久しぶりの十八番
カラカラと自らの肉体━もとい骨体━を鳴らしながら骨のモンスターは拳を振り下ろした場所を見る、するとそこには先程まで立っていた人間達の血と肉片が落ちている。
その様子を見た骨のモンスターはその赤く揺らめきながら燃える瞳をより一層燃やし勝利を確信する。
━━とその瞬間巨大な何かが飛来し、骨のモンスターの腕を粉々に粉砕した。
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いやぁ〜まさかここまで効果的面とは思わなかった、試練の間にちょこちょこ使ってたけどハデス相手だと数秒で見破られるからなぁ…………
腕を砕かれ困惑しているモンスターを見ながらルアンはそんなことを考えていた。
『ルアン、今これどうなってるの?』
『俺の十八番って言ってわかる?』
『おはこ?』
『うん十八番、スルースキル使って気配も何もかもを消して幻影魔法でいや…今の俺のレベルだと軽い世界改変かな?をして騙してるとこ』
幻影魔法を軽い世界改変と言った事だがハデスとの試練の間に何度も何度も使っているとある変化が起きていた、それは幻影を幻影ではなくもう一つの真実として確立させる事だ。
簡単に言えば幻影はそこにいるように見せるという物だが今の俺の能力はそこにパラレルワールドを作りだし偽りの実体を作り出すというものだ。
幻影魔法では創り出したものには触れない、しかし今俺が作ったものは触れるだけでなくそれに五感全てを反応させる事が出来る。
『そんな代物をあんなデカいだけのアンデッドが見破れるはずもなかったな』
『す、凄いねそれ』
『創造神として目覚めたおかげかな』
今だにキョロキョロと辺りを見回す骨のモンスターの頭に隕石のような岩石を落とす、するとその衝撃によって骨のモンスターの身体がバラバラになる。
「よし、後は直ぐにばらけた骨を粉々にして終わりだな」
「もう終わりかぁ〜」
「ん?どした」
「何でもない!」
ファルはルアンに抱き締めてもらった感覚を思い出し顔を赤くしながら落ちている骨を砕いて回る。
「もう少しくっついてたかったなぁ」
ファルの口から漏れた一言は誰にも聞こえることなく暗い部屋の中に溶けていった。




