第五章 復讐の先 設定
第五章 復讐の先 設定
登場人物
剣崎蒼太
主人公。チート転生者。『蒼黒の王』。
詳しくは第一章を参照。
海原アイリに誘われて温泉旅行に行こうとするも、途中で謎の霧と肉塊により『野土村』へと行く事になる。
海原アイリ
二章ヒロイン。自称剣崎蒼太の家臣候補。武闘派サメ系少女。
詳しくは第二章を参照。
祖母に背中を押され勇気を振り絞り温泉旅行に誘うも、何故か事故で『野土村』に剣崎とやってきてしまう。これにはチケットを都合してくれた祖母もため息。
ちょっとホッとしながらも正当な怒りを今回の敵にぶつける。あと魚人の血の事もあって予定通り帰らないとやばい。
新垣巧 本名:新城守
公安の人。実は新城明里のお父さん。政府の『蒼黒の王』担当。
詳しくは第二章を参照。
行方不明者が続出している地域があり、公安のエージェントも二人行方知れずになったので探しにきた。そんなわけで『野土村』に到着。剣崎を見て胃痛がやばい。驚愕のブラック勤務の中、上からは『お給金たくさん出すから!』と仕事を振られ続けるが給料を使う暇もなく今日もお仕事。辛い。
嫌々ながら剣崎達と協力して事件解決にあたる。
エマ・ウィリアムズ
鎌足の娘でありアメリカ七大企業の一つ『ジョーンズ社』の令嬢、ソフィア・ジョーンズの娘でもある。そして、企業の研究所では『スコーピオン』と呼ばれていた。
鎌足が十四歳の頃に仕事で日本に来ていたソフィア・ジョーンズを襲った結果生まれた子供。容姿は癖のある金髪をボブカットにした十歳ほどの美しい少女。
使徒である鎌足の血を色濃く継いでおり、事実上『劣化鎌足』。
人生の大半を研究所で過ごしていたが、後述の『ジェイムズ・スペンサー』により助け出される。その後、二人は追っ手から逃れるため日本に。
彼女は研究所で『父親である鎌足と暮らし、ジョーンズ社に奉仕するのが幸福』だと刷り込まれていた事もあり、鎌足を探していた。
ステータス
力:C 体:D 速:B 魔:B
異能
恐怖変換:D
『自分への恐怖を信頼感や信仰心に変換可能。ただし、本人の未熟ゆえオンオフできない』
威圧の眼光:C
『目が合った相手に精神干渉。魔の数値で対抗判定』
固有異能
不可視の毒針
『五感の索敵は一切通じない不可視の尻尾。その膂力、速度は転生者を基準にしても圧巻の物。しかし真の脅威はその毒にあり。死の概念を凝縮したこれは、並みの異能では防御不可であり必殺となる。母方の血の影響で射程距離に変化。毒を遠くまで射出する機能を得る。ただし、一日に一発が限度となる』
※なお、ステータスについては成長途中ゆえ伸びしろあり。
ジェイムズ・スペンサー
破戒僧ならぬ破戒シャーマン。金に染めた刈込のある坊主頭をした筋骨隆々の黒人男性……の、皮を被っている。
本来の姿は本人さえも忘れている。その正体はソフィア・ジョーンズの兄、アダム・ジョーンズの親友である。また、スペンサーは同性愛者でありアダムに恋をしていた。
アダムの遺言に従いエマを助け出すため戦い続けてきた屈強な戦士。二丁拳銃の名手でありナイフ格闘術もお手のもの。弓矢や槍も一流クラス。
ただし魔術の腕はド三流。若い頃は準一流クラスだったが、エマを助ける為にシャーマンの法を破り邪法に手を染めた結果、大半の術を失った。
エマには鎌足の事で『優しい人だった』と嘘をついているが、ソフィアの自殺原因であり、復讐のため命を捨てたアダムの事でかなり鎌足を憎んでいる。それもあって鎌足を殺したとされる『蒼黒の王』に感謝と共に複雑な感情を抱いている。
モブ女子高生二人
まさかの再登場、茂宮市子と茂野双葉。
双葉の持ってきた商店街の福引で手に入れた温泉旅行。その途中バスに乗っていたら巻き込まれて『野土村』に。
双葉が村の空気にあてられて人外化しかけるが剣崎が抑制した。その後、江縫美恵子と再会し無事タックルからの寝技を叩き込んだ。
江縫美恵子
新垣班の新人。元復讐者。復讐を果たし、そして生き甲斐という名の信仰を得たのでちょっとハッスル気味。
モブ女子高生二人と再会して喜んでいいやら彼女らが事件に巻き込まれた事を悲しむべきか迷うが、それより先に二人がかりで関節を極められた。
新垣班
狙撃手の『細川』、マッチョの『竹内』、謎の『山田』、転職したい『加山&下田』、出番をください『前田』。彼らに加えて班長の新垣と新人の江縫を合わせた八人構成。
数々の怪事件を解決した公安の精鋭部隊。精鋭部隊を遊ばせておく余裕なんてないから仕事ふるね?給料はたくさん出すからがんば。
剣崎から貰った『アマルガム・トルーパー』が主戦力。何気に江縫を抜いた七人はクトゥルフ案件な世界でそれ専門の業務をしてきたのに数年間生き残っているあたりマジの精鋭。
企業の人達
アメリカ七大企業の一つ、ジョーンズ社の私兵。
スコーピオンことエマの奪還。というか捕獲の為にやってきた。戦闘員全てが『インクイジター』装備。他にも豊富な武器弾薬を手に野土村へと乗り込んでくる。
彼らの上は『スコーピオンの腹を使い使徒の血を引いた軍勢を作る事。および他の魔術結社への牽制』が目的である。
コールの人達
イギリスを本拠地とする秘密結社『コール』の特殊部隊。
秘密結社コールは『邪神の力を利用して世界を裏から牛耳る』を目的とした頭のおかしい組織である。何気に英国政財界の大物が私腹を肥やすために多数在籍していたのだが、人斬りがかなり切ったせいでボロボロ。一発逆転を目指して使徒であるスコーピオンを狙う。
基本的に今まで漁夫の利を得ようと動いてたが、新垣が前に関わった色んな国の重鎮が集まるホテル事件で英国の色んな結社がダメージを受けたので『今がチャンス!』と乗り出した。
トルーパーのデータを盗んで作ったパワードスーツ『ペイルライダー』が主力兵器。
なお、諸事情により野土村へ踏み込む前に全滅した。
野土村の住民たち
人外化してしまった元人間たちの村。人の世では生きていけないあぶれ者達が集まり、細々と生活している。
多種多様の人外が集まっているからか、共通のルールとして人の世の法を使っている。あるいは、彼らが人らしい心を失わない為なのかもしれない。
基本的に農業と狩りで食べ物を賄い、偶に山で獲れる『野土のキノコ』を混ぜた団子を食べている。
その野土団子を食べると食人衝動や人外化に伴う知能の低下や精神汚染を抑える事が出来る。かつては原料である野土キノコを別所で栽培しようとしたが上手くいかず、この村でしか生産できない。
住んでいる者達の種族もあって喧嘩からの殺し合いも極稀に起きるが、概ね平和な村。剣崎も『殺さなくっていいか』となるレベル。
なお、野土村の元は『野槌村』。
主な住民
鹿野信夫
鹿の獣人。頭以外毛深い。下半身はほぼ鹿。温和で最初に遭遇した村人。『ねばーぎぶあっぷ』等、自分で文字を書き込んだTシャツを着ている。
ただし、その戦闘能力は零落した土地神に匹敵する。野槌からの全力のバックアップを受ける事で使徒に匹敵する力を得た。
一ノ瀬妙子
単眼ラミアロリ。この村で産まれた少女。元気で人懐っこい。夢は飛行機に乗る事。友人にアラクネの紗耶香がいる。
おばば様
体にいくつもの鱗が浮かび上がった老婆。本名は本人も忘れた。村一番の魔術師であり薬師。御年三百歳。
野槌に偶然拾った宝玉を与えた張本人。神が、安息の地が欲しかった。
野槌
端的に言うと物凄くでっかいミミズとも蛇ともとれる巨大な怪物。今作では『モンゴリアンデスワーム』に類似した能力も少しだけもつ。
野槌とは日本に伝わる妖怪の事。目も鼻もない蛇みたいな姿だが、頭のてっぺんに大きな口がある。その姿が柄のない槌みたいだと言う事でこんな名前になったとか。
伝説によっては草の女神の別名とされる事もある。あるいは山の精とも。だが仏教が広まりだした辺りからその女神が『霧の神』『暗闇の神』『惑わしの神』を産んだと言われるようになり、野槌は『妖怪を産む神』と言われ、野槌自体も妖怪として伝えられるようになったとか。
今作における野槌は失った『神としての力』を取り戻すため、本来ではありえない大きさに成長しようと試みた。そこにおばば様による『神格の力がそそがれた宝玉』を与えられ、アバドン以上の大きさとなる。
しかし、急激な成長の反動で長い休眠を必要とし、また起きた時の食料として囲んだ内側に生物を集めて用意していた。
野槌の体から時折出てくる霧は人外の因子を活性化させる効果があり、それを浴びた人間で因子を持つものは人外化してしまう。
野土キノコはこいつの体から出来たキノコ。また、こいつの尻尾からは謎の電波が出ており携帯などは圏外となる。
眠りからちょうど覚めようというタイミングで剣崎達が村へとやってきてしまった。
最近の世界について
世界各国でアバドン細胞騒ぎにより大混乱。
具体的に言うとアメリカでは大規模なニードリヒ達の拡散。街一つを核ミサイルで吹き飛ばしてどうにか沈静化。
ロシア帝国とソ連正当政府は両方でアバドンの研究をしていたせいでアバドンが二体も復活して大暴れ。大惨事。
三国志やっている中国ではニードリヒを軍事転用しようとして失敗。現在ニードリヒの国に。めっちゃ多い。
イギリスは自国内ではアバドンの研究をしていなかったので難を逃れた。が、代わりによそから流れてきた難民やら狂信者やら悪の魔術師やらでアップアップしている。
なお、日本はそれらを他人事みたいに見ながらわりと平和。ただし裏側は上昇した魔力濃度のせいで怪異関連の事件が続出。公安は今日も目が死んでいる。
剣崎が来なかった場合のイフ
新垣達が村へ命からがら到着するも、村人に武装解除され監禁。また、スペンサー達も村から出る事ができず足止め。
ジョーンズ社の私兵とコールの特殊部隊による襲撃。鹿野の奮戦で撃退するも村に多大な被害が発生する。
襲撃者の目的が状況証拠からエマであると判明。村が『エマを引き渡せ派』と『エマに村の主になってもらおう派』二分。
この混乱に乗じて新垣達は拘束から脱出。装備一式を奪還する。
その直後の襲撃で鹿野が霧を吸い過ぎて使徒化。野槌も目を覚まし、村は壊滅の危機に陥る。
せめて脱出をと逃げる新垣達。しかし新垣を残して他は全滅。かつ彼も重傷を負う事となる。
スペンサーもエマを庇って死亡。村にはエマ、鹿野、野槌のみが残る。
近くの温泉旅館から剣崎が急行。野槌を倒し、新垣を救助するもどこかへと去っていくエマには気づけなかった。
結果、野槌の周囲にあった街は全滅。そして強大な怪異の姿とそれと戦う『蒼黒の王』の姿が世界中に配信される事となる。これにより、世界の怪異発生率が上昇した。
読んで頂きありがとうございます。
感想、評価、ブックマーク。いつも励みにさせて頂いております。どうか今後ともよろしくお願いいたします。
リアルの都合により感想欄への返信が難しいですが、毎日読ませて頂いております。本当にありがとうございます。
明日は『エピローグ 下』と第六章の『プロローグ』を投稿させて頂く予定です。そちらも読んで頂ければ幸いです。




