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戦闘狂集会

━━ドゴォン


七大罪の悪魔達の戦いの火蓋はその爆発音と共に切られた。


「怠惰ァァァ覚悟しやがるんですぅ!!」

「あら危ない」


頭を下げれば大丈夫。


一目散に飛び込んできたベルゼブブをしゃがむ事で回避し何事も無かったかのように椅子に座り昼食を食べる。

そして避けられたベルゼブブは壁に激突…………する訳もなく壁を足場にこちらへまた飛び込んで来る。


「馬鹿ですねぇ一回で終わると思っていたのですかぁ?」

「んなわけないじゃん」


ベルゼブブが馬鹿にしながら先程同様一直線に飛んでくるが俺は何もせず昼食を食べていた。


「ふふふ、ぶちのめしてやりますよぉ!!」


ベルゼブブは嬉々として怠惰の席へ向かい鋭い爪をたてた腕を前へ持ってくると徐々にその距離を縮め━━


━━スカッ


怠惰の席を過ぎる頃には何の手応えも無しに通り過ぎて行った。


「はぁ?!」

「はぁ…………」


━━ゴオォン!!


ベルゼブブのありえないと言う声と俺の面倒臭いという溜息がアモンとレヴィ、シファーの戦闘音により掻き消される。


「あーもう雑音だらけだなぁ、僕の耳は特別性なんだからもっといたわってくれないかな!」

「いやそれこいつらに行っても無駄だと思うぞ?」


呆れたように言うアスモデウスに隣でまだ食べている俺がアスモデウスの無理な要望に答えを返す。


その様子を見ていたベルゼブブは一瞬困惑しながらも俺へと向かって何やら黒い虫の様なテレビの砂嵐のようなものをこちらへ向かって放って来る。


「怠惰君、そのノイズ触ると色々と分解されるよ」

「おお、それは怖い」


その言葉が本当か確かめる為に昼食の入っていた容器をそれに向かって投げてみるとアスモデウスの言った通り容器がぐじゅぐじゅと音を立て腐敗を早送りで見ているように消えていく。


「うわ、本気でアイツ俺の事消す気じゃん」

「怠惰君それどころじゃないと思うもうすぐそこまで来てるんだ━━」


【時の無視】


そしてその間にアスモデウスと椅子をあれから離れたところに移動させて【解除】


「━━けど……あれ?」

「お前どうやって避けやがったんだぁ?!」

「はいはい、そういうのいいからあっちに混ざってきなさい」


俺はベルゼブブへ向かいシッシッと向こうへ行くよう促すと最近巷で人気の本を読み始める。


「おっ、それは『巫女装束の青年』じゃないか!僕もこの間読んだよそれ!」

「おっ、奇遇だねぇ、この名前が気になってついつい買っちゃったよ」

「君とはいい友人になれそうな気がするよ」

「そいつはありがたい」


俺達が二人で笑い合っているとベルゼブブは諦めたのかそれとも馬鹿馬鹿しくなったのかこっちを狙うのをやめレヴィ達の戦闘狂ゾーンへと向かっていった。


この『巫女装束の青年』って誰が書いたんだろ、日本人かな?流石に異世界の人がこんなおかしな名前で書くわけないよねぇ…………


そしてそれを半分読み終えた辺りで戦闘狂達の勝敗は決定していた。

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