序 章 はぐれる
ヒーローは、子供の憧れ。
だけど、基本的に強制的に選ばれるうえにボランティアです。お金は、別の仕事をして稼いでいるに違いありません。大人は、きっと過酷な仕事だと理解してくれると思います。
ヒーローを見たら優しくしましょう。
戦隊ヒーロー、魔法少女。それは子供の憧れ。
小さな頃には誰もが憧れ、一度はなりたいと夢見る存在。
そして、俺も目指していた。だけど、俺には資格はあったが才能がなかった。レッドになれなかった。
そう、子供が憧れて目指すのはレッドなのだ。
俺は、イエローだった。
今回の戦隊ヒーローはどうやら、精霊機獣なる精霊の魂を宿す機械の獣に選ばれた者が、精霊の力を借りて変身して、ものに宿る魂を邪悪なる魔術をもって操る『邪神ダスト』を倒して地球を守ることらしい。
俺は弱いなりにも戦った。しかし、あることが起こり居場所がほとんど無くなった。
俺たちは、レッド、ブルー、ピンク、イエロー、ブラックの五人構成である。
戦闘は、ツクモ獣と呼ばれる怪人を五人の合体武器で倒して、敵幹部の巨大化魔術による怪人の巨大化、精霊機獣による合体そして怪人の討伐完了。以上が、今までの流れだった。あいつが現れるまでは…。
あいつは、俺たちの合体攻撃が怪人に通じなくなったときに現れた。きっと狙っていたに違いない。
突如現れ、まさかの剣で怪人を一閃しただけで倒した。そして、いつも通り巨大化した怪人、精霊機獣で合体して足をやられて動けなくなったときに空からやって来たグリフォンの精霊機獣と上半身だけ分離しケンタウロスタイプに合体した精霊機獣たちが怪人を倒した。
俺たちに新たな仲間、ゴールドが加わった。
そして、修行したレッドとゴールド以外は怪人に止めがさせず、合体に必要なくなった足部分の俺とブラックの精霊機獣に存在価値がなくなった。
それからは、雑魚の足止め要員のような役割ばかりになった。俺は、少しグレた。しかし、ブラックがパワーアップイベントはヒーローのお約束だからあきらめるなと言ってくれた。俺は、あと少しだけ頑張ってみることにした。
そんな時、敵の怪人により俺とブラックは異次元に閉じ込められた。その時、ブラックがイベント来たなと言った。
チャンス到来だ。
異次元でブラックの力が覚醒した。ブラックは、次元の壁を越えて精霊機獣を呼び出した。次元の壁を越えたことにより精霊機獣もパワーアップしたらしく。黒豹からレーザーカノン砲形体に変わり、次元の壁を破壊して元の世界にかえる出口を生み出した。
しかし、俺はパワーアップしていない。
落ち込みながらも、ブラックの後について一緒に元の世界に戻るはずが、不意に足首を掴まれた。見ると雑魚が芋づる式につながっていた。次元の境目で動きを止めたため勢いが足りなくなり次元のはざまに雑魚とともに取り残されてしまった。
ブラックは、無事に元の場所に帰ったようだ。俺はどうなるんだろうか。このまま宇宙空間にも似ている次元のはざまで死ぬのだろうか。ただ漂うだけで何もできない。
頭の上側から何か光が差し込んできた。上を見上げると、カボチャパンツをはいた何かのヒップアタックを顔面にくらいその勢いで反対側に新たに生まれた光の中に雑魚ともども飲み込まれた。飲み込まれる寸前に見えたカボチャパンツは元の光の中に消えていった。
気が付くと俺は、雑魚たちと森の中にいた。
主人公 次野 日乃
性 別 男
年 齢 18
職 業 ヒーロー(イエロータイガー)、高校生
ジョブ ・・・
パッシブスキル 精霊視、野生の感
アクティブスキル 機獣召喚、精霊変身
装 備 変身ブレス、私服、靴
持ち物 リュックサック(コッペパン:いちごジャムマーガリン、ペットボトル:スポーツドリンク、勉強道具、ジャージ、ハンカチ?、ティッシュ)