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波乱の幕開け、姉妹の秘密

今回はできるだけ丁寧に書いたつもりです。


えー、皆さん。

聞いて欲しいことがある。

俺たちはエルフ討伐ウエストに赴き、無事その任務をこなして帰ろうとしていたところだった。

その時突如として空から赤い何かが落ちてきた。


まぁ、そりゃなんか空から落ちてきたら見に行くよね!男の子なら誰でも、いや女の子でも見に行っちゃうよね!


そして見に行ったことを今とてつもなく後悔している


落ちてきたのは不思議な模様をした卵だった。

そしてその中から出てきたのは………。


あ、前回の話読んだなら知ってるか。

そうです!得体の知れない黒い翼を持った男の子が出てきました!

わぁーかっこいい!



「て、なるかボケがぁーーー!!!」



それが俺のリアクションである。

普通だよね?




「で?お前ら誰?人間だよな?」

「お前誰?はこっちのセリフだボケが!」

「はぁ!?今お前俺にボケって言ったな!」

「アァ言ったよとりあえず名乗れボケナスが!!」

「はぁ?人に名前を尋ねるときはまず自分から名乗れ!常識だろ!」

「明らかに常識外の見た目した奴に常識って言われたくないな!」


「なぁお二人さん、俺たちのこと忘れてない?」

「「あぁ!?」」


あ、シンクロした。


「取り敢えず、君は服を着ようか」

「ん?服?」


ちなみに、さっきから女性陣が静かなのはこいつの見た目が原因である。

まぁさっきのセリフからわかるよな?

そう、こいつ今、一糸も纏っていないのである。

女性陣は10mほど離れたところにある木の陰にいる。


「あ、忘れてた」

「全く、おいレン!お前もこいつの状態になんで早く突っ込まないんだよ!!」

「いや!お前こそ頭大丈夫か!?空から降って来た卵からなんか羽生えた男が出て来たんだぞ!服なんてどうでもいいだろ!」

「どうでもいいわけないだろ!」


ちなみに少年の容姿についていえば、明らかな美少年である。

またイケメンかよ、イケメンとリア充は死ね!

身長はさほど大きくはないが、可愛い顔立ちをしているせいで余計にイケメン度が増している。

もう一度言う、死ね!


「まぁ、取り敢えずこれ着とけ」


そう言ってゼクスが出したのは白いローブだ。

魔導士職のゼクスは自分だけの4次元空間の中にものを収納できる。

某国民的アニメのド◯えもんの4次元ポ◯ットみたいなもんだ。

え、なんで知ってるかって?そうゆう事は気にすんな


「ふん」

「よし、もう大丈夫だよー」

「全く、ビックリしたっす!いきなり裸の男の子が出て来たっす!」

「ギリギリだったわね」

「うん、危なかった」


どうやら戦闘の時にも見せないような俊敏な動きで木

に隠れたらしい。


「ゼクス、こいつどうする?放置か?放置だな?よし帰ろうぜ!」

「落ち着けレン、取り敢えずプラメラに連れて行こう」

「嫌だー!こんな奴と一緒に街に行くなんてゼッテーにやだ!」


「へぇーあなた可愛いわね!あとで町のお店で新しい服を買ってあげましょう。あ、私はリエルね」

「よろしくっす!私はセルナっす」

「私はフレイ、よろしくね」

「よ、よろしく」


美少女たちはもうイケメンと仲良くなってやがる。

しかもアイツ美人に囲まれて赤面してやがる!

許さない、絶対に許さない。今なら世界中のイケメンを全てぶっ殺せそうだ。


「おい、殺気立ってるとか悪いけど取り敢えず町に行こう」

「くっ!アイツゼッテー許さん!」

「はいはい」


こうして俺たちは何処の馬の骨ともわからない謎の少年をプラメラに連れて行くことになった。



〜プラメラ〜



「ねぇ、こんなのどう?」

「そうっすねー、これも良いんじゃないっすか?」

「こっちもいいと思うよ!」


今俺たちはプラメラにある洋服店で例の少年の服を見繕っているとこである。

まぁ選んでいるのは女性陣だが。


「お前、名前は?」

「俺はお前の名前を聞いていない、だから名乗らない」

「っ!俺はレンだ!名乗ったぞ!さぁ名乗れ!」

「……俺は……」



「君、ちょっと来て!」

「え、ちょま!」

「いい服見つけたの、レンちょっとこの子借りるわね」

「あ、あぁ、どうぞ」


なんてタイミングの悪さだ。

もしかしたら俺はアイツの名前を知れない呪いでもかけられてるんじゃないかと思う程だ。


「レーン!ゼクスー!ちょっと来てー!」

「ん?あぁ」

「どうしたの?」

「結構いいと思わない?」

「何が?」

「この子の服よ」


目の前には新しい服を着た例の少年がいた。

どうやらリエルたちが服を選び、そのまま買って来たらしい。

白の上着に黒のズボン、ストレッチが効いた素材のようで動きやすそうだ。

白い上着が少年の黒い髪と翼を際立たせている。

正直似合っている、死ね!


「これ、いくらしたの?」

「えーと、3250エルくらいかな」

「そこそこいい値段じゃん」

「似合ってるからいいじゃない」


ちなみに、この世界でのお金の単位はエルである。

100エルがお前らの言う100円である。

なんで円という単位を知っているかって?

気にすんな。


「よし、服も買った事だし。そろそろ君のことを喋って貰おうか?」

「長かったなぁ、ここまで」



〜とある喫茶店〜



「じゃあまず君の名前は?」

「俺は、クロエル」

「クロエル?なんかかっこいい名前だな!」

「そうか?」

「で、なんで空から?」

「それは………」


その時、とてつもない音がプラメラ中に響き渡った。



カーーーンカーーーン!



「な、なんだ?」

「どうなってるの?」

「うるさいっす!」

「なんか、怖い……」


そう言うと、フレイは俺の袖を摘んだ。

何これ可愛い!15歳でもなんか子供っぽくてほっとけない!フレイマジ天使!


「レン!何変な笑い方したんだ!」

「なんかキモいな、アイツ」

「う、うるせー!!」


こんな時でもふざけた会話ができる。

それがこのパーティーの良いとこだよな!

それにしてもどうしたんだ?


空に魔法陣が展開されていた。特大な魔法陣だ。

あの規模の魔法陣は、俺も見たことがない。


「な!なんだあの大きさ!」

「おいゼクス!お前なんかわかんないの?」

「あの規模だと魔導士職の人間が少なくとも50人は必要だぞ!それもかなり高位の人間が必要だ!」

「なんでそんな大魔法が発動してるの?」


[皆の者、よく聞け]


「「「「「!!」」」」」


[我はプラメラの王、マナフレア リーフォンである]


「王様ぁ!?」

「なんでプラメラの王が?」

「緊急事態っすか?」


[皆、驚かせてすまぬ。急ぎ皆に伝えなければならない事がある]


空に映し出された王様がとても慌てた様子で話した。

プラメラの王はゆったりとした人で慌てることはほぼ無いらしいが、それほどの緊急事態なんだろうか?


[先程、我が国の最高位の魔導士が空に光る赤き流星を見た]


「それって多分、アイツだよな?」

「あぁ、恐らくな」

「なんでそれが緊急事態なんだ?いや確かにインパクトはあったけど…」

「ねぇレン!クロくんが居ないよ!」

「何ぃぃい?!」


いつの真中クロエルは姿を消していた。

王に気を取られていた隙に、音も無く姿を消していた。


[赤い流星、この国の者なら分かるだろう。この国の伝承だ。赤き流星が落ちる時この国は火の海に飲まれるであろう とな]


「マジかよ」

「とりあえず、クロエルを探すぞ!じゃないと始まらない!」

「待って!フレイもいないわ!」

「何だと!!」

「二人ともどこ行ったんすか!?」

「わからないけど、取り敢えず二手に分かれて探そう、俺とセルナはクロエル、レンとリエルはフレイを探してくれ!」

「わかった!」

「わかったわ」

「よし、じゃあ行くぞ!」

「「「「おお!」」」」



〜プラメラ王城〜



「あーあ、見られてたのか」


漆黒の翼を広げ一人の少年が王城の一番高い屋根の上

つまり、国王がいる王室の真上にいた。


「ったく、もう少し人間の街で遊んでたかったんだがなー」


少年は少し残念そうな顔をしながらも、さっきの様な人間らしい表情はどこにも無かった。


「それに……」


ゆっくりと少年は後ろを向いた。


「何でついてきたの?」

「……気付いてたの?」


そこには、こっそりクロエルの後をつけてきたフレイが居た。


「気づいたに決まってんじゃん、気配と姿は消せても魔力でバレバレだよ?」

「っ!」


確かにフレイはまだ魔導士としては未熟な為、微かにだが魔法を使うと痕跡が残る。ゼクスほどの使い手ならばもう少し痕跡をごまかせただろう。


でも普通の人間じゃあ察知できないはず。


フレイは表情だけは冷静を装っているが、今にも腰を抜かしてしまいそうだった。

目の前にいるのは人間じゃない。

彼の小さな体躯からは想像も出来ない圧力がそれを物語っていた。


「で?何しに来たの?」

「それはこっちのセリフなんだけど」

「そりゃそうだ」


少年と少女の会話とは思えないほど重い空気が流れている。


「悪いけど、目的は言えない」

「言ってもらわなくて結構だよ」


そう言うとフレイは持っていた杖に魔力を込めた。

ゆらりと青い炎が杖を包んだ。


「力ずく?見かけによらず怖いね、てっきり信用して貰えたと思ったのに」

「よく言うね、あれだけの邪気を漂わせといて」

「へぇー、只者じゃないと思ってたけどやっぱり[良い目]を持ってるね」

「っ!知ってたの?!」

「始めた会った時、君の目を見たんだよ。あの人たちは騙せても僕は騙せない。君の姉さんは知ってるっぽいけどね」


どうやら彼はフレイの特殊な力に気付いているようだった。そしてもしかしたら……


「君の姉も、なかなか興味深い」

「やっぱり……」


クロエルは自分と姉の秘密を見抜いたらしい。


「今回は偵察だから、この街には何もしない」

「偵察?」

「また、会うかもね」


そう言ってからは笑った。

その顔を見た時、フレイは思わず固まった。

あまりの恐怖に動けなかった。


「またね、[星の子]」


そう言うとクロエルは赤いオーラを纏ってどこかへ飛んで行った。


フレイは何も言わずに空を見ていた。


「おーい!フレーイ何処だー!」


下でレンが自分を探している。

その声に、フレイは反応しなかった。

ずっとクロエルに言われた言葉が耳に残っていた。



またね、[星の子]

どうでしたか?ちょっと急展開すぎたかな?少しずつ成長して行ってるとは思うのでこれからもよろしくです!

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