2・流星の帰郷2
岬から見える海は夜の星色に染まり、淡い青にさざないでいる。
海から聞こえる波の音はやさしく、虫の唄の旋律に伴奏を奏でている。
夜露の風が薫る草原に寝転んで、しばらく星々を見つめていた。
時おり、灯台の光芒が天の川と重なって、ゆらゆらと雲に乗せてやってくる。
ふと、視界の端の空にひときわ輝く星が現れた。
起き上がると、その方角の空を見上げた。
銀色に光るモノが弧を描きながら飛んでくるのが、はっきりと目に映った。
深々と色彩を散らしながら、それはやってきた。
手が届くのではないかと思えるほど目の前を通り過ぎ、その光はあっという間に岬の下へ落ちていく。
閃光が粉となって、波しぶきの中で舞い上がる。
そのまぶしさに思わず目をつぶる。
つかの間のしじまが訪れた。
夢から覚めた時のように、辺りを見回した。
再び虫が鳴き始め、何事も無い日常の風景を取り戻しつつあった。
しかし、何かが落ちた岬の下は、ほのかな燐光に瞬いている。
気がつけば、それに引き寄せられるかのように、岬から海へ通じる道を急いで駆け下りていた。




