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私は安花(アンカ)

周りからはアンちゃんやアンカと呼ばれてる高校2年

今日も朝の4時前に起きていつものお気に入りの場所に写真を撮りに行く

偶然夕方に通った道で見つけた場所

線路が一直線に敷かれて歩道橋からの風景に感動したこと

夕日が沈む瞬間の風景を見て写真が趣味になった

それからは毎日朝の4時と夕方の17時前にはこの場所に来て待機してる


住んでる場所は田舎で町に1つだけあるデパートの屋上で

学校が休みの日は写真を撮ることが多い


その日は風が少し強く曇り空で雨が降りそうな感じがした


(雨が降る前に撮っちゃおう)


写真を撮ってるとふと目線を感じてキョロキョロ見渡すと

幼馴染でもあり

同級生でもあり

同じクラスでもある武志ムサシが私を見ていた


でも話したこともあまりなく頭だけ下げた


ムサシが空を見上げてると

ポツリポツリと雨が降ってきたと思った瞬間

どしゃ降りで全身びしょぬれ状態


カメラは防水だからまだいいけど

全身びしょぬれで少し寒くなってきた


(風邪ひきそう・・・)


ムサシのほうを見るとアンカはドキッとした


雨に降られてるのに

風が吹いて

ムサシの白が混じった金色の髪から

水がつたっていく

ムサシの顔も綺麗で

アンカは顔を真っ赤にしながら

シャッターを押した


(ムサシくん綺麗・・・惚れちゃった)



アンカは学校ではボッチ

周りから見ると大人しく無口で

見た目も地味でいつも三つ編み二つ結びでスカートも長めだからって理由もあるみたい


同じクラスのムサシもボッチ

ムサシの場合は見た目がいかつく

話しかけんな近寄んなオーラが出てるからクラスメイトも

話しかけないし近寄らない



ムサシはいつも校舎の屋上で他のクラスのヤンキー仲間と昼ごはんを食べてる

アンカは思い切って屋上に行きパンを口いっぱいに詰め込んでるムサシの前に立ち


「突然ですが!ムサシくんに惚れました!つまり・・・好きになったということです!

 あっ!でも何も求めてませんので気になさらずに!

 ただ、遠くから写真は撮らせてください!というか勝手に撮りますです!

 ではお昼休み中失礼しました!」


一同唖然(いちどうあぜん)


「オモレええええwwwこいつ告られて振られてやんのwww」

「おーーーいムサシーどしたー」


仲間たちに声をかけられるが時間が止まったように硬直してるムサシ


ムサシ 「はあああああ?!あいつふざけんじゃねーよ!!

     俺の気持ち聞かずに振りやがって!!!ちょ!行ってくるわ!」


とダッシュでアンカを追いかけていく


教室にもアンカはいない

グランドを見渡してもいない


ムサシ 「あいつ幽霊か?消えてね?」


実はアンカは旧校舎の保健室で一人でお弁当を食べるのが日課

誰も来ないし邪魔もされないから

持ち歩いてるアルバムを見ながら食べるのが好きなアンカ

食べ終わると気合いれるかのように


「伝えてスッキリ!さぁ~また写真撮りますか~!」


自分に言い聞かせて教室に戻った

ムサシも同じクラスだけどずっと寝てるから気づかれず・・・


午後の授業が終わりアンカは急いで教室を出ると


「おいぃぃぃ!!ちょっと待てよおおお!!」


とムサシが叫びながら追いかけてきた


アンカ 「どうしたんですか?!」

ムサシ 「お前さ、オレに惚れたっつったよな?」

アンカ 「あ、はい!^^」

ムサシ 「オレを好きっつったよな?」

アンカ 「はい!!好きです!^^」

ムサシ 「で!求めてないっつってオレを振ったよな?」

アンカ 「うーん・・・そうなりますね!^^」

ムサシ 「お前ふざけんじゃねーよ!意味わかんないんだけ・・・ぶっ!」


アンカはムサシを押しのけると


「すみません!私急いでるんで!この辺で!^^」


と走ってアンカは帰っていった


周りの学生達は時が止まったようにジーっとムサシを見てる


「は???あいつ・・・は?!はああああああ!!

 なんなんだよあいつは!!って見るんじゃねーよおお!」


叫んでるムサシに仲間たちが寄ってきた


「こいつおもれええええwwwwまた振られてやんのwww」

「一日に2回振られるやつ初めて見たわwww」


ムサシは顔が赤くなりトボトボ帰っていった



アンカが走ってたどり着いた場所はいつもの場所

夕日が沈むのを見届けて写真を撮りたい


(間に合った・・・)


今日も夕日が沈む写真を撮れて満足なアンカ


(明日は朝日を見せてね)


告白したことも振ったことも

そんなに気にしてないアンカだった



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