ほっこり。
思いもよらないプレゼント。
「ママ!これあげるっ!!」
とびっきりの笑顔で、息子が私に持ってきた。
どこでつんできたの?と首をかしげるような
野の花。
セロテープでとめて、小さい花束のよう。
「ありがとう。これ、どうしたの?」
「あっこのねー、まーくんちの帰りの道の
ところに咲いていたお花ー。まーくんち
行って遊んできたからー。」
(え?あそこって・・・畑よね??)
「誰かに聞いてからとってきたの??」
「うん、おばさんが、畑にいたから、これ、
とってもいい?って聞いたら、道路側に
咲いてるやつは、とってもいいよって。」
「そっかー。ありがとう。」
「ママ、嬉しい?」
「うん、すっごく嬉しいよ。わざわざママの
ために、ありがとう。」
さすがに、花泥棒だとマズいけど。
ちゃんと、持ち主さんに断ったなら、まぁいいとしますか。
・・・後で、畑のおばちゃんにも会えたら、お礼を
言いましょう。
手でつんできてくれたから、くたくたになった
お花たち。
流しのところに、小さいコップで飾った。
あんな小さいのに、ママのためにって思ってくれたんだと
ほっこりした気持ちになったけれど。
落ち葉・どんぐり・蝉の抜け殻など、捨てたくなるようなものを、
笑顔で時々お土産に持ってきてくれるようになるのは
もう少しあとのお話。