱の周波数をランダムに流した壁を用意。一瞬すり抜けてきたが届く前に消えた。壁の向こうに魔力を通すのを止めたレジーナが見える。


「実験は終わりです。お疲れさまでした」


 全員私と会った記憶を消して宿屋に帰った。


「ただいま。メヌ、レイナードじいさん。大体の魔力が決まったよ」


 何やら物資に囲まれたメヌールに声かけをする。

 れじれじ一号と二号を込めるためにメヌールの実験結果を見せてもらわねば。

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