自由人
ルアン達が誘拐犯と会う少し前
ソロガス王国では王子達を探すために騎士達が街を走り廻っており、騎士達は国民を心配させないように鎧を外して街中を駆けていた。
「今日はなんだか騒がしいねぇ」
「S級冒険者でも帰ってくるのか?」
「終わりじゃあ!!世界の終わりじゃあ!!」
「じーさんいつもそれ言ってねぇか?」
騎士達が街を走り廻り国民が少しざわついているころソロガス王国の王は鎮座していた。
心では探しに行きたい、なにか事件に巻き込まれていないか心配でたまらない。
こんな一大事だからこそ王である私がしっかりしなくては、しかし心配だ………大丈夫なのだろうか。まさか家出を考えていたりはしないだろうか……いや、城下町に仲の良い友人でもできたのであろうかもし出来たとしてそ奴は危険ではないだろうか。心配だとても心配だ!!
この王は決して顔に感情を表さないが実はかなりの心配症であった。
王が心の中で葛藤している所に一つの報告が入った。
「お、王!!王子様と王女様を預かっているとの報告が!!」
「なに?!無事なのか!!」
「いいえ、無事とは言い難いです。先程念話で届いた伝言によりますと王子と王女は預かった返して欲しければユグド金額300枚持ってこいとの事です」
「ユグド金貨だと?!」
ユグド金貨とは世界樹ユグドラシルにのみ発見されるとても価値のあり、ユグド金貨には穴が開けてあり5という文字が書かれていた━要するに五円玉である━
「明日の日が昇る頃グランウッドの前で待つ、だそうです」
「ユグド金貨など我が国にはほとんど無いぞ!!どうすればよいのだ!!」
王はただ嘆く事しか出来なかった。
〜〜〜
時を同じくしてサツキ一行は迷子のファルを探していた。
「たく、あの子はなんでこう突っ走って行っちゃうのかしらね」
「ファルさんはドラゴンらしいので街に入るのは初めてではしゃいでいるのでしょう。ね?ルス」
「はぁ、あの人、ん?人でいいのかな?あぁもういいや、あの人はあっちでサーカスを見ていますよ」
「フリーダムね、どこかのバーサーカーも同じくフリーダムよね〜」
「あの二人ってなんか似てますよね、どこか抜けてるっていうか自由というか」
「もしかして兄妹だったりして」
「でもあんまり似てない気がしますけど」
「兄妹……有り得なくはないわね」
「もし兄妹ならルアンもドラゴン?」というネスの囁きは盛り上がる二人には聞こえる事は無かった。
「ルス、サーカスの場所は何処?」
「ここをまっすぐ行た所にある広場にサーカス団がいますよ」
「んじゃ行きますか」
「あれ?そういえばアスは?」
「アスさんもファルさんと一緒にサーカスを見てますよ?」
「あの子も負けじとフリーダムだなぁ〜」
居場所を知るルスにつづきネス、サツキはサーカスの場所へと歩いて行く。
ユニーク1000人突破しました!!
読んでくださる皆様に感謝です!!
これからも空気人間をよろしくお願いします!!




