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怠惰とは

『あ〜あなっさけなーい、僕の力を使ってもこの程度か〜』


うるせえな、いきなりあんな奴と戦って勝てなんて無理に決まってるだろ


『今の君は一応怠惰なんだからね?』


どいつもこいつも揃って怠惰怠惰って魔女教か!?


『魔女教ってなんだい?まぁこれからはあんな雑魚に負けないようにね?でないと僕怒っちゃうよ?』


アイツを雑魚だと?てかお前はだ━


『早く目覚めてあげなよ皆心配してるよ?ってことでばいばーい』


おい待て!!


中性的な子供?が手を振ると視界が真っ白になっていった


『ルアンさん!!ルアンさん!!起きてください!!』


脳内に聞き覚えのある声が響き渡る

その声には焦りと恐怖が混じっている


「マスター、死んだら私も死んで地獄で追いかけ回すよ?」

「アスさんまで死んだらダメでしょ!!」

「うるせえ!!生きてるわ!!」


叫びながら体を上げるとそこにはシファーが涙目で俺を睨んでいた


「ルアンさん」

「は、はい」

「何であんなことしたんですか」

「い、いやぁアスにあんなことした奴に鉄拳制裁を」

「馬鹿ですか!!」


普段は明るいドジ天使なのに今のシファーは馬鹿息子を叱る母親のような雰囲気を出していた


「あなた……私がいなかったら死んでいましたよ!!」

「はい、すみませんもうしません」

「嘘ですよね、私はあなたの心を僅かにですが読める事を忘れているんですか?」

「そういやそんな事できたね」

「あなたが死んだら誰がこの世界を救うんですか?」

「はい、自覚なしですみません」

「アスさん、この人だれ?」

「マスターのお目付け役」

「違うからな!?」

「ルアンさん!!正座!!」

「はい……本当に心配をかけてすまん」


俺は正座をすると小さな声で皆に謝罪した


『ルアンさんが無事ならいいですよ』

「マスターなさけなーい」

「ぷんぷん」

「ぷんぷんって口に出して怒るやつ初めて見たわ」

「うう、うるさいです!!」


あの声の主は誰だったのだろうか?


七大罪、怠惰というキーワードを思い出しあの悪魔を脳裏に浮かべる


いや、まさかな……俺が”ベルフェゴール”にでも選ばれたというのだろうか?


『ふふふ、その通りだよ』


「誰だ」

「ル、ルアンさん?」

「ごめん勘違いだったみたいだ」


シファーが不安そうにしているが気にすることなく歩みを進める


ベルフェゴールとは七大罪の中の怠惰を司る悪魔である

その悪魔は女性に対して性的で不道徳な心にする力を持っていて女性に非常な不信感を抱いる、と昔どこかのサイトでみた


まさかこんな要らないと思った知識がこんなところで役に立つとは調べてみるもんだな


「奴隷奪還はまた後日にしませんか?」

「いや、遅れるとどうなるかわかったもんじゃない」

「ですが!」

「奴隷奪還は今日のうちに終わらせるいいね?」

「はい……」


気持ちを引き締め奴隷館へと歩みを進めるのであった

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