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大嘘つき

ゴトン━━


首が落ちる音がした。目の前で自分を負かした相手が死んだ。

後ろに控えている情報屋だかは黙ってその光景を見ていた、そして俺は何も出来なかった。

ガキ共は泣き、あいつを殺したいけ好かねえ野郎は楽しそうに笑っていやがった。


ガキ共がいるため狂化を抑えていたが我慢の限界だ、アイツはあのいけ好かねえ野郎はぶち殺す!!


アガナは狂化を発動し男へと飛び込む。それを予測していたかのように男はアガナに手に持っている剣でアガナの肩に一撃を入れた━━━

しかし、アガナへと届いた一撃は力無く、筋肉の少し手前まで斬るほどの威力しか持たなかった。

何故ならアガナへと攻撃が届く前に腕の骨を折られたからだ。

その決定的な瞬間を見れたのはアガナともう一人であった。


「情ホウ屋ァテェ出スな」

「流石はバーサーカー、雇い主が死んだのを見ただけで狂うとはね」

「ンだト?」

「話は後だよ早くそいつを片そう」

「イワレなクテモ」


アガナは男へと飛び込み袈裟斬りを放つ、それを男はバックステップで避け、そこへイガラシが後ろから蹴りを入れる、男の背骨が悲鳴を上げる。

男がふらついたところにアガナがもう一度斬りかかる。

男はそれをまともに受け腕から大量の血を流す事となった。


「糞が……だが、これならどうだ?」


男は少年を捕まえ首に自分の持っている剣を突き付ける。


「それ以上近づくとこいつの首も飛ぶぞ?」

「兄様!!」

「来るなマリー!!」

「糞だナとこトんクソだな」

「アガナさん、動かない方がいいと思うよ?」

「あいつハぶち殺サないとキがすまねぇ」


その場にいる者の反応を見て男の顔は醜い笑い顔に変わっていく。


「いい気味だ!!おい、お前ら!!!!器を俺の前に投げろ」

「チッ」


イガラシとアガナは大人しく武器を男の足元へと投げた。


「俺はここからおさらばさせてもらうぜ?てめぇらは暫くそこで黙って立ってな」

「ンノヤロウ」

「おっと、動くとこいつがどうなるかな?」

「アガナさん、ここは大人しく」

「あんなやつ知らねぇ俺はあいつをぶち殺せりゃなんでもいい」

「アガナさん、大人しく」


言い争っているあいだに狂化が切れ冷静になっていく。


「あ?仲間割れか?滑稽だな!!あばよ、馬鹿共がっ……」

「逃がさねーよ?」


指をくわえて見ているのに嫌気がさし、男を殺そうとした瞬間、聞こえてくるはずのない声が聞こえてきた。


「お、お前死んだ筈じゃ……」


男は死んだ筈のルアンによって後ろから心臓を一突きされていた。


「ん?俺は殺されてないよ?てか攻撃すら受けてないし」

「嘘……だ、たしかに俺は斬った」

「俺だと思った?ねぇ俺だと思った?残念幻影魔法でした!!」

「く……そ………が」


恨みのこもった視線をルアンへ送ると男は力無く倒れた。

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