OKAMAの暴力
電球頭のOKAMAがその丸太のような腕を床から引き抜く。
「ふふふ、ふふふふふふふ!!よく避けたわねぇ?坊やぁ?ならこれはどうかしらァ!?」
気持ちの悪い声と共に左腕の薙ぎ払いが俺めがけて飛んでくる、それを後ろへ下がり回避すると隙だらけの腹へと蹴りを入れたのだが蹴った感覚がまるで鋼鉄の壁を蹴った感覚がする。
「あらぁ?何かしたかしらぁ?」
「ばっ、化けもんかよおおっ?!」
━ガシッ
「へ?」
足首が掴まれた感覚がし、一瞬にして景色が変わった。
目の前にいたはずの電球頭が下で何かをしようと待機しており俺は宙を舞っていた。
「あらぁ?乙女に化け物呼ばわりは駄目よぉ?」
いやお前俺をここまで飛ばしておいて乙女なんてェッッッ?!
直後、脇腹に重い拳がめり込み鈍い音と共に俺の体がまたきりもみ状に吹き飛び壁へと叩きつけられる。
辛うじて壁へ当たる前に風魔法を使い空気のクッションを作りダメージを抑えることが出来たが脇腹へのダメージが大きい。
「ぐっ、そんな腕力乙女にはねぇよ。乙女名乗りたいなら頭からムダ毛一本まで神様にでも頼んで取っ替えてもらうんだな……」
「あらぁ?まだ喋れるのねぇ?でも、これで終わりよ!」
待っていた、このOKAMA隙がなくて困ったがやはり相手が弱っている状態で怒りを覚える事で先程より隙があり恐らく周りも見えていない。
ここだ!
ナイフを時空から取り出しOKAMAめがけて投げ付ける、それをOKAMAは容易く掴み取り口の端をニィッと吊り上げると目の前でそのナイフを折る。
「あらあらあらぁ?こんなもので私を傷つけられるとでもぉ?」
「思ってるさ、お前ごときには十分だ」
「あ!?てめぇどれだけ俺をこけにすれば………」
「今頃気付いたのか?アキレス腱斬った状態で気付かないで立ってるって筋金入りの脳筋だな!」
「テメェェェェエエ!!」
OKAMAの電球頭には怒りによって血管が大量に浮き出しており見てるだけで気持ちが悪くなってくる。
「はぁ、痛い。応急処置」
悲鳴をあげる身体に鞭を打ち立ち上がると回復魔法をかけOKAMAへと近ずいていく。




