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ブチ切れ、ハデス君

心臓を貫かれ意識が遠のいた後、身体に絡みつき暗く一寸先も見えない程の暗闇の海底に引き込まれるような感覚が俺を襲いかかる。


そしてその数秒後には視覚を除いた身体の感覚が全て返ってくる。


「あら、他のお仲間さんより復活が早いですね」

「って事は他のみんなも死んでるって事か……」

「そうですよ、手っ取り早く強くなるなら死んで死んで死にまくるような試練でないといけませんから♪」

「顔は見えないがお前が上機嫌なのはわかった」


声色からして完全に楽しんでいるアテナに恨みの篭めながら言い捨てると一つの疑問が浮かぶ。


「あれ、何で完全に目が見えなくなってんの?」

「あ、それ私が復活設定いじって目を潰したからです」

「このくそ女神!!」

「さぁまだまだ行きますよー」

「おいちょっ待て━━」


━━ズッ


いきなり再開された試練に一瞬戸惑ったその時腹から背まで鋭利な得物が貫通する。


「ごぶぁぁ…………」


内蔵を貫かれ混み上がってきた血液が口からとめどなく溢れ出る。


不味い、これまたすぐ死ぬやつだ……


すぐに死を悟った俺は【憤怒】を使い一矢報いる為に得物の柄にある腕を折るつもりで掴み振り回し勢い付け地面に上から叩きつける。


━━ドゴォッ


地面と接触した相手の音が聞こえた後再度ルアンは暗い海へ引きずり込まれて行った。



~~~



「オラッ!!」

「当たらないねぇ!!おおう?!」

「フェイクだ馬鹿ハデスが!!」

「言ったねぇー?そんじゃちょっと本気出しちゃいますよっと!!」


死亡回数が軽く四桁を突破した所でルシファーちゃんマークⅣの装甲が弾け飛び中にいるのがハデスだとようやく分かった。


そして今6745回目の戦闘をしている。


「ははっ!!見え見えだぞ!!」

「うーん、ルアン君ちょっと成長し過ぎじゃないかーなっ!!」


ハデスの拳を受け止め煽りをかけると顔に衝撃が走る。

辛うじて何かが当たった瞬間に勢いを弱める為、その動きに合わせ身体をきりもみ回転させヒビが入る程度にすることは出来た。


「まだまだだね、ルアン君」

「はっ、まだ殺されてねーぞ?貧弱な攻撃だな」

「へぇ?ちょっとカチーンときちゃったよ?」

「おやおや、この程度で頭に来るなんざ冥府の神様ってのは本当はガキですか?」

「ほーう、言ってくれるじゃないの。一応ハデスさんは創造神が手ずから作り出したんだけどなぁ?」

「創造神もその程度か!!」


ルアンがその発言をしたその瞬間一瞬にしてルアンの身体が弾け飛び粉々になった肉と骨、そして花火のように血液が飛び散った。


「ルアン君、たとえ君でもその発言はしちゃあいけないよ」


ハデスはポツリと呟くとその場に座り込みルアンの復活を待つ。

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