第百五十五話 突入
第百五十五話 突入
サイド 剣崎 蒼太
「な、なんなの、アレは……」
「宇佐美さん」
車から出て例の塊を見て固まる彼女の肩に手を添え、その瞳を見る。
荒げそうになる口を一度止め、ゆっくりと舌を動かす。彼女にあたった所で状況は変わらない。
「俺はあの塊に向かいます。ですので申し訳ございませんが、ここで失礼します」
「え、ちょ」
「もしかしたら神格関連かもしれないので、お気をつけください」
説明は十分ではないかもしれないが、家族が心配だ。スマホを構える人やどこかに電話する人の間を通り抜けながら、スマホで実家に連絡をとる。
……やはり繋がらないか。そもそも電波が届いていない。
突然あんなものが現れたのもあって、見えている範囲で道路は大混乱だ。あちらこちらで車が停止しているが、大きな事故までは起きていないのは不幸中の幸いか。
念のため路地に駆けこんでから鎧を身に纏い、跳躍。ビルや電柱の上を跳んでいき謎の塊へと近づく。
見れば見る程でかい。そしてその材質がコンクリートや鋼ではなく、鉱物ですらない『肉の塊』である事に気づく。
また肉塊か。魔法関連って肉塊多くないか?
それと同時に嫌な想像が浮かんだ。
その辺の屋上に隠れて様子を窺いながら、肉塊を観察。やはり、魔力の流れがまるで血管みたいに動いている。それに僅かだが物理的にも動いているな。それこそ人が呼吸をするように。
つまり、アレは『生きている』わけか。生きているのなら、あそこから移動する可能性もあるし、なんらかの変化があると考えられる。
どう考えても碌な事にならない。だがそれより、その内部にいる家族がどうなったか。ついでに、近所に住んでいるグウィン達も心配だ。
鎧を一度解除してグウィンへとスマホでメールを送る。するとちょうど向こうも俺に連絡をとろうとしていたようで、すぐに返信がきた。
『旧生徒会メンバーで家族ぐるみの温泉旅行に出かけているので大丈夫です。むしろそちらは大丈夫ですか?』
……無事でよかった。決して一瞬『え、なにそれ俺聞いてない』とか思っていない。緊急事態だし。
何はともあれ、探すべきはあの中にいるだろううちの家族だ。
生存していれば、だが。
頭を小さく横に振るい、嫌な考えを意識的に思考の奥へとしまい込む。今考えるべき事ではない。内部の様子が不明な現状、まずはどうやって突入するべきかに脳のリソースをさくべきだ。
とにかく情報が足りない。新垣さんにでも聞いてみるか。
「もしもし、剣崎です。新垣さん今いいでしょうか?」
『こちら新垣です。すみませんが急いで……いや、そう言えば貴方の地元でしたね。謎の塊が出現したのは』
「はい。俺は出現時範囲外にいたのですが、内部の様子がわかりません。家族が中に取り残された可能性があります。何か、情報を頂けないでしょうか」
『あいにくとこちらも混乱しておりましてね。むしろ、貴方から情報がないかと思っていた次第ですよ』
「そうですか……自分もよくわかっていません。とりあえず近くで観察しているのですが、アレは生物の可能性があります。もちろん、尋常な生き物ではなく、むしろ神格に近い気配がしますが」
『それはまた……とにかく、こちらも現場に向かっている所です。お互い、何か分かり次第情報の交換を行うという事でよろしいでしょうか?』
「はい、それでお願いします」
『では、失礼します』
通話の切れたスマホに小さくため息をつく。流石にあの人もこの事態は想定外か。
改めて例の肉塊を見やる。いっそ一当てするか?ダメだ、どういう反応があるかわからないし、今もやじ馬や近隣住民がいる。万一戦闘になった時巻き込みかねない。
だがただ見ているだけというのも……一度アパートに帰って、使えそうな魔道具を持ってくるか。
いつの間にか来ていた明里やアイリからのメールに『無事だ。けど家族が囚われた可能性がある』とだけ返信し、懐にスマホをしまおうとした。
だが、そこで着信がある。宇佐美さんだ。
「はいもしもし剣崎です」
『剣崎くん。今私は例の灰色の構造物の近くにいるわ。合流できないかしら?』
「……わかりました。どのあたりですか?」
『えっと……東小学校の近くの公園ね』
「その場所ならわかります。今から向かわせて頂きます」
通話を切り、ビルの屋上から飛び降りる。
一瞬『危ないかもしれないから肉塊から離れろ』と言いそうになったが、彼女も魔法使いだし、大企業の一族。何かしら情報があるかもしれない。
……無事でいてくれ、父さん、母さん、蛍。
* * *
東小の近くにある公園の駐車場。そこに止まる場違いな高級車へと駆け寄る。
「お待ちしておりました」
「すみません、失礼します」
九条さんが開けてくれた扉に滑り込みながら、ぞんざいに会釈する。マナー違反だが今は勘弁してほしい。
中に入った九条さんと、片手でスマホを操作していた宇佐美さんに向かい合う。
「情報を交換したいのですが、よろしいでしょうか?」
「そうね。まずはこちらから」
そう言って宇佐美さんがスマホを弄ると、車内にあったテレビがついて映像が流れ始める。
『ご覧ください!突如として現れたこの謎の構造物を!街一つ覆う大きさです!いったいなんだと言うのでしょうか!?』
どうやらテレビ局の報道ヘリらしい。空から灰色の肉塊を撮影しているようだ。
かなり近くまで接近しているのか、はたまたカメラの性能か。かなりアップにされた肉塊の様子が映っている。
『継ぎ目の類が見てとれません!どう考えても人工的に作られた物ではないでしょう。地上には吉田アナがいるそうです!そちらに回します!』
『はい!こちら吉田です。ご覧ください。突然現れたこの建造物により、街は大混乱です』
地上の映像に移ったようで、女性アナウンサーがマイク片手に周囲を見回している。
流石に肉塊へと直接アタックをかけない理性がアナウンサーにはあったようだが、他は違うらしい。
『ああ!?あそこの男性が謎の建造物に触れています!大丈夫なんでしょうか?』
あろうことか肉塊をべたべたと触ったあげく、抱き着いた輩がいた。手にスマホを構え、それで自分と肉塊が映る様にしているようだ。
『すみません、今ちょっといいでしょうか?』
『え、なに、テレビ?マジかよ、リスナーの皆、俺ことバッドスピーカーはついにテレビデビューしちゃったぜー!』
何やら騒いでいる。動画投稿者か何かか?
『あの建造物に触れているようでしたが、大丈夫ですか?』
『俺の予想ではあれは宇宙人の作ったものだね。間違いなく地球人に接触を求めているよ。だからまず俺が触れて地球人のDNAを提供したってわけ』
――ああ、あの人。もうダメだな。
少しだけ目を下に向けてから、再度画面へと視線を向ける。第六感覚が、彼の最期を告げていた。
『だかラ、お゛ぼっ』
『え、きゃあ!?』
唐突に男性の眼球がこぼれ落ちた。両目共に地面へと落下し、遅れて体毛がハラハラと散っていく。
『おぼ、ぼぼぼぼぼ』
『なに、なんなの!?』
パニックになるアナウンサーと、周囲の人々。慌てて男性から距離をとっていく。
それでもカメラマンは映像を映し続けたのは職業魂か、はたまた偶然か。なんにせよ、男性がどうなったかはハッキリと放送されてしまった。
みるみるうちに縮んでいく男性の体。うめき声も甲高くなっていき、脱げ落ちた服の中へと全身がおさまってしまった。
残ったのは、衣服の中でもがく赤ん坊のような生物。あくまで、ような、だ。
両目はなく、鼻もない。口だけを残したのっぺらぼう。そして指先は異様に尖った爪が生え揃えており、ちらりと見えた掌には口の様な器官が見てとれた。肌は死人のように白く、青い血管が浮かび上がっている。
どう見ても普通の子供ではなく、ましてやつい先ほどまでごく普通の成人男性がこの姿となった。その事実が、これを見ていた者達の精神を蝕んでいく。
『き、きゃああああああああああ!?』
悲鳴を上げてアナウンサーが逃げていく。それで正しい。間違ってもアレに一般人が近付いてはならない。
混乱する人々の中、一瞬だけ男性から変異した怪物の口が動くのが見えた。
『さがって!さがってください!』
混乱する人々にそんな声が呼びかけられ、制服姿の警官達が現れる。
顔こそ変えてあるが、あの雰囲気は下田さんと加山さんか?新垣さん達が到着したか、それとも先遣隊として彼らが来たのか。
なんにせよカメラは止められ、地上での放送は中断。ヘリの方も『危険だから』と撤退させられたようで、画面はスタジオへと戻っていた。
だがスタジオも混乱した様子で、先の映像を見たゲストの一人が過呼吸となる事態になり花畑へと切り替わって『しばらくお待ちください』のテロップが流れ出す。
そのタイミングで宇佐美さんがテレビを切り替え、今度はグラフの様な物が表示された。
「まず今のがテレビから得られる情報。そしてこちらが、うちのお抱え魔術師たちで出した数値よ」
「これは……」
「どの数値もケタ外れ。それどころか大半の情報は調べようとしただけでこちらの術者にダメージが出る始末。ただわかるのが、アレが人の手にはどうしようもない規格外というだけね」
小さくため息をつきながら、宇佐美さんが足を組みなおす。
「あいにくとこちらからは以上よ。そちらから、何か教えてくれるかしら」
「……まず、アレは恐らく神格関連である事。そして生物のような何かである事。最後に、これはあくまで予想ですが……」
「構わないわ。言ってちょうだい」
「……アレは、本体をこの世に顕現させようとしている。のかもしれません」
最後に見えた怪異の口の動き。アレは詠唱に見えた。具体的な内容は不明ながら、アレは何かを呼び寄せる術式に思える。
触れただけで相手を眷属に変える肉塊。それによって現れた怪異は何かを呼び寄せようとしている。この事から、『神格を顕現させようとしている』としか思えない。
神格がこちらの世界に来るにはかなり大がかりな『門』が必要なはず。それを用意するために、己の依り代をあの場に作り出そうとしていると考えられる。眷属は、その補助か。
「そう……ちなみに、あの神格がこの世に顕現したらどうなると思う?」
「間違いなく世界滅亡の危機です。どう考えても邪神の類ですので、そこにいるだけで大多数の人間は気が狂うでしょうね。被害はこの国だけに留まらないでしょう」
それは即答できる。悲しい事にな。
「どうにか止める必要があるわね」
「ええ。ただ、その前に俺はあの中に突入して家族の救出をはかるつもりです」
世界の危機は百も承知。だが、俺の『世界』とは世間一般で常識とされるものよりも遥かに狭い。
明里が、新垣さんが、アイリが、そして家族友人がいるのが俺の世界だ。それ以外にまで目を向けるには、俺の視野は狭すぎる。
「お言葉ながら、剣崎様。ご家族の生存は絶望的かと」
淡々と、九条さんが無表情のまま告げてくる。
「黒江!」
「今は、どうかこれ以上被害が広がらぬようお力をお借りしたく思います。それがご家族を奪ったあの謎の存在への敵討ちにつながるかと」
宇佐美さんの声を無視して、九条さんが車の床に膝をつき、額を擦り付ける。
「御身を前に一方的な言葉の数々、誠に申し訳ございません。この身をいかように扱って頂いても構いません。ですが、どうか……」
「お断りします」
あいにくと譲れない。これだけは譲れない。
九条さんの肩を掴んで、少し強引に頭を上げさせながら、その瞳を見据える。
「俺の家族があそこにいる。見捨てる事はできません」
「……望まぬものを見る事になるやもしれません。ましてや、かの邪神の眷属となったご家族を見る事になるやもしれませんよ」
「その時は俺が殺します」
即答するとは思っていなかったのか、九条さんが言葉を詰まらせる。
「どんな形であれ、ケジメをつける。その為にも、俺はあそこに行かなければなりません」
彼女の言う通り、俺の家族だけ都合よく無事であったなどと、そんな事は少ししか考えていない。
ほんの少しの希望的観測と、それ以外の『最悪への想定』。どちらにせよ、俺が外側にいるという選択肢は『選びたくない』。
何よりも、もうこの手はどれだけの血で汚れてきたと思っている。今更、『家族だから』などという言い訳は許されない。
いいや、家族だからこそ、そうなった時は終わらせてやらねばならないのだ。
「黒江」
自分が掴む方とは別の肩を掴み、宇佐美さんが静かな声音で告げる。
「貴女の発言は己が分を超えています。控えなさい」
「……申し訳ございませんでした」
引き下がる九条さんに代わり、宇佐美さんが自分の眼前に立つ。
「剣崎くん。まずは先の従者が言った事について謝罪を」
「不要です。急ぎますので、これにて。公安の新垣という人が来るはずですから、彼とも連携を」
「待って。その前に。聞きたい事と、言いたい事があるわ」
車を出ようとするこちらの腕を掴み、彼女が引っ張ってきた。
簡単に振りほどける力の差があるが、それでも足を止めざるをえなかった理由は、彼女の瞳にあった。
ポンコツなお嬢様でも、こちらに怯える魔法使いでもない。上に立つ者の瞳。
「妹さんは、大事?」
「ええ。命がけで助け出したいと思う程度には」
「なら、行きなさい。けど、一つだけ私の経験談」
小さく笑いながら、彼女は目をそらさずに告げる。
「目の前で死なれるとかなりきついわ。それだけは、覚悟して」
「――ええ、わかりました」
力の抜けた手をそっとはずし、今度こそ車の外へと降り立った。
* * *
アレから自分の部屋に向かいながら新垣さんや相棒、そして家臣候補に連絡をとる。
新垣さんには宇佐美さんの事を伝え、彼女と連携する事を提案。相棒と家臣候補には『どう考えても神格の中とか使徒でもないと入れないから、各自それぞれ外部で動いて』とだけ伝えておいた。
ぶっちゃけ、明里は俺より頭がいいしアイリは気合が入ってる。下手に指示を出すよりは勝手に動いてもらった方がいい。というか、相棒はこちらが指図するのも何か違う気がするし。
部屋に入るなり、奥にある結界を張ったケースから四角い鞄を取り出す。多少空間を弄った物なので、見た目よりは物が入る。重量は入れた物そのままだが。
ふと、視線が机へと向かう。その引き出しを開け、魔道具が詰まった鞄以上に厳重な封印処理がされた物品を手に取った。
……使わないかもしれないが、わからないだらけの所に行くのだ。一応持って行くか。
そう思い、手のひらにおさまった『宝玉』を鞄の中へと乱雑に突っ込んだ。
* * *
警察によってつくられた規制線。その周囲にはマスコミややじ馬はおらず。防護服を着た自衛隊や警察がいるだけだ。街中に『毒ガスの恐れが』と流れて避難誘導がされているので、そのためだろう。
それはそれとして、アレでは自分も入れない。恐らく誰かしら知り合いがいると思うが……。
――いた。いや、顔が防護服で見えないのだが、あの魔力は間違いなく加山さんだ。
彼に微弱な魔力を送りつけるとびくりと肩を震わせたので、物陰から小さく手を上げた後その場を離れ路地裏に。
数分後、首から下だけ防護服姿の加山さんがやってきたので鎧を着て出迎える。
「へ、陛下。新垣さんは申し訳ありませんがまだ到着しておらず、現場も混乱しておりまして」
「ああ、それはお忙しい所申し訳ありません。ですが、なにぶんこちらも火急の用でして。あの『肉塊』の中へと突入したいのです」
「に、肉塊?」
はて、まだそっちまで情報が回っていなかったのか。
「はい。アレは恐らく神格が降臨する為の依り代です。その為の肉袋、と言った方がいいでしょうか。あの内部は事実上、邪神の腹の中も同義です」
「 」
「不用意に刺激するのは危険ですが、あの中には俺の家族もいます。ですので、本当に申し訳ないのですが突入させて頂きます」
「あ、あの、お待ちを。今新垣さんに確認を」
「本当にすみません。できるだけ穏便に入るので、一般の人に姿を見られないよう取り計らってはくださいませんか?」
「へ!?いや、ど、どういう事でしょうか」
「一般の人たちの前で力を行使するのはまずいかと思って。となると、パトカーか何かでこっそり近づけないかなと」
「い、いえ。待っていただくという選択肢は……」
「その選択肢は選びたくありません。こちらも無茶なお願いをしているのは承知のうえ。受け入れて頂けないのなら、独力にて突入しますので、お気になさらず」
「やめてください。わかりました、今!今すぐ車を回しますので!どうかそれまではお待ちを!すぐに!すぐに持ってきますから!」
「お忙しいところ本当にすみません。ありがとうございます」
平身低頭、何度もお礼を言って頭を下げたのだが、何故か加山さんは逃げるように去ってしまった。
……彼らとは何度も接してきてわりと仲良くなれたつもりだったんだがなぁ。
彼の言った通りやたらゴツイ自衛隊車両が来たので乗せてもらい、規制線を越えて肉塊へと近づく。
車から降りた先はビニールシートで覆われていたのだが、中にいるのは恐らく公安の人達だろう。微弱ながら魔力を調律している気配がある。
「こ、これがあの……!」
「『蒼黒の王』……!なんでここに……」
「お、おい。新垣班が担当じゃなかったのか……?」
なにやら話し合っているので、邪魔をしない様に会釈だけして通り過ぎる。
正直、今回のこれは十割こちらが悪い。一般人が『家族が心配だから警察が封鎖している所に行きます。しかもそれは神格の腹の内です』。なんて、普通に考えたら殴り倒されても不思議じゃない。それをされないのは、俺が使徒としての力をもっているから。
力を背景に道理を捻じ曲げる。どう考えてもゲスの行いだ。はた迷惑な存在この上ない。だが、俺にも譲れないものはある。帰ったら、関係各所に土下座行脚でも何でもしよう。
肉塊の目の前へと到達し、改めて様子を見る。
やはり、これは生物だ。それも強く神格の気配を感じる。常人なら触れただけで眷属へと作り変えられるし、内部に入ろうものなら、体質的に精神や肉体への浸食を防げる存在でないと生存すら難しいだろう。
中には入るなって告げたら明里に電話越しでメンチきられてメッチャ怖かったな……説明したらわかってくれたけど。
なにはともあれ、この中身が一種の神域であるなら話は速い。別の神が作った存在とはいえ、使徒ならば侵入可能だ。
バックから先端に血の宝石を付けた杖を取り出し、肉塊の上をなぞらせる。すると、そこに深紅の裂け目が出来上がる。血肉ではない。空間を少し歪めただけだ。
周囲がどよめいているのを無視し、加山さんに振り返る。
「それでは行ってきます。新垣さんにくれぐれもよろしくと、お伝えください」
「は、はい!わかりました!」
敬礼してくれる加山さんに一礼し、裂け目へと入っていく。
さて、鬼が出るか蛇が出るか。どちらにせよ、碌な事にはなっていないだろうな。
右手に剣を呼び出しながら、空間の裂け目を踏み越えた。
読んで頂きありがとうございます。
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