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第一章 異世界遭難 閑話 「渡木 麗(ブラック) 第一話」

 ブラックは、クールなイメージがあるのですが中身は熱いことが多いです。

この話のブラックは女性のため少々ベクトルが違うほうに向いておりますが、熱いものは隠しています。

 私は、ブラックをしている。だけど、仲間たちの足をよく引っ張ってしまって迷惑を掛けていた。そんなとき、イエローが必ずといっていいほどフォローしてくれていた。ある時、イエローこと次野 日乃が言った。


「クールなのにいつも優しくて、気配りもできて、料理もできる俺の理想のお姉ちゃんです。」


 とても嬉しかった。けど、幼さが残るあどけない顔で言われたお姉ちゃんが最高過ぎて思わず抱き付きそうになる。この理想のお姉ちゃん像を崩さないために、ここは我慢するのよ!!


「ありがと。」


 思いっきり照れながらも、ぶっきらぼうに応えてしまった。嫌われてしまう!慌てて日乃の方を見るとなんか固まってる!冷たいとか思われたかも!


「どうしたの・・・?」


 覗き込むように日乃の顔を確認してみると、だんだん赤くなってきた。


「な、な、何でもないです!」


 そういって、下を向いてしまった。耳が真っ赤になっている。やばい、可愛い持って帰りたい。同じ家に住んでるから持って帰っているようなものだけど、そんなんじゃなくどうにかしたくなってくる。でも、なんでこんなに赤く・・・。もしかして、両想い!?それなら、私が告白すれば今から恋人同士に!でも、クールな私から告白はおかしいかも?それに、日乃が頑張って私に告白してくる姿を想像しただけでたまらないわ!!ここは日乃が私に告白するように仕向けるのよ。そのためのお膳立てを考えるのよ!全力で!!


「そうなの?具合が悪くなったときはすぐに言いなさい私が看病してあげるから。」

「はっ、はい!絶対に言います!」

「その元気なら当分、大丈夫そうね。ふふっ。」

「あっ・・・。」


 思った以上に、うれしそうな顔をした後に自分の元気の良さに気付いて少し残念そうにしている姿に癒されつつ、日乃の向けてくれる好意を再確認し、この子が私だけのものにと心の中で今後の幸せ全開のバカップルライフを想像し計画を実行に移す決意をした。

 そして、この日から私の日乃に告白されるための戦いが始まったのである。

 これはまだ、日乃が異世界に飛ばされる少し前の話です。

 時々、他のキャラの話を挟むことがあります。気まぐれに書くので話の流れに関係なく突然アップしますが、ご容赦ください。

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