転生者暗殺
戦争が始まる前にアガナ達は転生者のいると思われる建物から数十メートル付近まで到着していた。
「さて、ここまで近付いたが肝心なのはこの後だ」
「誰がこの中に入るか、そしてもし転生者だとしたらどう殺すか。って事です?」
「そうだ、転生者の顔を知っている俺は確実に行くとして、後は相手を確実に瞬時に殺せるやつがいい」
正直選ぶべき者は数人しかいないのだが強制という訳にもいかない、なのでここで名乗り出た者を連れて行こうとアガナは考えたのだが。
「はっ、はい…………私、やります」
手を挙げたその人物に彼女の力を知らないものが驚きの表情を浮かべる。
「念の為私も行ってやるです、メアのが聞かなかった時は兄ぃから教えてもらったやつで風穴開けてやるです」
取り出したナイフをチャキッと鳴らしながらケトが笑いながらメアの隣に立つ。
「よし、決まりだな。行くぞ」
「はい!」
「わかったです」
ケトとメアに外套を着用する様注意をすると、転生者の待つであろう建物へと進んでいく。
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「まさかこの戦場にまで足を運んでくれるとは思わなかった、ようやく我が配下になろうという決心が着いたのだな」
「いや、今日は飛びっきりのプレゼントを送りに来ただけだ。あいつが例のやつだ、やっちまえ」
アガナは転生者に笑いかけると小さな声でメアとケトに合図を送る。
すると次の瞬間、転生者が溶ける。
それとほぼ同時にアガナ達を中心に四方八方にナイフが轟速で飛んで行く。
ナイフの余りの威力に建物がボロボロになり、メアの毒によってドロドロに溶けた転生者が辺りに不快な匂いを発生させる。
「うげっ、くっせぇ」
「す、すみません……」
「メアのせいじゃなくてこいつがただただ臭かっただけです」
「さっさとずらかるぞ」
ターゲットを早々に仕留めた三人は少し安堵の色を浮かべると兵が来る前に外へと出る。
しかしそこで見た光景に三人は目を見開いて驚いた。
何故ならそこには転生者と全く同じ人物が十数人といる上に戦争が既に始まっていたのだ。




