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不撓不屈の攻城戦器 〜変人プレイヤーさんがゆく!異世界珍道中〜  作者: 深渕卿
第一章 即死王、魔王と兄妹の契りを交わす
9/13

即死王、ついに街に到着する

やっはろ〜!




「それじゃあ、リア。街を探しに行こう。花畑も良いけれど、ずっとここにいる訳にはいかないだろ?」


「わかった。」


此処に来た街道は恐らく遺跡の一部だろうし、街道の逆をいって見よう。


「じゃあ、あっちへ行こう。」


そう言いながらここへ来た街道の逆を指差す。


「そっちに街があるの?」


「いや、ただの直感だ。まぁ昔使われていたらしいし、その方向に街がある可能性は十分あるだろう?」


「にぃ、頭いい?」


「…どうして疑問系なんだい?」


「にぃ、少しぽんこつだから…。」


「フッ、私は何時でも冴えてるよ。」


馴染みすぎて素が出てしまったな…だがリアとの距離が縮まった感じで少し嬉しい。リアも少しずつ喋る量が増えている。


「じゃあ、歩こうか。」


「うん」


街道の逆を歩き始めて2時間後



まだまだ先が見えない…やっぱり植物しか見えないなぁ…今更だけど忘れ去られた魔王の封印場所って相当な奥地なのでは?


「にぃ…歩くの疲れた。」


「あぁ、結構歩いたからな…どれ、おんぶしてあげよう。」


「恥ずかしい…。」


「でも歩くの疲れたんだろう?」


恥ずかしそうにもじもじするリア…いいね。


有無を言わずにリアをおんぶする私、子供の体温って高いよね。背中と首が幸せです…。


「落ちない様に気をつけてね。」


「うん…。」


後ろから少女にギュってされるの…いいよね。



リアを背負ってから3時間後ーー


ようやく開けた平原に出た。特殊スキル【作業覚醒】を駆使してようやくだ…。


このスキルは、使えば使う程作業が効率化される便利なスキルなんだけど、最後ら辺、最適化され過ぎて滑る様に走ってたら、リアに少し引かれてしまった…。


「にぃ、人間?」って聞かれたときちょっと傷付いたよね!


もう人間じゃないかも知れないね!


まぁ、そんな事は置いておいて。ようやく森を抜けて平原に出た。


使われてそうな道があるからリアも、もう歩けるかな。


「リア、もう歩けるかい?」


「ん、大丈夫」


リアを背中から下ろす。あぁ、温もりが…。


街についてからの予定を決めていなかったな…何か希望がないかリアに聞いて見よう。


「そろそろ街に辿り着きそうだけど、着いたら何したい?」


「ゆっくり、休みたい…。」


だよね!そうだよね!もう6時間くらい歩いてるもんね!


「じゃあ、街に着いたらゆっくりしようか。」


「うん。」


そんな話をしていたら、突然私の左手に矢が深く突き刺さった。


どうやら、この私とリアの会話を邪魔する不届き者がいる様だ…。


「ヒャッハー!此処を通りたきゃ金目の物全部置いてきな!」


「後ろの嬢ちゃん可愛いから可愛がってやるよ!グヘヘ。」


「おいおい、ロリコンか?…まぁ、後で俺にも使わせろよ。」


相手は三人組の盗賊の様だ。


チッ…金目の物なら呪い付き装備をいくらでもやろうと思ったが、こいつら俺のリアを可愛がる?使うだと?ふざけているのか?


私は、ここでブチ切れた。


「おい…お前ら、死ぬ覚悟は出来てるか?」


「こいつw手に麻痺矢刺さってんのに何が出来んだよ。」


「男は要らないから殺しても良いよな」


「萎えるじゃねぇか、これからお楽しみなのによぉ〜。」


こいつら…もう反省の余地はない様だ。


私は手に刺さった矢を強引に引き抜いて思いっきり、盗賊の1人の股間に突き刺した。


「グゴァ…」


そうすると呆気なく盗賊の1人は泡を吹いて失神した。


「は?…え?ヒッヒィィ!」


「こいつ、麻痺してないのかよ!」


「今更、麻痺ごときが私に効くわけないだろう?」


この前自滅した荊棘の方が、1億倍やばかったぞ…。


そうすると2人の盗賊が逃げようとしたので、背後から首元に手刀をお見舞いした。※危険だから真似しないでね!

2人の盗賊は膝から崩れ意識を失った。


さて…こいつらどうしてくれようか…。


「リア、もう大丈夫だよ。何か怪我とかしてない?」


「おにぃ、凄かった…。」


「まぁ、ちょっと切れてたからね…。」

  

危うく一人称が俺になりかけたからなぁ…。それよりリアが無事で良かった。


「ところでコレはどうする?」


「埋める…生ゴミは埋めても良いって料理中のおにぃが言ってた。」


「うん、じゃあ埋めようか。ついでに金品掻っ攫って頭だけ外に出しとくね。」


「おにぃ、天才」


よし、これで完了!目の前には盗賊の頭が3つほど地面から生えている。


「リア、こんなのがいるって事は近くに街があるってことじゃないか?」


「そろそろ、着く?なら嬉しい。」


笑みを浮かべるリア、可愛いなぁ…。


それから30分程歩いたら、街の外壁が見えてきた。


「リア、そろそろ着くね。」


「うん、やっと休める…。」


街の門を潜ろうとしたら、門番に止められた。


「おい!止まれ!お前ら市民証や滞在許可証、ギルドカードはどうした?」


あれ?まさか街に入る為には税を納めないといけない感じかな?


こういう時は定番の言い訳を使おう!


「えっと、田舎の方から出てきたのでよくわからないのですが、教えていただきませんか?」


「なんだ、田舎から冒険者になりに来たのか?」


「はい…両親とはもう会えなくなってしまったので、たった1人の妹と共に生活する為に…。(嘘は言ってない)」


「そうか、辛い事を思い出させてしまったな…。」


「いえいえ、お気になさらず…。」


「俺も少し気遣いが足りなかったな…。…冒険者になりたいんだったらこの街は何時でも大歓迎だ。」


「ありがとうございます。」


「…言いにくいが、お前ら税金は支払えるか?2人で銀貨1枚なんだが…。」


「払えます。何かと路銀が必要だと思って用意して来たので…。」


えっと…さっきの盗賊から掻っ攫ったお金は…金貨1枚、銀貨5枚、銅貨30枚の石貨4枚か…。うん払えるね!


「どうぞ、お納め下さい…。」


「おう、なんか済まないな。街に入ったら早めに冒険者ギルドで登録すれば良い。それで街の出入りでの納税を抑えられるぞ。」


「ありがとうございます。」


「気にすんなよあんちゃん、嬢ちゃんの面倒しっかり見てやるんだぞ?冒険者ギルドは街の南にあるからな!」


ようやく街に入れた…門番の人、普通に良い人だったな。


冒険者ギルドは街の南にあるのか…宿を探す前に行ってみるか。


「にぃ、やっと街に入れたね。」


「あぁ、問題が無くて良かったよ。」


「にぃ、詐欺師の才能ある?」


「あってもやらないし、せめて演者にしてくれ…。」



そんな事を話していたら、冒険者ギルドに到着した。



主人公の変態性はともかく少しリアの知能が上昇している事にお気づきだろうか。きっと何処の誰かさんにエデンのリンゴ的なやつを食べさせられたんだね。



ちなみにコレ、主人公、異世界3日目よ。











一応説明 この世界の貨幣について


旧紅晶貨 一兆円くらい

 今はもう作れない貴重品。材料は解析不能。(5000度で加工可能レベルまで柔らかく出来る事しかわかってない。)

紅晶貨  一億円くらい

 旧紅晶貨がなんらかの理由で破損した際、それを材料に作られた。

聖金貨  一千万円くらい

 金とオリハルコン少量の合金でできている。緻密な装飾がなされており、貴重。

大金貨  百万円くらい

 金とミスリルの合金で作られたもの。金貨との違いは一回り大きい事と、装飾が豪華。

金貨   十万円くらい

 純金で作られたもの。大金貨と比べると小さい。

小金貨  一万円くらい

 金と銀、5対5で作られている。小さめなのが特徴。

銀貨   千円くらい

 銀でできている為、硫化に弱い。保管に少し気をつける必要がある。

銅貨   百円くらい

 銅とニッケルの合金。一般市民の買い物は大体銀貨とこれで行われる。

石貨   十円くらい 

 鉄屑で作られたもの。スラム街御用達。お釣りなどで貰った時は大抵の人がスラム街の孤児院に寄付する。



物価が違くておかしくなると思うけど大体こんな感じ。紅晶貨は稀にオークションに出されるぐらい貴重品。(持ってるだけで貴族的マウントが取れるので持ってる人はほとんど外に出さない)


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