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──わたしはここにいる

   そこかしこにいる

   でもあなたたちには見つけられない


 噴水から現れる目隠しの少女。身に纏うものにも魔物の腕の模様が広まっている。

 

人々が倒れる中から死神が姿を現し、少女に鎌で襲いかかる。少女は身軽く避けて歌い続ける。

 

一瞬、少女に鎌の刃が届きそうになるが、少女が一際甲高く歌うと、地や壁、人の死体、早くも全てを浸していこうとする水から無数の怪物の腕が現れ、逆に死神を追い詰める。 

 


死神は辛くも逃れる。

逃れ去った高台で一休みしていると死神の長く引きずった裾から、生き残った子供が顔を出し心細げに死神を見上げる。


死神も自分のマントが勝手に拾ったらしい子供を黙って見下ろし、二人は黙って見つめあう。



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