第百四十九話 サイコロは転がる
第百四十九話 サイコロは転がる
サイド 新垣 巧
「はじまったか」
村の方で上がった照明弾と魔術で拡声された武藤くんの言葉。それはこの『山の麓』からでも確認する事が出来た。
「総員、装備をもう一度チェックだ」
「「「了解」」」
自身も最後の点検を行う。防護服で視界も狭く動きづらいが、贅沢は言っていられない。
この場にいるのは山田くんと江崎くん。そして向こう側に置いてきた前田くんを除く新垣班の全員と、山崎班の二人。
山崎班の二人には江崎くんと山田くんの防護服を魔術で手直しした物を装備してもらっている。二人ともギリギリ人型と呼べる体つきでよかった。
次々と確認が終わった旨を聞き、大きく頷く。
「あの、俺の装備だけガムテープで補強しただけ……」
「安心したまえ。『蒼黒の王』に上から術式を刻んでもらったから」
「えー……」
まあ下田くんはここに来る前に破損したのしかなかったので、焔が手を加えたガムテープで応急修理しただけだが。
あいにくと彼には『別件』で用意しないといけない物があったので、下田くんにはそれで我慢してもらおう。
「大丈夫だ、下田くん」
「いや、ですが」
「今回は労災がおりるから」
「不詳下田、全身全霊で頑張らせて頂きます!」
労災。もちろん金銭面などの保証もあるのだが、うちの場合それ以上に意味がある効果がある。
「へ、へへ……百日ぶりの休暇だぁ……!」
そう、休めるのだ。このブラックを通り越して漆黒としか言いようのない公安の仕事を、休めるのである……!
うちの組織、そのうちサボタージュで潰れるんじゃないかな。
「さあ行こう。なぁに、気張り過ぎるな。落ち着いてやれば必ず上手くいく」
「「「了解」」」
あー……不安だ。
別の所へと、山の霧がどんどん流れていく。完全には消えていないものの、足元が見えるぐらいには薄まった。
これならば困難ではあれど徒歩での探索が可能。『蒼黒の王』が時間を稼いでいる間に、自分達は成すべき事を成す。
「ふっ……」
これ、失敗したら死ぬよなぁ……いや、普段の仕事も命がけだけども、今回は『神格もどき』相手なんだよなぁ……。
行きたくないなぁ……。
「この勝利を、日本に捧げようじゃないか」
帰りたい。
* * *
時は僅かに遡る
サイド ジェームズ・スペンサー
「こんなもんでいいかしら?」
「ああ、すまないね。よその人なのに手伝わしちまって」
村の外れに作った大穴。そこにはジョーンズ社の私兵達の遺体が放り込まれている。
パワードスーツと一体化した異形と成り果てた彼らに思う所はあるが、それ以上にやらないといけない事がある。
なんだったか。日本には『心を鬼にして』という言葉あった気がする。そういう感じで、やっていくとしよう。
「……ふぅ」
思わず笑いそうになるのを、ため息で誤魔化す。まさか自分が『心』なんて言葉を使う事になるとは。
「いや、本当にすまないなスペンサーさん」
「ちょっとぉ。そういう時は『ありがとう』でしょう?それに、よそ者って言っても済む場所と食料を提供してくれているんだもの。これぐらいしないと天罰がくだるわぁ」
「……そう、だな。ありがとう。スペンサーさん」
自分と同じ作業をしている自警団員は三人。その全員が、ちょくちょく視線をこちらに向けている。
四本腕の鬼に蛙人間。そしてカニ人間。それぞれが作業をしながらも、こちらと己の腰に提げている武器で視線が行ったり来たりしているのだ。
どう考えても監視されている。まあ、それも仕方がない事か。
ただでさえ自分は異形化せずに人の姿のまま。公安とは違い『蒼黒の王』という後ろ盾もなく、そのうえ私達が来てすぐにジョーンズ社の私兵が乗り込んできた。これで疑うなという方が無理な話だ。
本当に失敗した。よもや『蒼黒の王』がああも人間的な感性で怒りをあらわにするなど、予想だにしていなかったのだ。
……いや、よそう。アレは明確に自分の落ち度だ。本来なら彼が力はともかく内面はただの好青年だと気づけたはずなのに。
初めて見た時から、『あの男』とだぶって見えてしょうがない。あの、忌まわしき死神と。
* * *
私は、いわゆる『シャーマン』と呼ばれる存在だった。
アメリカ大陸に古くから住む者達の末裔。その中でも私達の一族は精霊の声を聴き、舞や儀式を行う事で力を借り受けていた。
だが、アメリカ政府による弾圧と魔術師狩り。それにより私はまだ七歳の頃に家族から離され、政府の管理下に置かれた。
まともな人間扱いもされず過ごす事十年。ようやく地下から出られた先で、私は運命と出会う。
『やあ、君が僕のボディガードかい?』
金髪にエメラルドの瞳をした、美しい青年がいた。名は『アダム・ジョーンズ』。ジョーンズ社CEOの孫である。
十年ぶりに、一人の人間として扱われた。そういう地獄から引き上げてもらった恩義もあるのだろうが、それ以上に、彼の人柄にどんどん引き寄せられていったのだ。
初めての恋だった。
けど決して報われない想い。それでいい。ただ彼が笑ってさえくれていれば、それだけでよかった。
彼の妹であるソフィア・ジョーンズは親友である。
四人いる孫たちの中でもこの二人は特に仲が良く、お兄ちゃんっ子であった彼女は必然的に自分ともよく行動をともにし、時折話していくうちに意気投合したものだ。
幸せな暮らしだった。他の『施設出身者』達はもっと過酷な職場に配属された中、私だけこんな生活をしていていいのかと、何度罪悪感にかられた事か。
だが、その報いだろうか。そんな罪悪感はその数年後に吹き飛ぶ事となる。
『ソフィア・ジョーンズが日本の空港で誘拐された』
最初は信じられなかったが、それで固まっているわけにはいかない。同僚たちとアダムの護衛状況を確認、警戒を高めながら、彼と共に自分は会議へと出席した。
すぐにでもその狼藉者を排除し、ソフィアを奪還する。そう意気込んで。
『やったぞ!賭けに勝った!』
そう笑っていたのは、誰だったか。
会議室に集められたジョーンズ社の重役たち。それがそろいも揃って宝くじにでも当たった貧乏学生みたいにはしゃいでいたのだ。
その中には、ジョーンズ社のCEOである彼の祖父もいた。
『何をはしゃいでいるのですか!今すぐソフィアを取り戻しましょう!』
馬鹿みたいに浮かれる重役たちに戸惑いながらそう叫んだアダムに、しかし彼らは笑って返す。
『その必要はない!むしろそんな事はしちゃだめだ!』
『そうだ!これで使徒の血が手に入るぞ!こんな幸運があるか!』
『ははは!これで我らこそが最強の魔術結社だ。もうかび臭いだけが取り柄の者達に頭を下げずにすむ!』
論ずるにすら値しない。露骨にアダムを無視して、これからの展望や販路について。はては祝杯をどこであげるかまで話し合いだす重役たち。
そして、彼の祖父であるCEOはこういった。
『アダム。愚かな孫よ。使徒の血を取り込めるというのに、いったいそれ以上なにを求めるのだ。たかが腹を一つ提供するだけで、世界の一角を手に入れられるのだぞ』
出来の悪い孫だと嗤いながら、しかしよほど機嫌が良かったのだろう。CEOはいかに今回の一件が『幸運』だったか語りだした。
・あえて日本のギャングにソフィアの情報を流し、使徒が興味をもつよう誘導した。
・使徒が護衛のみを殺しソフィアだけ誘拐した事から、彼女は殺されない。女好きという情報が入っているので、性行為の相手にされる可能性が高い。
・これで子供ができた状態で捨てられるのなら回収して使徒の子が手に入る。そうでなくとも使徒につながりを作れるチャンス。
どう転んでも、ジョーンズ社に損はない。使徒と繫がりがあるかもしれないと、他の企業や結社に思わせるだけで元はとれる。
魔術師としては、非常に正しい判断だ。経営者としても間違っていないかもしれない。
表の価値観に合わせるなら、孫娘一人を犠牲に米軍一個艦隊が手に入ったも同義なのだから。安すぎる買い物だと浮かれるはずだ。
『ふざけるな!』
しかし、アダムは怒りで顔を真っ赤にしながら叫んだ。
こんなのは間違っていると。すぐさま妹を助け出すのだと。
こちらは、倫理的に見て間違いなく正しい。まだ二十歳になったばかりの、なんの罪もない女性を犠牲にし、なにをこの老人どもは笑っているのか。
自分だけでもソフィアを取り戻す。そう宣言して早速出発しようとしたアダムを待っていたのは、怒号と私兵達による拘束。
『愚かな孫よ。しばらく頭を冷やしていろ』
会社が保有する土地の一つ。碌に人のいない場所で、自分とアダムは約一年間の監禁生活を余儀なくされた。
殺される事も、洗脳がされる事もなかったのはまだ祖父としての情が彼にあったからか。それとも単に利用価値があると思われたか。
なんにせよ、一年の月日を経て私達はソフィアと再会した。
『ねえ、どこ!?私の使徒様!私の光!鎌足様はどこにいるの!?』
体のあちらこちらに日本の性的なスラングを書き込まれ、ピアスだらけにされたソフィア。彼女は、自分にもアダムにも目もくれず『鎌足様』と叫び続けていた。
腹部を、大きく膨らませながら。
妊娠していたのだ。ソフィアは老人共の思惑通り、使徒の子を孕んでいた。
監禁が解かれた私達は、出来る限りの事をソフィアにしようとした。せめて、また彼女が笑ってくれるように。
だが返ってくるのは『鎌足様』という言葉だけ。彼女の目は、完全に正気を失っていた。
時折、強力な魔術や異形なる存在と出会った者が気をおかしくする話しは聞いた事がある。もっとも有名なのは、アバドンを見てしまった者たちだ。
それがソフィアにもあったのだ。使徒による暴行を長期間受けた事により、彼女は完全に心が壊れてしまった。
表の世界の性被害だって、心が壊されてしまう被害者は少なくない。それが使徒では、こうもなろう。
結局、彼女は一度も自分やアダムの名前を呼ぶ事もなく、出産と同時に自殺した。
私達が復讐を決意したのは、そのすぐ後だった。
集められるだけの私兵と武器を用意し、企業の邪魔が入る前に片を付ける。そう思って、日本への密入国を計画した。
だが、その計画は実行に移す前に頓挫する。
自分達を乗せた船が突如発生した大嵐に飲み込まれたのだ。自然現象では決してない。確かにあの時、私は『少女』を見た。
『今あの子にオカルト関係が絡むのは不都合なんだ。じゃあね』
そう言って、嵐の影響で顔の見えない少女は消えた。後に残ったのは、沈没寸前の船と、海に放り出されたか、はたまた倒れた機材で押しつぶされた者達。
どういうわけか、無傷だった私は、どうにかして足が壊れた機材に挟まったアダムを引き上げようとしていた。
『アダム!もう少しよ、必ず助ける!』
『……頼みがある。あの子の、ソフィアの忘れ形見を助けてほしい』
『なにを言っているの!アレは鎌足の』
『その前に、俺の姪で、ソフィアの娘だ。もう復讐は果たされない。だから、せめて……』
そっと、彼の白い手が私の頬に触れた。あの冷たい感触を、今も覚えている。
『頼む。お前にしか、頼めない』
彼の、最期に浮かべた笑顔と一緒に。
唯一生き残った私は、彼の願いをよそにそれでも復讐を果たそうとした。
半分は鎌足の血が流れている娘よりも、ソフィアの、そして道半ばで死んだアダムの仇をとりたかった。
ボロボロになりながら、どうにか持ち込んだ特製の爆弾。それを懐に忍ばせ、夜の街を我が物顔で歩く鎌足を巻き添えに自爆しようとしたのだ。
目が、あった。
こちらに何の興味もない、ただ偶然視線が合っただけ。そんな瞳に、私は立ち竦んでしまった。
恐怖。生物としての根源的な部分が、アレには絶対に勝てないと警鐘を鳴らす。
だが、その恐怖が瞬時に『快楽』『敬意』へと変わっていく事にも、魔術師としての部分が感じ取ったのだ。
すぐさま自分の記憶と感情を分離。路地裏に座り込み、ただ波が過ぎ去るのを待った。
朝日が昇る頃に、ようやく立ち上がる事が出来た。とっくの昔に、鎌足がどこかへ去った後に。
『は、はは……』
笑った。生きている。肉体的にではない。精神が、魂が生を実感した。アレに蝕まれることなく、自我を保っていられた。
そうして笑う自分を、私は嗤う。
なぜ私だけが生き残ったのか。その理由がわかった。
私では奴に関わる事すら出来はしない。だから、あの少女は見逃したのだと。
* * *
それからは、特に語るべき事もない。
アメリカに戻り、十年近くかけてソフィアの娘の場所を突き止め、あらゆる手段を用いて潜入。奪取に成功したのである。
本当に、できる事はなんでもやった。外法にもいくつも手を出した私は、もう精霊の声を聴く事すらできない。魔術師としてはもはや三流もいい所だろう。
それでもアダムの姪を、ソフィアの娘を、エマを救い出す事が出来た。
しかしまだ終わりではない。ジョーンズ社は彼女を絶対に手放さない。次の『腹』とする為に、絶対に確保するだろう。
また、大きな誤算があった。
エマは鎌足を『尊敬できる父』と思い込まされていたのである。
過酷過ぎる実験動物としての日々。そして施設の教育係たちにより、唯一の心のよりどころとされたのが、鎌足だったのだ。
重役どもは鎌足への繋ぎとしての機能も持たせたかったのだろう。まあ、その鎌足は死んだのだが。
そう、死んだのだ。あの死神は。
『蒼黒の王』
アバドンを、金原を、人斬りを、そして鎌足を討ち取った最強の生物。それがいる日本なら、企業も無茶ができないと踏んで日本に渡って来た。
思う所は、ある。
仇をとってくれた恩と、仇を奪われた恨み。後者は逆恨みも甚だしいが、自分も人の子だったという事か。
身分を偽り、顔を変え、ここまで逃げてきた。これからも逃げ続けるだろう。
あの時、彼の言葉を無視して恨みを優先した私に、ソフィアの娘を鎌足の娘として無視していた私に、資格なんてないかもしれない。
それでも、あの子が安心して暮らせる、その日まで。私は倒れないと決めたのだ。
* * *
「っ!?」
村の中央部で閃光弾が打ち上げられた。直後に聞こえる、聞き慣れない男性の声。村人の顔と名前、そして声は全て把握している。となると、アレは公安か。
彼らには私の『蒼黒の王』への不敬により信頼されていない。それもあって何ら話がきていないのだが、まさか、何かをしようと言うのか?
「な、なんだ?」
「わからん。だが大前田さんの命令があるし……」
「ちょっと、何してるのよあんた達。とりあえずおばば様の家に向かうんじゃないの?」
戸惑う自警団たちにそう言って歩き出そうとすると、目の前に蛙人間の持つナイフが突き出される。
「お、おい!」
「大前田さんの命令を忘れたか!こいつは『スパイ』なんだぞ!」
蛙人間の言葉に、鬼とカニ人間が顔を見合わせ、戸惑いながらも武器を構える。
「すまねえ、スペンサーさん。ちょっとの間大人しくしていてくれ」
「あの人に『何かあったらこの場にあんたをとどめとけ』って言われてるんだ。大丈夫だ、すぐに疑いは晴れるから、な?」
「そういう事だ。変なまねしたらぶっ殺すぞ、このオカマ野郎」
どうやらあのライオンヘッド。何か企んでいたらしい。薄々エマへ視線を向ける回数が多いと思っていたが、いったいなんのつもりだ。
ただの小児性愛者とは思えない。となれば、まさか企業の関係者?
情報が足りない。本当に、あの時『蒼黒の王』を怒らせた事が悔やまれる。
「ちょっと、スパイってなんのことよ。落ち着いてちょうだい」
「黙れ!動くな!」
「待って。何かが起きているんでしょう?何もしないから、せめて皆のいる所に行かせてちょうだい。エマが心配だわ」
「うるさい!それ以上騒ぐなら殺す!」
カニ人間と鬼は戸惑っているが、蛙人間はかなり私を目の仇にしているらしい。交渉の余地はない、か。
「な、なあ。そこまで言わなくても」
「あ?なんだよお前、オカマの肩を持つのか?」
「オカマオカマって、あんまりそういう風に言うのどうなんだよ」
「うるせーな。気持ち悪いんだよ、こういう奴ら」
今から私がする事は、最悪手かもしれない。
ここで何もせずに、ただじっとしているのが最善なのかもしれない。『蒼黒の王』が全てを解決してくれるのを待ち、彼の足を引っ張らないのが最も安全なのかもしれない。
だが、立ち止まらないと決めたのだ。あの時、爆弾のスイッチを手放してしまった後に見た、朝日を脳に刻み込んでから。
「……本当のスパイは他にいるって言ったら、どうする?」
「え!?」
ギョッとしたカニ人間が大声をあげ、それに一瞬だけ他二人の視線がいく。
その瞬間、素早く距離をつめ蛙人間の足に至近距離から抜き撃ちで銃弾を叩き込む。
「ぎゃっ!?」
「なっ」
動揺するカニ人間と鬼。左手でもう一丁の拳銃を引き抜いて鬼の右足。その小指辺りに二連射。
バランスを崩した所に顎へとハイキックを叩き込む。
「な、なにを!」
叫びながら掴みかかってくるカニ人間の右手を脇にかかえ、足払いで地面に転がす。異形であろうと基本的な骨格が人に近いなら、このぐらいはできる。
「がっ」
倒れたカニ人間へと銃を突きつけた。目の前にある銃口に固まる彼に、もう一度謝罪する。
「ごめんなさい。けど、行かなければならないの」
銃弾を二発彼の膝に撃ち込む。これで追ってはこれまい。殺さないのは、仇として恨まれたくないからだ。仇討ちに走る人間の恐ろしさと愚かしさは、自分がよく知っている。
痛みで悲鳴をあげる彼らを背に走り出すと、視界の端で村を囲む山々の霧が薄まっている事に気づいた。
今なら、村を出られるか?
あの霧は体を散々自己改造した自分でも人外になりかねない代物だ。次に強行突破を試みたら確実に自我を失うと思っていたが、あの濃度ならいけるかもしれない。
懐にしまった、ジョーンズ社の私兵が持っていた特殊なライトに上着の上から触れる。
エマは暴走時に備えて徹底的に洗脳が施されている。このライトと、付属する超音波により急激な眠気を誘発させるのだ。
薬物や魔術に強い耐性をもつ彼女も、こういった古典的かつ単純な催眠なら通用する。それを使うのは、正直気が引けるが。
「待っていて、エマ」
この選択が正しいかはわからない。
それでも、もう待っているだけは、嫌だから。
読んで頂きありがとうございます。
感想、評価、ブックマーク。いつも励みにさせて頂いております。どうか今後ともよろしくお願いいたします。
特に関係ないけど鎌足の異能。一部抜粋。
恐怖変換
『自分への恐怖を信頼感や信仰心に変換可能』
威圧の眼光
『目あった相手に精神干渉。魔の数値で対抗判定』
デフォルトで魔術や神話生物由来の精神干渉をブロックするバタフライ伊藤産の転生者には無意味なか弱い力です。




