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19 魔法族、よもやま話 3/5

 水魔法族ウォルタの集落に着いた。

 だいたい集落の中心に建てられている神殿と違い、族長の家は外から見てわかるものでもない。近くにいる人に聞くかと見渡すと、見覚えのある顔が歩いているのを見つけた。


「あ、シャルド」


 水の自警団団長、シャルド・ウォルタだ。

 シャルドは目をぱちくりと瞬かせ、ああ、とぼくたちの方へ近付いてきた。


「久しぶりだな。闇のとこに旅人が来てるって話は聞いてたが、アンタらだったか」


 何故かぼくたちの噂がここまで届いていたらしい。まぁ、旅行者もなかなか来ない土地らしいし、よそ者が珍しいのだろう。悪い意味ではないようだが。


「族長に届け物があるんだけど、家はどこ?」

「族長?」


 ひょいとシャルドの背中から顔を出したのは糸目の青年。青年というよりも少女と言ってもいい顔つきで、魔力の質はシャルドに似ているのに顔は全く似ていない。


「兄さん、他種族に知り合いいたんだー」

「前の騒動で知り合っただけだ。……こいつは弟のミシア。ミシア、挨拶くらいしやがれ」


 無理やり頭を下げさせられた青年――ミシアは全く堪えていない様子でくすくすと笑ってぼくたちを見た。


「ミシアだよ。いつぞやは兄さんがお世話になりましたー」


 ぼくたちも名乗ると、ミシアはじっとぼくたちを見る。


「で、兄さんはどの子が好みなの?」

「帰れ」


 シャルドが拳を振り上げるが、ミシアはひょいと避ける。


「あれ、違うの?」

「前の騒動で知り合ったっつってんだろ」


 あれー、とミシアは首を傾げている。むしろこちらが首を傾げたいのだが。

 こほん、とシャルドは咳払いをしてぼくたちに向き直った。


「なんか、すまん」

「……族長の家、教えてくれる?」


 おう、と弟の頭をげんこつでぐりぐりしながら、水色の扉に犬っぽい置物が置いてある家だと教えてくれた。

 礼を言って別れる。ちらりと背後を見ると、シャルドがミシアに蹴りを入れるところだった。

 見なかったことにして族長の家を探す。


「あれじゃねーですかね」


 ホウリョクが指す方向を見ると、水色の扉の横に犬っぽい置物が置いてある家があった。確かに犬っぽいなにかの置物だ。


「……い、ぬ?」

「……なんかの魔獣かな」

「センスねーです」

「なんだか夢に出てきそうね」

「やべぇな、作ったやつの精神大丈夫か?」


 それぞれ勝手な感想を言いながら、扉を叩く。

 はいとすぐに出てきたのはぼくと同じ年くらいの少年だった。薄い水色の髪に青がかった目。

 少年はぼくたちを見てきょとんと目を瞬かせた。


「どちらさまでしょう?」

「風のとこのヒドリから族長に届け物を持って来たんだけど」


 ああ、と少年は頷いて、「族長さま、お客さんですよー」と家の中に呼び掛けた。


「どうぞ、入ってください」

「いや、これ持ってきただけだし……」


 などと話していると、どたどたと足音をさせて小太りの中年男性が現れた。彼が族長だろうか。

 男性は勢いよく走ってくると、そのまま少年の頭を履物でスパーンと叩いた。


「なんっでキミが当然のように出とるかね! この馬の骨!」

「えぇ? だってお義母さんとラティスは今、台所で手が離せないし、族長さま(おとうさん)だって『誰か出てくれ』って言ってたじゃないですか」

「族長さまって書いてお義父さんって呼ぶな! わたしはまだキミのこと認めてないからね! まだ!」

「ほらほら、血圧上がりますよ」

「だ、れ、の、せいだと思っとるのかね!」


 族長で間違いはないらしいが、少年は別に族長の息子とかではなかったらしい。じゃあなんで当然のように出てきたんだ……。

 族長は「ああ、キミがラドミッドさまの息子じゃなかったら追い出してるよ!」などと頭を抱えている。


「お客さんが困ってますよ」

「だから誰のせいだと……うおっほん、申し訳ない、わたしが現在水の集落をまとめる族長ですが、なにかご用かね?」


 このやり取りを見せられたあとにこんな紅白饅頭なんて渡していいのだろうか。

 まぁいいか。

 ぼくはヒドリから預かった袋を族長に差し出し、「ヒドリからです」と言った。


「うむ、風精霊神官カノウさまのところのヒドリくんから? なになに……」


 中から出てくるのはおめでたい感じの紅白饅頭。手紙がついていたらしく、族長はそれを読み上げる。


「『娘さんの婚約、おめでとさん」……なんっじゃこりゃぁ!」

「族長さん、血圧、血圧上がりますってば」


 噴火した族長はきっと少年を睨みつけた。


「わしは! まだ! ラティスを! キミに! 渡すつもりは! なーい!」

「流石にまだボクも十三歳なんで、くれると言われてもちょっと困りますね。あとラティスはものじゃないです」

「わかってるよ! むきーっ!」


 ばしばしと少年を叩く族長。不意に少年がバランスを崩し、ぼくの方へ倒れてきた。

 後ろにいた男が少年ごとぼくを支える。

 ポケットからころりと雫型の青い髪飾りが落ちた。

 少年が踏みそうになったそれを拾う。ポケット、穴でも空いてるのかな。


「これ……」


 話を聞きなさいだとかキーキー言っている族長を無視して少年の目は髪飾りに釘付けだ。どう見ても新品のそれを持って、少年はぼくに詰め寄る。


「これ、どこで手に入れたの?」

「……物々交換の結果だから知らない」


 じゃあ、と少年は身を乗り出す。


「ボクに譲ってくれない?」

「お、また物々交換か」


 ヤシャがくくと笑った。

 ただとは言わないから! と少年は必死だ。

 貰ったのはいいものの、ぼくの趣味とは違ってちょっと可愛すぎるデザインだから引き取ってくれるというのならそれはそれでいい。


「いいけど」

「本当!」


 少年は嬉しそうに微笑んだ。


「あ、ボクはミンティス。お礼になにかあったかな……」


 それより少年――ミンティスの背後で族長がまだ怒鳴っているがいいのだろうか。


「あ、じゃあこれと交換でどうかな」


 そう言ってミンティスが取り出したのは細い金色の腕輪。


「魔力消費を半分に減らせるアーティファクトだよ」


 アーティファクトとはマジックアイテムの一種で、大昔の遺物であることが多い。古アーティファクトは龍族ノ・ガードが作り出したもの、新アーティファクトは現代の小人族ミジェフ妖精族フェアピクスが作り出したものを指す。

 目の前のこれは魔力の質から言って、古アーティファクトだ。


「……かなりの値打ち物だと思うけど、いいの?」


 こちらが出すのはなんの魔力も感じないただの装飾品である。

 ミンティスは首を振って、いいよと言った。


「ボクはこれがいいと思ったんだよ」


 腕輪と髪飾りを交換する。

 ミンティスは嬉しそうに髪飾りを仕舞った。


「家に帰ったらラッピングしてラティスにあげよう♪」

「キミは人の話を聞くことを覚えたらどうかね!」


 まだ族長は騒いでいたらしい。

 家の奥から女性と少女が顔を出した。


「あなた~、ちょっとうるさぁい」

「お父さん、どうかしたの?」

「なんでもないでーす。ごめんね、リージュさん、ラティスちゃん!」


 妻と娘だったらしい。お揃いのエプロンをして、料理中だったようだ。

 ラティスはミンティスと同じくらいの少女で、左側だけ髪をまとめて結んでいる。


「お父さん、またミンティスと喧嘩してたの?」

「喧嘩だなんてそんな! ただお客さんの相手をさせてしまったからお礼を言ってただけだよ~」


 娘の前ではにこにこと気のいい父親をしているらしい。

 ……いや、流石にその距離だったら料理中でも聞こえていただろう。現に妻のリージュはおかしそうにくすくすと笑っている。


「ミンティス、そろそろご飯出来るよ!」

「本当? ラティスの手料理、楽しみだな」


 ぽぽぽと少女の頬が赤くなる。

 用事も済んだし、闇の集落に戻るか。


「それじゃあ、ぼくたちはこれで」

「ああ、わざわざ済まなかったね」


 ミンティスとラティスに手を振られ、ぼくたちは族長の家をあとにする。

 なんだかどっと疲れた。


「賑やかなお宅だったわね」

「あれは騒がしいっつーんですよ」


 闇の集落までは東北東の方角に真っ直ぐ。

 夕日がだいぶ傾いてきている。


「……ヴァル、これ」


 ぼくは横を歩く男にミンティスから貰った腕輪を渡した。

 きょとんと男は首を傾ける。


「ぼくはあまり魔力を変換して使わないし、それだったらヴァルが使った方が効果的でしょ。……まぁ、あんたの魔力は膨大だし、早々に枯渇することなんてないだろうけど」


 男は目をぱちぱちと瞬かせる。


「でもそれ、ティアが貰ったものだろ?」

「始まりはあんたのバナナだし」


 バナナがこれになったのか……と男はようやく受け取った腕輪をしげしげと眺める。

 物理的にバナナが腕輪になったわけではない。


「わかった。ありがとな」

「……別に。それつけてれば倍働けるよね」

「うわ、遠慮したい」


 男は苦笑する。ヤシャが楽しそうに笑っていた。



 次の日。

 朝からジェウセニューが一人でやってきて、遊びに行こうと言った。


「実は近くにオレたちの秘密基地があるんだ」


 ジェウセニューはこっそりと声を潜めて耳打ちした。

 このくらいの年頃の少年というのはそういうものが好きだなぁと思いながら、ぼくは行くと頷いた。


「ヴァルは?」

「おれも行っていいのか? だって秘密基地なんだろ」

「友達だからいいんじゃないか?」


 きょとんとジェウセニューは目を瞬かせる。

 男は「あ、おれも友達だったんだ」と小さく呟いた。

 ジェウセニューはぼくと男の手を引いて闇の集落を出た。ジャングルの手前を通り、見晴らしのいい丘になっている場所まで歩く。

 そこにそっと建っていたのは古い東屋。

 既にそこには三人の少年が椅子に座っていた。


「お、来てるなー」


 ジェウセニューが嬉しそうに声を上げる。

 三人の少年たちがこちらを見た。

 おや、とそのうちの二人がぼくたちを見て目を丸くした。


「そちらが新しい友達、ですか。セニュー」


 一番年かさの少年――シュザベルが眼鏡を上げながらジェウセニューに声をかけた。

 おう、とジェウセニューは元気よく頷く。


「びっくりした。昨日の配達屋さんだったんだね」


 一番年下の少年――ミンティスが微笑んで、座る位置をずれてぼくたちの場所を開けてくれた。


「なんだ、野人の友人だというからサルでも連れてくるのかと思ったら」


 ジェウセニューと同じくらいの少年が髪をかき上げながら言った。

 同じくらいの身長だが、筋肉量というか物理的な厚みはジェウセニューの方がある。いや、まだ二人とも成長途中だから薄いといえば薄いのだが。

 少年は赤みのある栗色の髪を項で括って前に垂らしている。ひらひらとした布が多く、手には青いバラを持っていた。服もところどころに青を取り入れている。青が好きなのだろうか。

 目の色は赤みがかった茶色。ふと昨日会ったティユに似ているなと思った。


「僕の名前はフォヌメ・ファイニーズ。よぅく覚えておきたまえ」

「ナルシーでいいぞ、こんなやつ」

「なにを言っているんだ、この野人。きみの友達だとしてもちゃんと人なんだから敬意を払ってやってるだろう」

「野人言うな、変人。だからオレたち以外に友達いないんだろ!」

「セニュー、その発言は全員に被弾するから止めよう」


 ぐるるるる、と唸りながらジェウセニューはフォヌメに頭突きをした。痛そうな音がして、少年――フォヌメは頭を抱えて蹲る。


「……いつものことだから放っておいていいですよ、アーティアさん、ヴァルさん」


 シュザベルが言いながらぼくたちに椅子を勧めてくる。

 彼の前のテーブルにはいろんな本や資料が広げられていた。


「それにしても驚いた。セニューの友達がアーティアたちだったなんて」

「昨日の今日で会うとは思いませんでしたね」


 シュザベルとミンティスが顔を見合わせる。


「なんだ、おまえら知り合いだったのか」


 ジェウセニューが尋ねるのに、ぼくたちは昨日会ったことを簡単に説明した。


「……僕は会ってないぞ」

「……もしかして、フォヌメはティユの姉弟? 昨日ティユに会ったんだけど」


 ぴくりと何故かシュザベルが肩を揺らした。知り合いなのだろうか。


「ああ、姉さんに会ったのか。昨日なら、姉さんは兄さんと一緒に雷精霊神殿に行っていたはずだからね」


 つまりティユを呼んでいたレフィスというのはティユの兄弟だったのか。道理で魔力の質が似ているわけだ。

 あとよく見ればフォヌメはレフィスに似ている気がする。髪色が違うくらいだ。


「種族が違うのに、よく仲良くなったな」


 男がシュザベルの資料を覗き込みながら言った。

 ミンティスがおかしそうにふふと笑う。


「確かにね。ボクとフォヌメは家の関係で少しは交流があったんだけど、そんなに喋る方でもなかったんだ。けど、何年か前にセニューが現れて、気が付いたら四人でつるむようになったんだよね」

「まぁ……私たちはそれぞれ集落でのはぐれ者状態でしたからね」


 ぼくが首を傾げると、シュザベルはふと笑った。


「虐められていたとかではないんですよ。ただ、集落の中で浮いた存在だったんです、私たちは」


 ついとシュザベルはミンティスを見る。


「例えば、ミンティスは前水精霊神官さまの息子なんです。彼女、ラドミッドさまは偉大な方で、今でもみんなに恐れられ敬われています。その息子ともなれば、ちょっと近付くのを躊躇うでしょう?」

「母さんがすごいだけで、ボクは大した力なんて持ってないんだけどね」


 謙遜するが、昨日見た族長をものともしない態度は大したものだと思う。族長は災難だろうが。

 続いてシュザベルはジェウセニューを見た。


「セニューはご存じかと思いますが、集落のはずれに住んでいます。彼の母はちょっと特殊な立ち位置だったらしく、彼女が亡くなったあともセニューはなんとなく集落からはずれた存在となっています」

「まぁ、気楽に暮らしてるからいいんだけどな」

「モミュアが来てくれるし?」

「いっいいいいや、モミュアは今関係ないだろ!」


 こいつは週にどれくらいの頻度でモミュアの世話になっているのだろうか。

 そして、とシュザベルは自分を指す。


「私は……自分で言うのもなんですが、優秀な方でして。同年代の子たちから浮いてましたね。下手な大人よりしっかりしている神童扱いされていました」

「自分で言うなよとは思うけど、確かにシュザは頭いいもんな」


 ジェウセニューたちも頷く。

 ぼくはちらとフォヌメを見た。


「フォヌメは?」

「ナルシストが過ぎて周囲から浮いていました」

「ちょーっとその説明には悪意を感じるぞ、シュザ!」


 くくとシュザベルは笑う。


「冗談ですよ。彼の兄は炎精霊神官さまなんです。お姉さんの方も優秀だと聞いていますし、環境的に近付き難い存在でもあったんでしょうね」

「まぁ? 僕の良さをわかるためには? それなりの教養が必要だし?」

「それなりの教養はあるはずなんですけど、わからないですねー」

「ボクもちょっとわからないかな……」

「さっぱりわからん」

「野人に僕の良さがわかってたまるか!」


 なんとなくこの四人の共通点がわかった気がする。


「ここ、こんなに開けてて見晴らしのいいのに、秘密基地になるの?」


 ぼくが尋ねると、取っ組み合いに発展しそうだったジェウセニューとフォヌメは構えを解いてぼくたちを見た。


「ああ、ここ、ジャングルに近いからあんま人来ないんだよな」

「ジャングルの奥には魔族ディフリクトの住処へ通じる道があるって噂もあるし」


 まぁ、それは噂でなく真実なのだが。


「前にちょっと奥まで行ってみたけど、見つからなかったよね」


 ミンティスまでそんなことを言い出す始末だ。この年頃の少年たちの行動力を舐めてはいけない。

 注意すべきだろうか、と隣に座る男を見上げた。男は肩をすくめる。


「魔族云々は噂だとしても、昔から言われてるなら行かない方がいいんじゃないかな」


 きょとんと少年たちは首を傾げる。


「そういう場所って、なにかあるから恐ろしいものを引き合いに出して近付くのを禁止してることが多いからね。おれが前に行った場所では子どもは近所の洞窟に入ってはいけないって決まりがあって、行った子どもは神隠しに会うとか神さまに連れていかれるって言われてた」


 けど、と男はじっと少年たちを見た。

 なんとなく、少年たちはごくりと唾を飲み込む。


「実はその洞窟は致死性の毒ガスが出ていて危ないところだったんだって。大人は頭の位置が高いから地を這うようにして漂う毒ガスを吸い込む可能性は低かったけど、子どもは身体が小さいからそうもいかない。昔の人は毒ガスが原因とは知らなかったけど、子どもには危ない場所だって気付いたから神隠しや神さまに連れてかれるって話をしたんだと」

「……ジャングルの奥も、もしかして……」

「原因は毒ガスとは限らないけど、なにか危ないものがあるにはあるんだろうと思うよ。だから容易に近付かない方がいいってこと」


 ひえぇ、と過去の軽率な行動を思い返したのか、少年たちは震えあがった。


「即死のトラップとかに当たらなくてよかったね」

「うわぁ、こわっ」

「もう少し考えて行動しよう……」


 どうやら少年たちには効果があったらしい。ここで、じゃあ原因を突き止めてやるなんてことになったらどうしようもないが。

 まぁ、これで彼らがむやみやたらとジャングルの奥に入ることはなくなるだろう。


「いつもここに集まっているの?」


 尋ねると、ジェウセニューは首を横に振る。


「いつもではないけど、まぁ週に何度か。ここか、もう一つの秘密基地だなー」

「もう一つ?」

「光と風の集落の間くらいに、似たような場所があるんだよ」


 そちらはちょっとした高台のようになっていて、集落を上から見下ろせるのだという。


「そっちも今度、連れてってやるよ」

「……うん」


 ここでは普段、特になにをすると決めているわけでもないらしい。

 ただなんとなく集まって、なんとなく話をして、たまにジャングルを駆けまわったりしてみたり、お菓子を持ち寄って食べてみたり……特になにをするわけでもないという。


(友達って、そういうものなのか)


 よくわからない。

 よくわからないが、なんとなく羨ましいと思った。



ミンティス/フォヌメ:友人苺


わらしべ長者もとい物々交換終了。

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