冥界の試練 ファフニール
ルアンとファフニールが互いに睨み合っている中ハーデスは思考にふけっていた。
この調子だとルアン君はファフニールちゃんを倒せるだろうね、まぁその後殴られると思うとちょーっと嫌な気もするけど…………それで、
「これでいいんだよね、アテナちゃん」
『はい、ありがとうございます。彼にはおいたが過ぎた神にお灸を据えてもらわねばなりませんからね』
「それがハーデスさんの事じゃないと良いけど」
ハーデスなアテナの台詞に肩を竦め返すとニヤリと笑いルアン達の方を見据える。
「こんな所で足踏みしてる場合じゃないよルアン君、アテナちゃんは少しお怒りだからね。さっさとお灸を据えてあの子を取り戻さないと雷の一つや二つ落とされちゃうよ?」
~~~
「さて、このトカゲどうしちゃろか?」
「グルアアアァァァ!!」
「おーんうるせぇ」
俺は雄叫びを上げるファフニールに次空間ナイフを五本発射する━━
━━が、ファフニールはそれを一つは爪で払いもう二つは口で咥え残りの二つは軽々と避けた。
嘘だろ、結構早い方のナイフ選んだのにこれかよ。
防がれないと思っていたナイフを完封された事に内心驚いていると今度はこちらの番だと言わんばかりにファフニールが腕を振り上げ一瞬で振り下ろす。
その速度はとてつもなく早く音がほんの少し置いて行かれる程のものだ。
あ、危ねぇ……急いで下がっておいてよかった。
ファフニールの腕を見ると先程まで俺が立っていた場所に地面に亀裂を入れめり込んでいる。
流石に威力が可笑しいだろ…………
余りのファフニールの強さに顔が引き攣り苦笑いに変わる。
「ルアン君、そのトカゲやっつけるんじゃなかったのかい?」
「うっせぇな、これから本気だすんだよ!」
「おお、それは楽しみだ」
俺はファフニールが吐いてきたブレスを飛び上がることで回避するとある力を使う。
「おぉっ、でたでた。やる気だねぇルアン君」
その力を使った瞬間身体全体に紅いオーラがまとわりついてくる。
そしてこの力は今まで使って来たバーサーカー後からの出し方と全く同じなのだが最近になってわかったことがある。このバーサーカーの能力だと思っていたものは【憤怒】の能力だったのだ。その為周りのバーサーカーの様に暴走することが━最初を除き━無かったのだ。
まぁ、これじゃあバーサーカーとか狂戦士とかしか職業が無くても納得だな。
「グルアァァァ」
「ほいじゃトカゲはん、実験台になってもらうけど堪忍な?」
俺は口角を上げニヤリと笑うと【憤怒】の力を最大限まで解放した。




