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私的解釈で詠む万葉集  作者: あ
2巻
10/74

2/96 水薦苅 信濃乃真弓 吾引者

2/96

題詞:久米禅師娉石川郎女時歌五首

題訓:久米禅師(くめのぜむし)が石川郎女(いしかはのいらつめ)を娉(つまど)ふ時の歌五首

原文:水薦苅 信濃乃真弓 吾引者 宇真人<佐>備而 不欲常将言可聞 [禅師]

訓読:み薦刈る 信濃の真弓 吾が引かば 貴人さびて いなと言はむかも [禅師]

仮名:みこもかる しなぬのまゆみ あがひかば うまひとさびて いなといはむかも

校異:作→佐 [元][金][類]


うまひと(貴人):徳の高い人。

~さぶ:の様に振る舞う。


~~~~~~


2/97

原文:三薦苅 信濃乃真弓 不引為而 強<佐>留行事乎 知跡言莫君二 [郎女]

訓読:み薦刈る 信濃の真弓 引かずして 強ひさるわざを 知ると言はなくに [郎女]

仮名:みこもかる しなぬのまゆみ ひかずして しひさるわざを しるといはなくに

校異:作→佐 [元][金][類]


***私的解釈***


修正:三薦苅 信濃乃真弓 不引為而 強留<作>行事乎 知跡言莫君二

訓読:み薦刈る 信濃の真弓 引かずして 強ふるさ業を 知ると言はなくに [郎女]

仮名:みこもかる しなぬのまゆみ ひかずして しふるさわざを しるといはなくに


~~~~~~


2/98

原文:梓弓 引者随意 依目友 後心乎 知勝奴鴨 [郎女]

訓読:梓弓 引かばまにまに 寄らめども 後の心を 知りかてぬかも [郎女]

仮名:あづさゆみ ひかばまにまに よらめども のちのこころを しりかてぬかも


***メモ***


原文:梓弓 引者随意 依自友 後心乎 知勝奴鴨 [郎女]

訓読:梓弓 引きはまにまに 寄らじとも 後の心を 知りかてぬかも [郎女]

仮名:あづさゆみ ひきはまにまに よらじとも のちのこころを しりかてぬかも


目→自に。


思いのままに梓弓を引きなさい。寄り添わなくても、それは後のあなたの気持ちがどうなるか分からないからです。


~~~~~~


2/99

原文:梓弓 都良絃取波氣 引人者 後心乎 知人曽引 [禅師]

訓読:梓弓 弦緒取りはけ 引く人は 後の心を 知る人ぞ引く [禅師]

仮名:あづさゆみ つらをとりはけ ひくひとは のちのこころを しるひとぞひく


つら(弦)、を(緒):弓の弦、ひも。

取り佩く:腰に帯びる。


~~~~~~


2/100

原文:東人之 荷向篋乃 荷之緒尓毛 妹情尓 乗尓家留香問 [禅師]

訓読:東人の 荷前の箱の 荷の緒にも 妹は心に 乗りにけるかも [禅師]

仮名:あづまひとの のさきのはこの にのをにも いもはこころに のりにけるかも

校異:問 [元][類] 聞

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