【一時限目】やべぇな!お前。
「…朝か…グッ、ゲホォ!ゲホォ!」
「元気ーーご飯よぉ〜そろそろでてきなさぁーい」
「はぁ、はぁ〜い。げほぉ!」
三河元気の朝はひどい咳と、母親の呼びかけで始まる。
三河は身体が弱くすぐに倒れたり、吐血したり、病気になったりと、中々のものである。
しかし、物凄く酷いというのに命に問題がないというのは不思議である。
机に並べられている朝食は白ご飯、味噌汁、卵焼きだった。だが、三河は少食なのでご飯と味噌汁は少しだけよそわれ、卵焼きは特注サイズで小さい。
「いただきまぁ〜ごふぅ!…す…ごふぅれ!」
「大丈夫!?ゆっくり食べるのよ?」
「うん…ありがと…」
三河はすぐに咳き込んだりするので原稿用紙一行分もまともに喋ることが出来ないが、もうここまできたら慣れである。
「じゃあ、いってきます。」
「うん!いってらっしゃい!」
「はぁ…ごほぉ!もう出てきていいよ…ごほぉ!」
その呼びかけに反応する様に三河の隣の空間が歪み始め、黒い人型の物が出現した。
「あぁ〜!腰いてぇわ!」
その人型の姿は、骸骨で手足がなくフワフワと空中に浮遊する、まるで死神の様なものだった。
「んで、今度はどんな計画だ?」
「そうだね…じゃあ、「フラグ立て王道!!角でゴン大作戦!」とか?」
「おっ、面白そうじゃん!それでいこう!」
「はぁ…僕の目的には、ごほぉ!「死神」の力が必要だからね…ごほぉ!よろしく頼むよ…ごほぉ!僕の健康と引き換えなんだからごほぉ!」
「へっ…契約は死んでも守るさ…元死神でも心は死神なんだよ…」
この三河元気、実は死神と契約していた。
この死神というのは約二カ月前、突如三河の前に表れた。
そして、「契約」を提案する。それは、三河の「健康」と引き換えに「死神」の力を継承させるというもの。そして、三河は死神と契約をし、「死神」の力を手に入れた、全ては自分の目的の為に。
「さぁ、今日はどっから来るだろうかなぁ。お前の狙いの娘は。」
「予測はできるんだけど、多分今日は…ごほぉ!あそこだ!!ごほぉ!」
三河は咳を気にせず、叫ぶ。
すると、三河と元死神は黒い煙に包まれ、その場から姿を消した。
「おー、今日もここなんだな。」
「ああ、大抵ここか、向こう側の公園だからな。ごほぉ!彼女が今日ここにいるってことは…」
三河と元死神はヒュン!と壁の側に現れると、いきなり喋り始める。「彼女」とは誰なのか、それはこのすぐ分かることとなる。その「彼女」とは…
「ご・う・くぅ〜ん!!!おっはよぉぉぉ!!!」
「ぐぼぉ!!」
そう、「彼女」とは相沢美丘だ。
相沢は例の通り、朝のスキンシップとやらを行なっている。側からみればただのドロップキックだが。
「ちょ、なんだよお前!!!!いっつもいっつもよぉ!!!」
「もぉ〜いいじゃんそんくらい〜幼馴染でしょ?」
キラキラと上目遣いをして来る相沢にイラつきを隠せていない轟也。そして、いちゃいちゃしている様にしか見えない2人をジェラシーたっぷりの目で凝視していた者がいた。
「くっ…一道め…羨ましい…ごほぉ!見せ付けやがって…ムカつく!ごほぉ!」
「ああ、同感だぜ、元気。なんかほぼ毎朝あれ見るとなんか無性に腹が立つぜ。」
握りこぶしを作り、震えながら文句を垂れる三河の肩を元死神はポンポンと叩き、同情の目で見ている。
「…とりあえず「フラグ立て王道!!角でゴン大作戦!」は中止だ!ごほぉ!学校へ行く!」
「いつもの時間にあそこで待ってるぜ、相棒よぉ。」
そう言うとヒュン!と2人は消えた。
ーーーーーーーーーーーー学校ーーーーーーーーーーー
「はぁ〜八方塞がりだ…ごほぉ!」
「まあまあそう落ち込むなって、失敗なんていくらでもすりぁいいんだよ!」
「…ちっ!それよりアイツだアイツ。一道轟也。くそっ!"俺の"相沢さんに近づきやがって…」
三河の目がドス黒いものへ変わっていく。
ご察しの通り、三河は相沢に好意を抱いているのだが、それはとても歪んだもので、"俺の"なんて言ってしまっている。
「そうだよ…その顔だ…」
元死神は隣にいる三河でさえ聞こえない声でニヤリと笑い、呟いた。
「なぁ、もう気持ち伝えれば?」
「無理だ…まだフラグ立てが完了してない。」
「なぁ〜に。そんなもんいらないだろぉ?だって、あの女はもう"お前のもの"なんだからよぉ。」
元死神がニヤリと笑う。三河の表情が変わる。さっきのドス黒いものになった。
「そうだよな…美丘はすでに"俺のもの"なんだよな…」
ドス黒い表情で三河が呟く。
「そうだ…"お前のもの"だ…奪う奴がいれば…殺せばいい…」
元死神がニヤリと笑う。
「ああ、殺してやるよ…邪魔する奴は全員殺す。」
三河は狂った。
元死神、この男はゴルドと同じ世界の出身。かつてその世界を恐怖へ陥れた"感染病"ハイドそのものである。
ハイドの症状としては、極限の終わらない空腹感が襲う。そして感染者の精神を蝕んでいき、最終的には精神崩壊を起こさせ、人間としての活動を出来なくさせるというもの。その世界を絶滅まで追い込んだがある日、日本に召喚されてしまった。そして、偶然目の前にいた三河の黒い部分を見抜き、契約を交わした。自分の目的の為に。
「それだ…それでいいんだよ相棒…」
ハイドはニヤリと笑った。
ーーーーーーーーーーー放課後ーーーーーーーーーーー
「ね、ねぇ、ごほぉ!あ、あ、あ、相沢さ、さん。」
「ん?あぁ、三河くん。どしたの?」
首だけをこちらに振り向かせ、もきゅ?という具合に見つめてくる相沢に三河は心の中で「はぁぁ…かわええぇ」と思うが、その気持ちは抑えて本題に入る。
「あ、あのさ…きょ、きょ、今日、は、は、話があるから、ごほぉ!い、い、一緒帰らない?ごほぉ!」
咳をしてしまったが、頬を赤らめながらも自分の正直な気持ちを伝えた三河。肝心の相沢の反応だが…
「あー…ごめん!今日轟ちゃんと帰る約束してるんだ。ほんっとーにごめん!!今度話聞くから!!」
相沢はそう言いながら教室の出口へ歩いていく。
三河は相沢の言葉から出てきたある男の名前に顔を曇らせていたが、相沢が出て行こうとしているのに気付くと焦って「ちょっと待って!!」と引き止めた。
「どうかしたの?」
「ぼ、僕、相沢さんが好きだぁぁぁぁぁ!!!!」
三河が一世一代の告白をする。中学時代から思い続けていたこと、気付いてもらう為に色々と実行したこと、全てをさらけ出し、相沢からの返事を待つ。
相沢はしばらくポカンとした表情をしていたが事態を整理し終わると少しだけ頬を赤らめて、大きく息を吸い返事をする。
「…気持ちは嬉しいよ。中学の時から好きでいてくれて…でもね、私にはね、小ちゃな時から好きな人がいるんだ。だから…ごめん。」
相沢からの返事に顔を下に向ける三河。そして、相沢に曇った眼差しで問いかける。
「その好きな人って…一道君なんだよね?」
「へっ?…ち、ち、ち、違う、違うよ?ぜ、ぜ、ぜ、絶対ち、ち、違うから!」
三河の問いかけに相沢は頬を三河の告白を受けた時よりも赤らめて答える。
「そうなんだね…そうだと思ったよ…やっぱり…あいつかよ。」
「ど、どうしたの?三河くん?」
「相沢さんは"俺の"なんだよ。なんの許しがあって勝手なことを…」
三河の目にドス黒いものが映る。
「三河くん!!なんかキャラ変わっちゃってるよぉ〜!!」
「大丈夫だよ。美丘。必ず僕が守るからね!」
「へ?」
その瞬間、教室には三河と相沢の姿は無くなっていた。
ーーーーーーーーーー校門前ーーーーーーーーーーーー
「はぁ…あいつ自分で誘っといて遅刻とか…ないわーマジで」
1人で校門前で待つ轟也。
生徒が友達やら、恋人やらと帰る中、1人で待っている轟也の姿は滑稽であった。
「周りの視線が痛い…くそっ、教室で暇つぶしでもしてくるか…」
そう言いながら人波を逆流しながら学校へ戻っていると、
「おっ!!一道ぉー!!」
「ん?あぁ、宮城か、なんか用か?」
宮城が手を振りながら轟也へ向かってきた。
「いやぁ〜、今日一道がみーちゃんと一緒に帰るって聞いてねぇー!ちょっとからかいに来ちゃった☆」
「いや、キラッ!!じゃねーよ、俺と相沢は幼馴染だぞ?そんな関係は期待すんなよ」
「ちぇっ、つまんねぇーの」
宮城が舌打ちをして、顔を背けたあと「あっ、そういえば」と顔を轟也へ向けなおした。
「なんかみーちゃん、三河に呼び止められてた様な。なんか話があるって」
「おいおい、それ絶対やべぇーじゃん。絶対にヤバイ事されてんじゃん」
「え!?ヤバイ事ってなになに?」
ヤバイ事に過剰反応をしてきた宮城を自然にスルーし、「じゃあな」と別れた。
そして、校内を探す為に校舎の方へ歩き始めようとしたその時に、目の前に一切れの紙が出現した。
「ぬあっ!!なんだ?…「美丘は"俺の"ものだ。今は、裏山の廃工場に監禁している。死にたくなければ今すぐこい。」だぁ?」
あまりに気持ち悪い手紙の内容に顔が引き攣る轟也。
それに、轟也の心に何か突っかかる物があった。
「本当にやべぇーじゃん。…だぁ!!!くそっ!!なんでいつもあいつの周りではヤバイイベント起きてんだよぉ!!!」
そう叫ぶと、轟也は「覇王」の力の一つ、気配探知を使った。
この能力は特定の人の気配を探知するという、読んで字の如くな能力。その人が何処にいようが、場所を特定できる。但し、ある程度顔見知りじゃないと正確な特定は出来ない。
「なるほど、此処にこんなとこあったのか…」
轟也は相沢がいる場所を特定すると、一瞬のうちにその場所へ移動した。
「おい、三河。バカなことしてないで早く出てこい。」
無機質な声で呼びかけると、物陰から椅子に拘束された相沢と、空中に浮いている骸骨、ハイドと一緒に三河が出てきた。
「やぁ、こんにちは一道くん。よく来てくれたね。」
「手紙までよこされて来ないっていうのもな。それよりお前相沢に何処までした?」
「ふっ…それなら問題ないよ。君をぶっ倒した後に、君の目の前で壊してあげるよ…」
「お前やべぇな…」
三河の明かした性癖に轟也が少し引き気味でいると、今まで黙っていた相沢が喋り始めた。
「轟くん!!!助けて!!!"この人"気持ち悪いよぉ〜!!!」
「ふっ…大丈夫だよ。美丘。今からこの悪党を退治するからね。」
三河には相沢の言葉が他の言葉に変換されているのか、傷つきもせず、轟也を睨んできた。
「さぁ、血祭りに上げようか。」
三河はそう言うと、一瞬にして轟也の背後へ現れ、回転蹴りを決めた。
轟也はドラム缶の山にそのまま突っ込んだ。
さらに追い討ちをかける様に、三河は禍々しい黒玉を放つ。すると轟也がいた場所が破壊され、砂煙をあげた。
「轟くん!!!」
「ふっ…終わったみたいだなっ!?」
三河がドヤ顔をしながら砂煙を見て、勝利を確信し、相沢が絶望していると、轟也がそこに仁王立ちしていた。
「あ?なんかあったか?」
ポカーンとした顔をする轟也にイラッとした三河はさらに黒玉を放つ。
「っ…死ね!死ね!死ねぇぇぇ!!!!!」
轟也に無数の黒玉が向かっている。まさに八方塞がり。
しかし、轟也は埃でも払うかの様に黒玉を消滅させた。
「そうだったな…お前も継承者だったな…ならば…」
そう言うと三河はさらに巨大で禍々しさを増した黒玉を生成する。
「これで終わりだ。死ね。」
三河がニヤリと笑う。それと同じく、後ろの骸骨もニヤリと笑う。轟也は黒玉を見つめたまま動かない。
「轟くん!!!逃げてぇぇ!!!」
相沢が叫ぶ。だが轟也はその場所から動くことはない。
「はっはっはっはっ!!!!諦めたか!!!所詮は腰抜けだったってことか!!!!そのまま死ねぇぇぇ!!!!!!!あっはっはっは!!!!」
三河が叫ぶ。
「ふっ…「覇王」さえ消えれば、こちらのものだ…あいつさえ消えれば俺たちの願いは叶う。」
ハイドが三河の隣へ飛んできて、囁きかける。
「そうだ、死んでしまえぇぇぇ!!!!!!!」
廃工場には絶望の叫び、歓喜の叫び、悪魔の囁きがこだましていた。そして、轟也も呟く。
「はぁ…おもんないわ。」
轟也はつまらなそうに黒玉に一発ジャブを食らわす。
すると、黒玉は弾け飛び、消滅した。
廃工場にこだましていたそれぞれの声もその一瞬の出来事に消滅した。
「え?なんだ?何が起こったんだ?」
「死神の力の最終奥義を一瞬で?…ありえない!!覇王の力にそこまでの力はないはずだ!!」
「…かっこいい…」
静寂を破ったそれぞれのつぶやきは違ったものであった。
「少しは「覇王」の力試せると思ったんだけど…お前弱すぎな。相手になんねぇよ。」
「なっ…なに!?くっ…馬鹿にしやがってぇ!!!」「そうだ、奴こそ俺たちの敵。すぐに殺すべきだぁ!!!」
轟也の本音に三河はイラつきを抑えられずにいた。
冷静キャラを保っていたハイドも、まさかの事態に戸惑いを隠せず、思わず叫んでしまった。ちなみに、相沢はというと頬を赤らめたまま、轟也だけを見つめている。どうやら惚れ直したようだ。
「相棒ぉ。奴が全て邪魔をするんだ。お前はあの女が欲しいんだろ?なら、殺してしまえ。あいつさえいなければお前がナンバーワンなんだ。」
ハイドがニヤリと笑う。
「そうだ。あいつさえいなければ…消えろ、消えろ、消えろ、消えろ、消えろ!!!、消えろ!!!キエロ!!キエロ!!キエロ!!!キエロォォォ!!!」
三河は奇声をあげながら、轟也に向かってくる。
轟也は本当に滅茶滅茶引いていた。
「やばいな…相当重症だな…まぁ、とりあえず試してみるか。」
轟也はそう言うと、橙色のオーラを纏った。
これは「覇王」の力の一つ、覇気纏身。覇力というものを纏う力。「覇王」の力を使って戦う時には基本的にこの能力を使う。応用が効き、拳に纏って攻撃したり、体に纏って防御したりできる。
「よし、うまくいったな。ほんじゃ…」
「シネェェェェェ!!!ゴホッ!?…」
轟也は一瞬のうちに向かってくる三河の目の前へ移動し、覇力を拳に纏い、ストレートを繰り出す。
すると三河は鳴ってはいけない音を鳴らし、そのままぶっ飛んだ。そして、地面へぺたりと落ちてしまった。
「くっ…使えねぇ野郎だ!!!!ボロクソに負けやがって!!!!うっ!?…」
ハイドが悪態をついて、倒れている三河に悪口を言いまくる。そこへ、一瞬のうちに轟也がやってきて、ハイドを押さえつける。
「おい。お前が三河の契約者か?」
「あ…ああそうだ!!俺の名前はハイド。この世界をーーーー」
「そうか、なら消してやるよ。」
「まぁ…待ってくれ!!!ごめんごめんなさいやめてぇぇー!!!」
轟也は無情にも覇力を纏った右腕で思い切りハイドをぶち抜いた。ハイドが少し涙目になっていたのは気のせいではないだろう。
「ふぅー、終わったな。あっ!そうかそうか。相沢を解放するんだったな。」
轟也が椅子に黒い紐でくくりつけられている相沢を解放すると、相沢が抱きついてきた。
「うおっ!?なんだ!?」
「あ…ありがと…轟くん…」
轟也は普段の喋りのトーンと口数の少なさで、相沢が泣いていることに気づく。
「まぁ、少しくらいはいいか。」
廃工場にはしばらく、小さなすすり泣く声が響いていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「へぇー、それで美丘ちゃんは助かりましたってことね。」
「中々やるじゃないか!!轟也!!」
家へ帰り、美奈子とゴルドに今日の出来事を伝えた。
ゴルドが一番嬉しそうなのがムカつくが。
「美丘さんってさぁ、絶対兄貴のこと好きだよ。うん、確定事項だよ。」
「そうよねぇ、小さい頃から仲が良かったし。」
「ああ、話を聞く限り、その可能性はほぼ100%だな。」
「いやいや、あんなもんでフラグ立ってたら俺相当やり手じゃん。今まで彼女できてるはずじゃん。」
そんな話で少し和む。そして、轟也はゴルドに問いかける。
「んで、今日分かったのは、他にもゴルドと同じようにこの世界に来た奴がいること、契約者のどちらか一方が消滅すると、それに関する一切の記憶がなくなる、倒した相手の力が手に入る、ってことだ。」
轟也は死神がいたなら他にもここに来ているのでは?という考察をした。さらに戦いの後、起きた三河を問いただすと、何も知らない。本当に覚えてない。の繰り返しだった。よって、記憶がなくなることを考察。また、轟也は力が一つ増えていることに気づいた。
「ちょっと待って、轟也。多分、最後の予想は少し違うぞ?」
「ん?なんか問題か?」
「いや、「覇王」の力には能力奪取というものがあって、勝負に勝った相手の能力を奪う奴だ。多分、それが作用したんだろう。」
「なるほどな。「覇王」の力の一つってわけか。はぁー…面倒くさくなって来たな。俺寝るわ」
「うん、おやすみぃー」
「おやすみ。」
「はよ寝ろや」
そう言われながら轟也は部屋へ入り、寝た。
色々とあったが間違いないことは、轟也の周りは最悪なイベントが起こり続けるだろう。
そして何やら幼馴染フラグも立ってしまったという…なんというか、もう「世界一普通な高校生」ではなくなってしまっている。
「はぁー、めんどっ!!」