まさかの結末
しばらく時間が経ったと思う。
全然当たらない、まぁこっちもあまり当たってないのであれだけどね!
「すごいねェ!全く攻撃当たらないや!もっと早くするよ!」
行けるとちょっとでも思ったのが間違いだった。
攻撃を避けるのが精一杯で、全然仕掛けられなくなった。
〈称号:限界を超えし者を獲得しました。〉
少し慣れたのか、攻撃を見えるようになってきたので、こっちもカウンターを狙いつつアッパーや蹴りを入れるも、避けられる。
一度距離を置いた。
「ハァハァ、いい加減、食らってくれ、ません?」
「嫌だよォ〜?だって楽しいもの!」
このワンテンポを境に戦闘は激しくなった。
僕がストレートを打つとそれを避けつつグリムが蹴りを入れてくるので、それを避ける拍子に短剣で斬りつけようとするがそれも避けてその反動を利用して顔目がけて足蹴りをしてくる。
それを避けると同時に糸魔法で、手を縛るも、一瞬で千切られる。
何か無いか?…常にそれを考えつつ攻撃をするが全然足りない、スピードも火力も、手数も。
そして打つ手が無いまま攻防が繰り返される。
「ほんとに全然当たらないねェ!」
「それはこちらのセリフですよ!」
グリムの攻撃も当たっていないといえば当たっていないが、当たらないというわけでもなく、何回かは当たった。勿論2、3回程度だけど、それでもうHPが3割を切っているから本当にキツい。
「全く…本当に序盤でする戦いじゃないですよ…。」
気を引き締めて、グリムに突っ込む途中短剣を投げながら殴りつけるも避けられ、そのまま糸魔法で括りつけた短剣を引っ張って狙うもギリギリの所で避けられてしまう。
「危なかったよォ今のわァ!」
「今のは当たってもよかったでしょう!」
そしてまた距離を取った。
グリムは僕が距離をとっても、詰めて来ないので、この戦いを楽しんでいるんだと思うが、本当に辞めて欲しい。
どうやろうか迷っているとグリムがビクッとした。
「ヤバっ!」
急にグリムが慌てだしたと思ったら瘴気が急に晴れて空からまた、誰かが飛んできた。
「グリム!何をしている!」
「い、いや!ちょっと遊んでたというか、面白いのを見つけたというか、なんというか。」
グリムが異常じゃないくらいビビってるのもあるが、身体が動かないと言うか、動かせなかった。
グリムの時のような感じではない、ただ単純に動かせなかった。
「皆様方大変申し訳ございませんでした。私は第四天魔アルカナ・フィールドと言います。以後お見知りおきよ。」
「いえ、私はユウカと申します。」
「わ、悪かったよ。お前で遊んで、こいつらを攫ったのも悪かった。暇だったから遊ぼうと思ったんだよ!」
「まぁ、別になんともなかったので…。」
なんだか分からないが、グリムを弁護しないといけない気がしたのでそんな感じで話した。
「今回は許しましょうか…。」
「ユウカありがとう!!!助かった〜!これやるよォ!」
「申し訳ございませんでした。耐久値が減った装備は全て修復させて頂きましたので、私達はこれででは。」
そう言ってグリムとアルカナさんは飛んで行った。




