情報屋と出くわしました。
ガンマに着いて白雪とアリスはひと足先にそれぞれ冒険やショッピングをしに行ってしまったので手持ち無沙汰になり、とりあえずアルファに戻っていた。
「何故か少し視線を感じるんですが…。」
アリスのナンパ撃退事件の情報から執事服のイケメンなどユウカしかいないのであいつじゃね?みたいな感じで見られていたのだ。
そんな事知らないので仕方ないと思いとりあえずカフェで一息ついていた。
「ちょっと今いいか?」
「…大丈夫ですよ?」
突然話しかけられてびっくりしたが、特に断る理由もないのでOKした。
話しかけてきた男性の特徴は強面系な感じがした。
初め、暗めのフードを被っていてマスクをしていたが、座る時に普通に脱いでいた。
「それで用というのは?」
「うむ、端的に言おう。俺は情報屋のコロンと言う。それで、お前の情報を買いたい。」
「……なるほど。私はユウカと申します。」
アリスからカフェで絶対さっきのPVPで注目されるだろうから情報屋には気を付けなさいとは言われていた。
信頼出来そうなのはテスターのコロンって奴ぐらいかしら?とも言っていたので、多分この人だろう。
「それで私のどんな情報が欲しいのでしょうか?」
「そうだな。とりあえずロールプレイングをしているのかと、君の大まかなプレイヤー情報。あとガンマになぜ行けたのか。だな。」
「お金はいくらほど用意しているのですか?」
こっちは交渉を持ちかけられている側なのでグイグイ行かせてもらう。
「最低2000万マニで買おうと思っている。」
「最低ですが…。」
ちょっとまって?高くない?僕の情報そんなに高いの?
「分かりました。何から聞きますか?」
平然を装いつつ、僕は何故執事のロールプレイングをしているのかとガンマに行った経緯を話した。
「なるほどな…。やはりこのゲームはNPCと仲良くする事が1番大切という事だな…。」
「でしょうね。」
「プレイヤー情報についてだが、種族と使用スキルを教えて欲しい。」
「種族は夢羊、精霊種ですね。使用スキルですが、戦闘時は夢魔法と言う固有スキルと短剣術と糸魔法と体術と精霊魔法の他に料理、裁縫といった家事スキルも使いますし、人化は常時発動してますね。」
「なるほどな…。5200万マニある。受け取ってくれ。」
「5200万マニですが…。」
「今回の情報の報酬だ。大変有意義な時間だった。フレンド交換しないか?」
勿論交換した。
ぶっちゃけ交渉にもならなかった気がするが。
コロンさんはこの情報を開示する可能性があることを僕に話してから行ってしまった。
話していたらなんだかんだ夕方になっていた。
ご指摘していただいた箇所を変更しました
掲示→開示




