メインヒロインは勿論アリスなんですよ?
「裕翔!やるわよ!FW!」
FW開始2日目の朝
僕の目覚めはアリスのモーニングコールで始まった。
「分かったから、僕の上から離れてくれない?」
アリスは僕に馬乗りになって話しかけてきたので、声には出さないけど、少し重い。
「あぁごめんごめん!じゃあ、中で会うわよ!」
「了解。お嬢様?」
僕が巫山戯てそう言うと、アリスは走って部屋に戻って行った。
「?まぁいいか。アリスを驚かしますか!」
✤✤✤✤✤アリス視点✤✤✤✤✤
ゲーム開始初日
お母さんのおかげで裕翔と一緒にFWが出来るようになったのは、本当に嬉しいし、裕翔がゲーム内で、わ、私の執事としてゲームするなんて!と、とにかく、このゲームで裕翔との距離が縮まればぁなんて、と、とにかく!FWはチャンスなの!裕翔はいつも一緒にいてくれるし、我儘も聞いてくれるし、私の事を大切にしてくれているけど、それは恋愛的な意味ではないと思う。だからその気持ちをこのゲームを通して変えるわ!
とは思ったものの…。ゲーム内で2日たってから会いましょうなんて言っちゃったから、鈴華さんに頼んでスタートに一緒にやってくれることになったから良かったけど…。
もっと考えて裕翔と話さないと!裕翔人気だから、取られないようにしないよ!
ログインしてから、鈴華さんにはすぐに会えた。
「アリスちゃんはそのままなのね。」
「そうですね。多分バレないと思ったので、ベルさんもあまり変わってないですけどね。」
私の名前は日本人らしくないので、大丈夫だと思ったから変えてない。
「羽は隠せるのね?」
「そうなんです。ベルさんは鬼ですか?」
「そうね。鬼種の鬼女ね。進化で鈴鹿御前とか茨木童子とかになるんじゃないかって言われてたから選んでみたわ。前衛職やろうと思っていたしね。」
ベルさんは鬼にしたみたい。鬼は確かHPがまあまあ高くてMPが低くて、魔法スキルが取得しずらいんだっけ?
「じゃあちゃっちゃとレベル上げてユウカくんを驚かせるために、北の森に行きましょうか!」
「分かりました。頑張りましょう!」
裕翔はゲーム上手いしなんでも出来るから絶対強くなるから、置いてかれないようにしないと!
そんな訳で2日間夕食以外はベルさんとレベリングを続けた私は結構レベルもマニもそこそこになったと思う。
「じゃあ、そろそろおしまいにしましょうか?」
「分かりました!」
「ちゃんとユウカくんを落としなさいよ〜?」
「なっ!は、はい。頑張ります…。」
「たまには私を呼んでね〜?」
「勿論ですよ!」
ベルさんと街で別れたあとログアウトして、明日の事を考えながら私は寝た。




