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きゅーついほうしゅつ! ~告白された後の優柔不断な決断は、最高の誘惑によって即座に追放へと向かう~

作者: 栗野庫舞

女子「……奥の手を使います」

「あなたのことが好きです! つき合って下さいっ!」


 彼女は精一杯の告白をし、頭を下げた。


 ここは放課後の教室。男子高校生のあなた以外には、この子しかいない。


 あなたは驚き……それとともに困惑した。この時のあなたは、恋人が欲しいとはまるで考えていなかったからだ。


 彼女は真剣だし、かわいくないと言えば嘘になる。


 ただし、髪型があなたの好みとあまり合致していなかった。


 好きでもない子とつき合うのは、彼女に対しても誠実ではない。そう自分に言い聞かせながら、あなたはごめんと拒絶を伝え、済まなげに女子の前から去ろうとした。


 しかし、彼女はそれを許さなかった。急いであなたの前に回り込んで来て、あなたを(さえぎ)るようにして止まる。


 顔を真っ赤にした女子は、セーラー服のスカーフを外した。


 前開きのセーラー服のチャックを下げる。


 開いた制服を両手で左右に引っ張る。


 白い肌と彼女の下着が、あなたの視界に入る。


 すごく大きくもなく、かと言って小さくもないような、整った胸部。白い下着と細いブラ紐を、彼女があなたへと(さら)している。


 玉砕(ぎょくさい)覚悟の彼女は必死で、そんな彼女が魅惑的に映ってしまう。


 あなたの前に彼女の(さら)された姿があったのは、ほんの数秒間だけだった。彼女は扉を閉じるように、胸部を制服で隠す。


「これで……どう?」


 少し威圧も混じった、彼女の声。


 どうしよう。


 あなたも必死で考える。


 大胆な姿が、頭から離れない。


 純粋に美しく、じっくりと眺めてしまった……。


 最終的に、あなたは彼女の誘惑に対し、敗北せざるを得なかった。つまり、あなたは考えを改めて、この女子の告白に応じたのだった。


 それから月日が経過する。


 日を追うごとに、恋人になった彼女の存在が大きくなってゆく。


 懸念事項だった彼女の髪型も、相当悩んだ後、彼女へと正直に伝えた。


「うん、分かったよ。そうするね」


 快諾した彼女はのちに、髪型をあなたの好み通りに変えた。あなたにとっての唯一の障害は消滅した。


 彼女は大変かわいくて、性格も良かった。今では、好きじゃないところはない。あったとしても、彼女は直せる限り、直してくれるだろう。


 あなたは彼女に、髪型を自分の好みへと強要したことを謝った。


「ううん、私は強要されたんじゃないの。あなたの好みに近づけたのが、すごく嬉しいの」


 彼女は笑顔を見せてくれる。


 あなたはとっくに、恋をしていた。


                    (終わり)

思いつきですぐ書いた作品です。


最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

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