ウルトラマン対バルタン星人に家を壊される⁈
ウルトラマンのスピンオフです
それは、ある日の午後の出来事であった。
「お父さん!お父さん!ウルトラマンが宇宙人と戦っているよ!大変だよ!」と小学4年生の鈴木俊夫が自宅に駆け戻り大声で叫ぶ。
「何!ウルトラマンか⁈また厄介なところで戦いを始めおって!」と父、鈴木宗男は、読みかけの新聞紙をクシャっと丸めた。
「お父さん!ウルトラマンは地球を守る為に戦っているんだよ!応援しなきゃ!」と食ってかかる。
「バカモン!この家を何だと思っているんだ!お父さんが毎日満員電車に揺られ、やっと手にいれたマイホームだぞ!まだ築2年だ!壊されてたまるものか!ウルトラマンが地球を守るなら、俺はウルトラマンから家庭を守る!」と父宗男は、俊夫の金属バットを片手に股引き姿で飛び出そうとした。
「何、何?何の騒ぎ?」とエプロンで手を拭きながら、母、鈴木奈々が台所から出て来た。
「お母さん!大変だよ!ウルトラマンが戦ってる!」と母の前で俊夫は両手をバタバタさせた!
「ホント!ウルトラマン!大変!写真撮らなきゃ!お父さん!カメラ出して!」と宗男に指示した。
宗男は、「お母さん!わかってるのか!ウルトラマンと宇宙人だぞ!大阪の正男ちゃんの家、ゴモラとか言う怪獣に潰されたじゃないか!おおそうだ!あれだ!あれ!『ウルトラマン保険』どうした!保険証書出しなさい!」と宗男は保険会社の勧めでウルトラマン保険に入っていた事をおもいだした。
「お父さん忘れちゃったの!ウルトラマン保険の契約の日に酔っ払って保険の人に『高い!』ってイチャモンつけて追い返したじゃない!」と奈々に指摘される。
宗男は、パタと金属バットを落とし「しまった‥そうだった‥『ウルトラマン保険』入っていないのか‥」そう言うとその場にへたりこんだ。
「大丈夫だよ!ウルトラマンはすぐに宇宙人をやっつけるよ!お母さん!応援しに行こう!」と母、奈々の手を引っ張る。
奈々は、「お父さん!カメラ早くだして、こんなチャンス2度とないわよ!カメラ!」と宗男に催促する。
宗男は、すくっと立ち上がりタンスに向かってあるき、引き出しを次から次へと開ける。
「お母さん、『ウルトラマン保険』の契約書何処だ!今からでも間に合うかもしれない!ホラ!
亀山さんだっけ⁈保険屋さんに電話しなさい!」
「亀山さんじゃないわよ!亀田さんよ!お父さん記憶力ないんだから!それよりカメラ!カメラだしてよ!」と宗男に言い返す。
「いいや!亀田さんじゃない!亀山さんだ!とにかく今は、『ウルトラマン保険』が優先だ!亀山さんの名刺をだしなさい!」とせっつく。
「亀田さんだって!アンタもわからない人ね!
だいたい、今から保険が間に合うわけないじゃない!」と奈々も引かない。
「だってまだ、家は破壊されてないじゃないか?
今からでも保険は間に合う!早く亀山さんの名刺を出しなさい!」と宗男も譲らない。
「お父さん!お母さん!もう2分経ってるよ!戦い終わっちゃうよ!応援いこうよ!」
と俊夫が仲裁に入る。
「アンタねえ、保険の契約書もろくすっぽ読まないで!契約してから1週間以内に半径1キロ以内にウルトラマンもしくは、怪獣が出た場合は無効って書いてあったわよ、亀田さん言っていたもの!」と怒りだす。
「早くカメラ!カメラ出して!」
「名刺だ亀山さんの名刺だ!」
「お父さん、お母さん、2分30秒だよ、カラータイマーがなっちゃうよ!」
外では、ウルトラマンが八つ裂き光輪にて、バルタン星人を倒していた。
鈴木家は無事だった。
しかし、その後ウルトラマン保険に加入したかは、定かではない。
完
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