作戦会議
「各パーティのリーダーはこれより作戦会議をする為冒険者ギルドへ集まるように!!」
先程の男がそう告げると他のパーティのリーダーらしき人物達が男に付いて移動を始めた。
「どうする、みんな付いてくるか?」
「いいのかな?」
「来ちゃダメとは言ってないだろ?」
「そういう問題ですかねぇ?」
「そういう問題」
話し合った結果俺とアウルが会議に出ることとなり他のメンバーはギルドまで一緒に来て会議には参加せずに待っているとのことだった。
ちなみに俺が行く会議に誰が付いていくかじゃんけんで決めていてとても微笑ましかった。
しばらく活気のある賑やかな道を歩んでいると、先程の男がある建物の前で足を止めた。
その建物はちょっとしたマンション程の大きさであり、剣とツルハシのようなものがクロスした看板が付いている。
この看板が冒険者ギルドの証なのだろうか?
「さて、行こうぜ?」
「了解なのだ!」
ギルドの扉を開けると受付だと思われる場所に何人かが集まっている、その中には先程の飛行場でも見かけた顔がちらほらとあった。
「臨時クエストに参加される方々は今から会議室へ案内しますので付いてきてください」
俺達は言われるがままに受付の人について行く。
「ここにいる方で全員ですね。ではお好きな席へどうぞ」
その部屋には大きなテーブルとそれを囲うように椅子が配置されており各自適当に座っていく。
しばらくすると、先程の男がフルプレートの戦士を連れ部屋に入ってきた。
「これより作戦会議を始める、まず自己紹介からだ。私の名前はハン=サムメンだ、このギルドの教官をしている」
ハン=サムメンは頭が半分だけ禿げており文字通り半寒メンという事だ。
「私はタマタビ兵団第六隊所属レイだ、この度は戦争への参感謝する」
半寒メンの後ろに立っているフルプレートの男が自己紹介を終えると冒険者達はバラバラに自己紹介をしていく。
その中にはクランと言うパーティを何個も合わせて作ったような組織のリーダーまでもいた。
「それでは、これから作戦を説明する。我々の目的はより多くの敵国の兵士を殺すことだ。嫌になったなら今からでも退室を許すぞ?」
その言葉に動じ退室する者はなくそのまま話は続けられていく。
「やる事は至ってシンプルだ、タマタビ公国の王を助け出し、そのまま敵国の兵を殲滅しろ」
「作戦はないのですか」
「ない、急な事だからな。作戦なんて立てられん」
マジで言ってんのか……まぁ俺は話し合いに持って行ければいいから変に作戦に入れられるよりましか。
戦ってる途中に相手の陣営に入って相手の頭と話して解決すればいいだけだからな。




