転校生キター!
えー出席を取る!
青木 梨絵
はい!
石川 聖
はい!
みんな起立して応えてゆく。
ーーーーー
え〜、、、
、、、、佐伯 ヒロト
フッっと微かに聞こえ、ハイ、ターン入りまーす、そこからいつもの顔に手を当てて香ばしポーズでキメっからの〜トゥー!っとJUMPして左手と左膝を床に、右足を少し曲げてからの、右手をピン!っとナナメ上に上げて、顔を先生に向けて気合一発!
ふふふあああいいいい!
まるで忍者の着地ポーズである。ってか声!
、、、、、教室の時間が止まった、、、みんな止まってるよ、隣の教室の話し声すらも聴こえてこない。ヒロトの技はタイムストップ機能がツインテール。
ドカッ!ヒロトの背中に脚が乗ってる?
フッ、ま、魔王様!
誰が魔王様よ、まったく香ばしいわね!
いや、アナタ様もね、とは誰も言えない。佳子ちゃん実はこういうの好きだったのね、覚醒しちゃったのね。。。
おっと、誰か倒れたぞってやっぱり内山田康二っ!ホント好き、、、、杏にきっちり目潰しされてるし。杏は何とも複雑な顔を佳子に向けている。
彼ら以外は誰も動けない、、、ヒロトは時間を操作するように指をパチンッ!と鳴らし、したり顔でフッ!
いやいや、そんな顔してもあんたの呪文とかじゃないから!と杏がツッコみ、先生は、、、
ほらほら、席について!と言って温かい目で見ている。
それからいつものように出席を取り、特に滞ったりせずにホームルームが始まるのだが、、先生が一言。
えーと、今日はみんなに紹介したい転校生が居ます。
はい、入ってきてと扉の方を向き、声を掛ける。
すると、扉から銀髪の少女が出てきて、誰もが綺麗な子だなぁと視線が彼女に集まる。
はい、ローレシアさん自己紹介を。
初めまして、カオリ・ローレシアです、仲良くして下さい。
じゃあローレシアさんはあそこの席ね、と先生が指差した席は、、、内山田の席の前だった。この転校生の運命やいかに。。。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
1時間目の数学の授業が始まり、何やらモゾモゾしている生徒が1人。そうやっぱり期待を裏切らない内山田だ。
すると、先生が、
ん〜この問題を答えてもらおうか、そこで鼻の下を伸ばしてる内山田!
うん、内山田、聞いてない、足元に設置した鏡に超集中真っ最中だ、全く。
おい、康二、当てられてるぞ!っとヒロトが教えてやる。
それに気づいた内山田は立ち上がりーーー勃ち上がったナニが机に引っかかって立ち上がれない!中腰だ。イチチッ!っと声を上げる。
うむ、一応正解だ、答えは11だ。
そんなバカなKISEKIが起きた授業だった。