体験、初めてのダンジョン探索!
街の外を歩いて数分。俺達の目の前にはぽっかりと空いた穴が一つ、ここが今回探索するダンジョンって事か。
「目的地到着。依頼書を確認しておこう。」
「マスター、今回の依頼はスライムの討伐です。外に出て作物を食べちゃうので、数を減らして欲しいらしいです。」
「よし、早速退治しよう!マトン、ゆっくり行くぞ。」
「はい!」
俺達はダンジョンに足を踏み入れる。足場は意外としっかりしてる、周りは岩や土でちょっと湿ってるけど、滑る心配は無さそうだ。
「階段があります、降りてみますか?」
「まだやめておこう。こういうダンジョンは下に降りるほど敵が強くなると思う。今はここでマトンの確認だ。」
俺はカバンを抱え、マトンから少し距離を取る。早速動きを確認だ!
「マトン、まずはサーチ機能を試してみてくれ。」
「はーい!」
指示と同時にマトンの目がキラキラと光り、周りを見渡している。このダンジョンは全体的に暗めだが、この機能があれば何があるか分かるぞ!
「マスター!奥に魔物の反応があります。数は二体です!」
「サーチは成功!次に進もう!」
足下に気をつけて進むと、マトンが見つけた魔物が姿を現す。水色のプルプルと揺れる生き物。あれが今回のターゲット、スライムだ。
「マスター。見つけましたね。」
「向こうは気づいてるみたいだ。こっちに来てるぞ。」
地面を滑るように近づいて来るスライム。でもスピードは遅い!
「マトン、戦い方は分かるな?」
「はい!」
マトンは走り出し、まずは一体のスライムに狙いをつける。良いスピードだ、これなら反応出来ないだろ!
「えいっ!」
スライムを力を込めて殴るマトン。そのパンチに当たったスライムは爆発、周りに液体が飛び散った。
「やった、やりましたよマスター!」
「あっ逃げた!スライムが逃げたぞ!」
今のを見て、もう一体が慌てて地面を滑り出した。力の差を理解したんだ、かなり賢いな。だが!
「マトン、火炎砲用意!」
「はい!」
手のパーツがパカンと開き、そこには砲身が一つ。そこが光ったかと思うと、大きな音と一緒に光線が発射された。これがマトンの武器、火炎砲だ!
「!」
スライムに光線が命中し、辺りが爆風に包まれる。か、火力高すぎたか……?
「……倒したな。マトン、動いてみてどうだった?」
「問題ありません!関節部分も、武器の性能もバッチリです!サーチ機能も完璧、流石マスターです!」
「そうかそうか!良かったよ、マトンは凄いなー!」
「えへへ、褒められちゃいました!私、頑張りましたよ!」
後はスライムの核をしまって帰る準備だ、これが倒した証拠になるんだ。どれだけ倒すとかは特にないけど、帰りにまた見たらやっつけよう!動きは百点満点だ!
「マスター、お疲れ様でした!」
「スライムの核って高く売れるのかな。どれだけ稼げるんだろう?」
「……?」
「どうしたマトン?」
「あの、下の方から音が聞こえませんか?」
「下から……階段か。」
ダンジョンの中にあった、いかにも入って下さいって感じの階段。動き的に俺達なら余裕で突破出来そうだが……
「いや、依頼は終わったんだ。これで帰ろう。」
「分かりました。でも一応サーチだけしておきますね。」
マトンは階段をそっと降りて、辺りを確かめる。……お宝とかあったら取りに行くか?お金になる物ならこっそりと
「マスター!マスター!」
「ど、どうした?」
「下に大きな反応があります!」
「大きい?どれ位だ?」
「と、とにかく大きいです!」
「ここって初心者向けだよな?そんなのがいるなら逃げるぞ!」
荷物を持ってすぐにここを出よう!何事にもイレギュラーって物がある、避けられる危険は避けるべきだ!
「だ、駄目です!誰かいます!」
「何だと!?」
「ひ、一人みたいです。大きい反応の側に、小さい反応が!」
「…………。」
仕方ない、決めた!
「ならさっさと助けて帰るぞ!マトン、いつでも戦えるよう準備して!」
「はい!」
待っててくれよ、今助けに行くからな!
◇◇◇
「ハァ、ハァ……撒いたようね。でもどうしてこのダンジョンに、こんな危険な魔物がいるの!?ここは深くても五階層しかない筈なのに!」
「ギョォォォォ!」
「バジリスク……高難度ダンジョンの最奥にいるような魔物が、こんな所に!今動けないから、このまま隠れてないと……。」
カタカタカタ。
「中継されてるから、時間が経てば助けが来る筈。お願い、誰か来て……!」




