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ヘッドホン男マン  作者: 小説家ますぅ
軍編

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31/52

31話 Twitterたのしすぎワロタ

 ホンの本気パンチが、山田の腹にクリーンヒットする。


「うわあァアアァァアアッッ!!」


 山田の全身を包む緑の硬皮が、バッキバキに割れた。そして山田は力無く倒れる。


「山田! バスターナイト山田!」

「大丈夫だ、殺してないよ。全身がしばらく超痛いぐらいの威力で済ませた。」


 確かに、いつもの爆発四散はしない。山田はホントに死んではいないようだった。


 にしても、ホンはマジで最強のシングだったんだなとカズサは実感した。多分モモモと二人がかりで襲いかかっても、多分山田を倒せなかっただろう。


 それを、ハンデありで超圧倒していたのだ。第一話でカズサがホンをぶっ殺せたのは、マジで運が良かったんだと実感する。


(……ホントにコイツ、人類の味方なんかな。)


 ホンはあくまでシング。人間じゃない。今まで仲良くしてきたけど、人間の基準でコイツを考えちゃダメなのかもしれない。カズサはヘッドホンの中でそんなことを思った。


「おいカズサ。聞こえてるぞ。」

「……えぇ!?」


 どうやら今カズサが考えてることは、ホンに筒抜けだったっぽい。ヤベェかもしれねぇ。


「安心しろよ。俺はお前らが思ってるより人間が好きだ。しばらくカズサと一緒にいて、よりそう思うようになったからね。」

「ほな安心か^^」


 というわけでバスターナイト山田との戦いは幕を閉じた。


「おい、山田。」


 ホンは倒れて動かない山田に近づいて、言う。


「お前は今、ウチワシングが身体にいるせいで凶暴になってる。……でもお前の精神力なら、体内のウチワだけぶっ殺して風の力をモノにできるはずだ。」

「……。」


 山田はそのとき、どこに隠し持ってたのか、この前倒したときに手に入れた黒板消しを出した。


 そして白いパウダーが周りに舞う!


 パウダーの煙が晴れる頃には、山田はその場から消えていた。


「バスターナイト山田、大丈夫かなぁ。」


 カズサは山田の心配をしている。モモモを殺しかけたやつとはいえ、たった今ホンがその仕返しをしてくれたわけだし、何よりしばらくの間友達だったので、カズサは山田の心配をしてしまうのだ。



 まあ今はそんな心配してる場合じゃないんですけどね定期。


「動くな! お前らの身柄を拘束する!」


 ここ何話かぐらいずっと空気だったけど、一応周りを軍が取り囲んでたんですよね。山田が「手を出すな」って指示してたし、つけ入る隙もなかったからテキトーにそこらへんに待機してたのよ。



「あぁ、ホン、これヤバくね?」

「ヤバいな……」


 この状況からモモモを連れ出して逃げるのは若干厳しそうである。


 だが!! そんな都合いいタイミングで!!


 遠くにあったモモモの身体が大爆発を起こした!!


「ッッ! 何事だ!」

「ぎゃー」

「うわー」

「たすけてー」


 恐怖に畏怖した以下略が響き渡り、モモモが軍の奴らを適当に蹴散らしながら登場した。


「ふぇえ! 頭わるわるわッるわるゔぅうゔ!!」

「モモモ! 回復したんだな!」

「逃げるぞッッ!」


 三人は爆発させまくりながら、その場をズラかった。






 *


「ふぅ〜危なかった。」


 三人は逃げてきて、河川敷に掛かってる橋の下まで来た。一応追っ手に備えてまだ変身は解除しない。


「はー、ところでホン。ちょっと頭貸して?」

「ん? 何だ。」


 モモモがそう言うと、ホンは素直に頭を差し出す。


 するとモモモは全力でホンの顔面に膝蹴りを入れた。


「「ウォアォオ!? 何すんだ!!!」」


 カズサもホンも慌てる。頭が弱点なのは知ってるだろうに。でもモモモは一回頭ぶち割られて瀕死になっても生き返ったから、これぐらいじゃ死なないと分かってるんだろう。


「今の蹴りはカズサとホン両方にぶち込んだつもり。」


 モモモは指パッチンで回復の炎を出して、ボロボロの身体を治してやる。そんで人間の姿に戻った。


「バカがッ! 頭悪いんか!? 私抜きで戦いに行くなよ!!!」


 モモモの割とガチトーンの説教である。


 モモモのシリアスなのは多分初じゃね?


「カズサ。分かってるよね? わざわざ言わないけど、私は婚約者なの、フィアンセ! お前のことは別に好きでもなんでもないぞ!! でもお前頭悪くて頭おかしいんだからどこ行くにも連れてってよ!」

「……ハイ。」


 ヘッドホンの中から、カズサが力無く返事している。ホンはなんか熟年の夫婦みたいだなとか思いながら、変身解除した。


「まあとりあえず事なきを得たから良かったじゃんか。なっ。ねっ。実際何にも解決してないけど、軍の対処はこれから考えようぜ。」



 と、ホンが言ったところで。


 その場にいた三人が異変に気づいた。


「……あれ?」

「え。」

「あれぇ!?」


 なんと、カズサとホンの入れ替わりが戻ってないのである。ホンの影響なのか、若干赤髪になったカズサ(中身はホン)が佇んでいた。

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