第六章 人魚姫と三人の負け犬たち 設定
第六章 人魚姫と三人の負け犬たち 設定
登場人物
剣崎蒼太
主人公。『蒼黒の王』。十二月の勝者。転生者。使徒。
詳しくは第一章参照。
固有異能は万全。肉体と異能については完璧ながら、精神については限界が近い。
義父母と義妹が『謎の巨大な塊』に包まれた為、すぐさま現場に急行する。しかし、そこには既に多数のマスコミとやじ馬が。
この事態が予想以上のものとなり動揺するなか、追いついた宇佐美から『兄妹に死なれると辛い。選択する事自体が間違っていないとしても、どうか正しい選択をして』と背中を押される。
謎の塊に突入後、謎の三人組に遭遇する事となる。
宇佐美京子
三章ヒロイン。宇佐美グループ会長の孫。大学生。魔術師。
詳しくは第三章を参照。
剣崎に無自覚のセクハラをしていた所に謎の肉塊を目撃。駆けだした剣崎を車で追いかけ、その途中実家からの電話で状況を知る。
剣崎の背中を押した後、政府から派遣された新垣ら合流するも、互いの組織が睨み合っていて上手く連携ができずにいた。
しかし彼女の名推理により両組織は手を取り合って動く事が出来るようになる。
この活躍に新垣巧は『もっと宇佐美家が持っている霊地とか公安の抱えている問題とかそういうので交渉してくると思っていた』と、予想外だったもよう。
九条黒江
宇佐美家のメイド。京子の専属兼教育係兼護衛。忍者。『ショゴス』の先祖返り。
詳しくは三章を参照。
宇佐美京子と共に依り代から出てくる怪異との戦闘を行う。
新垣巧 本名:新城守
過労死公務員。公安のエージェント。過労死間近。
詳しくは二章を参照。
謎の塊の出現に伴い新垣班を集めて急行。情報規制と交通整理、地元警察との連携に尽力する。
宇佐美家とも協力体制をしくも、塊から溢れてきた怪物への迎撃に動く。
なんか『蒼黒の王の愛人』という噂が流れだす。かつて一緒に仕事した山口くんは『色々と腑に落ちた』との事。本人は強く否定。
田中雷太
力:B 体:A 速:A+ 魔:D
異能
超過駆動:A
『肉体の限界値を一時的に突破し、速の数値を一定時間ワンランク分上昇』
第六感覚:E
『五感とは別に存在するこの世ならざる器官。敵の行動予測、発言の真偽判定などが可能。ただし、精度は低め』
食いしばり:B
『文字通りの効果。一回の戦闘で二度まで即死を防げる。ただし出血などの継続ダメージ、首から上が消し飛ぶなどの攻撃には発動しない』
固有異能
ライトニング・カウント
『雷を槍の形へと当てはめた概念装備。常に穂先は雷撃を纏い、投擲を行えば雷へと姿を変えて射線上の物を焼き尽くす。ある程度なら自動追尾、自動帰還の機能がある』
第一の脱落者。転生者。アバドン被害者の会。使徒
少し長めの栗色の髪を乱雑に切りそろえた長身痩躯の美男子。RPGの冒険者風の服装をした青年。
前世では普通の大学生だったが、バイクの運転中に転生させられる。
引き取られた家庭は田舎ながらも善良な両親だったが、彼が十代前半の頃に第二次世界大戦が勃発。彼の父は徴兵されて戦地に。そして行方不明と報告される。
せめて遺体だけでも連れ帰ると単身大陸へ向かい、一年かけて遺骨を持ち帰る。しかし、その直前に母が病死した事を知る。
その後日本中を回るが、ある時孤児たちを連れた少女に一目ぼれ。彼女と共に孤児たちが静かに暮らせる村を作る。
しかし、そこにアバドンが襲来。戦闘は有利に運ぶも、孤児や避難民を逃がすためにアバドンと戦闘。住民を護るため相手の攻撃に自ら体を晒し敗北。
負傷したアバドンは彼のみを食べ、傷を癒すため村からは逃げて行った。
自称『雷雲の貴公子』『稲妻と共に駆ける戦士』『雷を後光にする男』『ライトニング・ゼロ』。
絹旗力男
力:A+ 体:A+ 速:C 魔:E
異能
怪力無双:B
『一時的に力の数値をワンランク分上昇。発動により肉体へのダメージが発生』
鉄血剛体:B
『強力なダメージカット。この異能のランク分相手の力の値が減少した状態でダメージ判定』
超越健康体:C
『毒・病・呪いなどに耐性をもつ。また、負傷などの治癒速度に補正』
固有異能
戦場鼓舞する紅蓮の軍旗
『発動時、自身と味方の全ステータスをワンランク分上昇させる。また、これを身に着ける者は敵対する者からヘイトを集めやすい』
第二の脱落者。転生者。アバドン被害者の会。
短く刈り上げた黒髪黒目の美丈夫。筋骨隆々の大男ながら、黄金比の肉体美を誇る。その姿はギリシャ彫刻のごとし。戦装束はクマの毛皮に黒のズボン。手には粗悪な大斧。腰布として固有異能を巻きつけている。
転生前は大工をしており、二人いる子供のうち下の子が二十歳の誕生日に転生させられる。
転生したもののその先は山の中。誰にも拾われることなく自力で育つ。使徒の肉体でなければ間違いなく死んでいた。
森の中で暮らす中、動物たちに転生で苦しむ心を癒されていると、山で小さな村に住むシスターに出会う。
そのシスターと過ごす中、前世の子供を思い出す平田。
だがその時間は永遠には続かない。襲いに来たアバドンと戦闘。一度は逃れるも村に向かうアバドンに立ち向かい、討ち死に。
新城 時子
力:E 体:E 速:C 魔:A
異能
魔力具現化:D
『魔力を物質へと変換する異能。ただし本人が一度は本体に触れている経験が必要であり、また一定以上破損すると消失する。なお、このランクだと魔術絡みの物は作り出せない』
戦闘技巧:C
『あらゆる肉体をもちいた戦闘技術に補正。人の基準で言えば天賦の才の領域』
魔眼:D
『見つめた相手を眠らせる事が可能。この異能のランクと魔の数値の平均で相手の魔の数値と対抗判定』
固有異能
リロード
『時計の針は巻き戻る。球体に広がる空間において、己を除いた全ての時が十秒間時間を逆行する。また、とある猟犬達にこの空間を察知される事はない』
転生前はひ孫達に囲まれて布団の上で大往生だったのが転生させられる。
紫がかった髪にスレンダーな体つきの、妖精の様な少女。黒と紫のセーラー服に茶色の萌え袖セーターを身に纏う。武器は異能で作り出した銃火器や刃物。
転生後に引き取られた家は新城家という魔術師の分家であった。姉である『新城月夜』は体が弱く、子供が産めるかわからなかった為である。
そんなある日姉である月夜が新城家を乗っ取り。彼女と共謀して適当に害のない親戚を当主にして無力化した。
後の新城守に本当に姉に相応しいか色々とお節介を焼いていたものの、彼を認めて姉を託す。
姉の妊娠中にアバドンが襲来。姉とその子供を護る為アバドンを海上へと引き寄せ、固有異能を活用して爆薬を大量に載せた船でその口内に特攻した。
剣崎 蛍
剣崎蒼太の義妹。彼に強い憧れとコンプレックスを抱く。
幼い頃から蒼太を一種の神格視し、追いつけるよう努力するも挫折。『アレは手を伸ばしてはいけないものだ』と思いつつ、諦めた自分を認められずにいた。また、不用意に蒼太へと近づこうとする者を軽蔑したり、かといって諦めた者を見下す面倒くさい生物。
ぶっちゃけヒロインルートは十分にあったけど『岸峰グウィン事件』の時に聞いた剣崎の本音を『冗談ではぐらかされた』と思い込んだせいでフラグは建たず。
今回『イゴー●ナク』こと自称『あしながおじさん』。他称『マッチング高杉』から力を借り剣崎に挑む。イメージは『ダーク人魚姫』。
使徒基準での強さは以下の通り。
力:C 体:C 速:A 魔:A
備考
『海水を作り出せる銛』
魔力により海水を呼び出し、操作する事が可能。固有異能に匹敵する力を持ち、神格からのバックアップでより強力な攻撃が可能。が、『花園』に取り込まれたせいで神格からの支援は切られた。
『炎喰らい』
剣崎対策で得た能力。魚部分の口で炎を吸収、己の魔力に変換する。が、高すぎた剣崎の炎にキャパオーバーして機能不全を起こした。
マッチング高杉
邪神の一柱。掌に口がある肥満体型が特徴。性格が滅茶苦茶悪い。
今回『バタフライ伊藤』がやたら気にかけている使徒がいるので、その力を取り込んでこの世界に顕現しようと企んだ邪神。
別に剣崎を取り込まなくても顕現できる可能性があるが、時間をかけ過ぎると他の神格から妨害されて失敗の可能性が高いので今回の作戦に。
ぶっちゃけ蛍にはなんら期待していなかったので、ダメで元々ぐらいのノリでやった。失敗に悔しがりはしても『しゃーない』程度に考えている。
新城 月夜
新城明里の母であり、新城時子の血のつながらない姉。
性格はほぼほぼ明里。ただし彼女と違い病弱な体のため運動全般は壊滅的。魔術を使って強化しても数分もたずに倒れる。
しかし自分の体調に悲観する事はなく、『美人薄命って本当なのね』『それはそれとして私って恵まれているわ。美しさに頭脳。なにより性格のよさ。完璧すぎる』とよく言っている。
守との出会いはオカルト事件により友人を全て失って倒れた彼を、見下し自画自賛しながら介抱した事から始まる。
明里同様に『バタフライ伊藤』の巫女として非常に高い素質を持っている事もあり、死んだ義妹の魂がどこかに囚われた事を察する。だが、それを言語化する事ができなかった。
彼女の魂を救い出すためにビヤーキーを召喚しようとするも、ただでさえ病弱な体に産後の身。そこに産まれて初めての心労で亡くなってしまう。
ナチュラルに古い方基準でA●P18の中でも上位の美貌。明里も成長するとこれぐらい行く可能性が高い。
Q.使徒って時速二百キロ以上で動けるの?
A.できる奴もいます。
1.普通にできる組
金原・田中
2.固有異能ありならできる組
剣崎・新城
3.流石にちょっと無理組
鎌足・絹旗
4.そもそもその戦闘速度についていけない奴
魔瓦
5.例外
動きは遅いのに歩幅がやばいアバドン。
完全体なら空間を切り開いてワープする人斬り。
Q.三人がかりで剣崎に負けた三人は弱い?
A.使徒基準では普通かちょっと強いぐらいです。あの結果は剣崎が使徒クラスとの戦闘経験が豊富な上に、単純にカタログスペックが使徒内でも上位にあたるからです。『花園』なしでも今の彼とタイマンして勝てる使徒は『アバドン』『金原』『完全体人斬り』の三人だけです。
Q.三人が加わった使徒の強さ番付は?
A.だいたいこんな感じです。
花園展開剣崎>『惑星破壊の壁』>金原>>>アバドン≧剣崎≧完全体人斬り>『地形破壊の壁』>半分合体人斬り>>田中≧鎌足>絹旗>>新城>>分裂人斬り>>>>>魔瓦
Q.普通に強い三人がアバドンに食われたのにどうして魔瓦は無事だったの?
A.彼女もアバドンに狙われた事はありましたが、三人と違い守るものがなかったので全力で逃げたからです。なんなら信者や一般人を囮にもしていました。
Q.今章で三人がいないルートだとどうなったの?
A.剣崎単独でもクリアはできます。ただし魔力的にも精神的にも多大な負荷を受ける為『次の話し』に参加が間に合わなくなります。
Q.蛍の闇堕ち回避ルートってあったの?
A.感想でも書いてくださった方がいましたが、剣崎が欲望を彼女に見せればOKです。
『剣崎欲望解放ルート』
十二月。バタフライ伊藤から『ルールを守って殺し合いましょう!』と神託をされて精神的に追い詰められる剣崎。
その時、彼は思った。
『童貞のまま!死にたくねえ!』
プライドを捨てて土下座を敢行。相手は一番身近で美少女な蛍だった。
義妹への土下座でお願い。しかも内容が童貞を捨てさせてほしい。これには蛍も困惑。彼女の中で『太陽』のイメージがぐらつく。
そこから始まる『理由は言えないけど死ぬかもしれないから童貞捨てたい!ずっとお前の尻がスケベだと思ってました!』宣言。もはや宇宙猫になる蛍。
そのセクハラ全開の言動と視線に『え、これ本音?もしかして今までのも全部本音?マジで?』と晴れる誤解。
なんやかんや強い優越感に浸り許可する蛍。禁断の関係に。
覚悟完了して東京に向かう剣崎。ふらつきながらもこっそりついてくる蛍。なんやかんやあって二人纏めて抱く明里。ついでに新城式カウンセリングの結果明里を『お姉さま』呼びしだす蛍。それ以降は剣崎が精神的に一皮むけた以外はほぼ流れは同じ。
ぶっちゃけ『ソレ、ナンテエロゲ』ルートでもある。あと剣崎のメンタルが安定するせいで各章の難易度が全体的にさがる。クトゥルフシナリオに『精神が安定した最上位の神話生物戦力』はあかんて。
『アバドン使い魔ルート』
なんやかんやあって人を食べずに過ごしたアバドン。だが放射線の影響と食料にしてきた怪異のせいで知能は低下。
剣崎のフェロモン(賢者の石)に引き寄せられた結果使い魔に。こっそり使役する剣崎だが女性物の入手に手間取り、蛍にばれる。
『この兄さん私がしっかりしないと……』
アバドン(人間体)の体に全力でいやらしい視線を向ける剣崎に色々な誤解が解ける蛍。後に『岸峰グウィン事件』が発生しても『なんじゃそりゃ』で終わる。
なんやかんやあってアバドンと蛍のプチハーレム状態の剣崎。バタフライ伊藤の神託を受けて『絶対に転生者同士で殺し合わなくて済む道を探す』と東京に。
そして東京にて例の三人+明里とその母に遭遇。即日同盟締結からの『使徒戦隊!テンセイシャーズ』を結成。なお、命名は剣崎と明里。
その後、剣崎が明里やらアイリやら宇佐美やらとフラグを建ててハーレム展開に行きつつ、例の三人や舎弟になった鎌足。なんか新城母に心酔した金原と共に日本の裏側を護るように。
なお、『使徒戦隊!テンセイシャーズ』の総指揮官兼責任者は新垣巧が抜擢されました。
このルートは最終章を書き上げた後に少しだけ投稿するかもしれません。ほぼほぼ珍走団が騒ぐだけの話しなので、本当に短いですが。
読んで頂きありがとうございます。
感想、評価、ブックマーク。いつも励みにさせて頂いております。どうか今後ともよろしくお願いいたします。
明日、六章の『エピローグ 下』と最終章のプロローグを投稿させていただく予定です。どうか、最後までお付き合いして頂けますよう、お願いいたします。




