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能あるワイバーンは頭を垂れる

しばらく猛スピードで空を飛んでいると前から三つの影がこちらへ向け飛んでくるのが見えた。


「やっぱりタダでは行かせてくれないか」

『なんかさっきよりも機嫌直ってないかい?』

「尊い犠牲によって俺の機嫌は保たれたのだ」

『うわあぁぁ……』

「元はと言えばあいつらがファルを傷つけたあいつを放つのが悪い」

『理不尽だなぁ、敵に回したいとは思えないよ……』


まぁそんなことはどうでもいい、こいつが敵にまわったら簡単には死ねないよう苦しめてから殺せばいいしな。

今はあの愚かな三匹のワイバーンを叩き潰さないとな!!


『おおぅ、さらっとひどい事言ったなぁ』



ワイバーン達は俺へと接近すると各々バラバラに散り、俺を撹乱させようとしているようだ、だがそんなものは関係ない。


━━バギバギグシャ


ドラゴンのモノへと変えた腕で羽虫手叩くようにワイバーンを潰すと聴くものを不快にさせる骨が折れ血肉が散る音がする。


その光景を目の当たりにしたワイバーン達は怯えきり今にも逃げようと方向転換する━━


━━しかしまわりこまれてしまった!


「俊敏200超えをなめるなよ?てめぇらドラゴンの亜種ごときに負ける暗黒竜の友人じゃねぇんだよ!」


━━轟!!


轟く轟音と共に激しい炎がワイバーンを襲う、その炎に巻きこまれたワイバーンは先程のワイバーン同様力なく地に落ちてゆく。


「残りはお前だけだぞ?」


俺に睨まれたワイバーンは負けを認めたようにその場で頭をたれ首を差し出す。


俺はその差し出された頭に爪━━


━━ではなく人のものへと戻した手で撫でる。


「賢いやつを殺すのは惜しいからな、逃げるなら人のいないどこか静かな場所にでも行って平穏に暮らしとけ」


しかし、ワイバーンは首を振りまだ頭を垂れるだけであった。


「んならお前俺と来るか?」

「グオォウ!!」

「決まりだな」


ファルのお陰なのかドラゴンの言ってる事が少しだけわかるようになっている、まだ今はその声にどんな感情がのっているかしか分からないが今はそれで十分すぎた。


「ならファルの弟もしくは妹分としてフィルとでも呼ぶかな」

「グオオオ!」

「おお、気に入ったか、なら良かった」

「グオ」

「あの下のヤツらをどうするのかって?放置だ放置、俺はうるさい馬鹿はすきじゃない」


俺がそう言うとフィルは悲しそうにこちらを見てくる。


「はぁ、仕方ねぇな。少し待ってろ、治したらアイツら置いて行くぞ」

「グオォウ!!」


俺ってチョロイ男なんだな、と心の中でため息をついた。

解説コーナーは物語の都合しばらくお休み

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