尊敬。
俺の家は、ある意味特殊だ。
なぜなら、俺は一切いわゆる”子育て”には参加していなかったからだ。
俺のかみさん、結婚前に体こわしちゃって、仕事やめちゃって、ぷーしてたし。
しばらくは、のんびり主婦するんだなんて言ってたし。
俺は俺で、仕事変わったばかりで、忙しかったからな。
日付が変わるころにやっと家に帰れる生活だったもある。
そんなこんなで、もともと、かみさんが男前だったのもあるんだろう。
俺に無理に週末に家族サービスを要求することもなく。
用事がなければ、起きるまでほっとかれたんで。
起きてから、いないかみさんに、今どこー?なんてラインするのが週末の
俺の基本だった。
あれは小僧が2歳の頃か。
かみさんの友達の父ちゃんが死んで。
お通夜に行きたいから、小僧を見ててくれと言った。
正直、小僧はまだオムツが外れていなかったし、俺はオムツの交換さえ
やったことがなかった。2年もの間。
車で斎場の近くの本屋に行き、お通夜の間待機することにした。
その本屋は21時頃まであいてたし、小僧は本屋の絵本スペースであきないで
遊べたから、問題はないと思ってた。
事件は起こるものなんだよな。
小僧が急におとなしくなった。腹がへったのか?ぐらいに思ったから、
腹減った?マックでも行くか?と聞いたら
「・・・うんこ出た!」
!!!!!まーじかーーーーーーーー!!!!!
しかも過去形!
そう言われてみると、そこはかとなく、近づくと臭い!
しょうがないから、小僧を脇からかかえ、車に戻って。
出ちゃったものはしょうがないから、後ろのドアをあけて、換気をしながら、後ろの席に立たせ。
オムツグッズを取り出す。
ほら、これで、ふけよ。いわゆる”おしりふき”と、オムツを入れるビニール袋を渡すと、
「?やってよ!」という小僧。
ぇぇっ!?俺が??
・・・・・・・・・くっせー!!!!!!!!!!!!!!!
お前、何喰ってんだよ。まじで。
おい、人が一生懸命片づけてるのに、屁をこくなよ。
あー、だから、動くなってーの!
おい、これでションベンもらすなよ、まじで。
いや、かみさん、すげー。えらい。
こんな、動物と24時間たたかってくれてるんだ。まじ尊敬。
お通夜から帰ってきたかみさんをあがめたわ。尊い。