情報屋の本業
「そんでどうするんですか?」
「とりあえず人目につかない安全なルートで飛行船まで行こう」
「了解です」
俺が提案するとホークアイはスルスルと裏路地を進み出す。
「早く早く〜」
「あいつ速すぎやしねぇか?」
「元々こういう仕事をしてたんだからあの速さでも可笑しくないだろ」
「そういうもんか?」
暫く歩いているとふとホークアイが歩みを止めた。
「そういえば補助魔法かけ忘れてましたわ」
「ん?もしかして自分だけかけて歩いてた?」
「あっはい」
「情報屋で元々こういう道になれてるとかじゃなくて補助魔法の速さなのか?」
「そうですが?第一この速さについてこれるとかあなた達ステータスどうなってんですか」
ふざけた事を言うホークアイに伝家の宝刀こめかみグリグリが炸裂する。
「━━汝らに風の加護を与える」
「風の加護って事は風系の補助魔法か」
「そうですよ?速さをあげるのは風魔法で炎が力など系統によって補助魔法の効果が違ってきます」
「できる限りの魔法を見せてくれないか?」
「何故です?」
「仲間の能力はこの目で見て覚えておきたい」
本当の目的は魔術の真理によって魔法を使えるようにするためだが仲間の能力を理解している事も重要だ。
「嘘、ついてますよね?」
「嘘ではないが本音でもない」
「ふーん」
oh...こんな所にも俺みたいなスキル持ってるやつおるやん。
「とりあえず全員のスキルや魔法を確認しよう」
「まず俺からだな、俺は刃物を使えば大体のものが切れる。知ってると思うがバーサーカーだ」
「俺は気配が薄くなる能力と嘘を見破る能力を持っている」
「わた……俺は風の第四階位魔法まで使えるそれと嘘を見抜くのが得意だ」
アガナはもう見たから今度はホークアイでも見てみるか。
イガラシ[暗殺者]
Hp52/52 Mp74/74
腕力68 守備力42
魔力38 俊敏性134
器用61 運26
ノーマルスキル
第四階位風魔法
真実と嘘
種族スキル
必殺の一撃
必殺の一撃
相手の急所を突くことで器用×0.001の確率で相手に即死効果を与える。
情報屋では無くアサシンでしたか。
この種族スキルってのは何だ?しかもかなり物騒だな。
「どうしたのです?」
「いや?特に何も?」
「嘘ついますね」
イガラシは口をムッとすると少し怒りっぽく言う。
「あ、バレた?実は種族スキルってのが気になってね」
「種族スキルですか、種族スキルっていうのはその名の通り種族によって異なるスキルです。例えばドワーフは作った物に対して特殊な能力を一定の確率で付与することが出来ます」
「なるほどな、理解した」
「この人まさか気づいて……」
「なんか言ったか?」
「い、いえ何でもないです」
ホークアイは顔を歪ませ無理矢理笑顔を作りこちらへ返すと飛行船へと歩みを進めていく。
体調を崩してしまった為少し薄い内容になってしまいました。




