番外編 ハッピーハロウィン③
前後編で終えたかったけれども3まで続いちゃいました。
次からは闘技場に戻ります!!
大カボチャが何者かに盗まれたという報告によってギルド内に喧騒が広がる。
「ケト、大カボチャって何だ?」
「んむっ、何だ?って大カボチャも知らねぇですか?」
俺が質問するとケトはお菓子を食べ終わらせ呆れたように言う。
「お生憎様知らないですよ」
「全く兄ぃは常識的なところがすっぽ抜けてやがりますね」
「すいませんね、常識的なところがすっぽ抜けてて!!」
少しだけ頭にきた俺はケトの持っていた棒付きの飴をケトの腕を引っ張り顔の前まで持ってくると口の中へ入れる。
「あっ」
俺が口の中へ飴を入れるとケトは飴を持っていた右手を離し呆然とこちらを見ていた。
「あれ、もしかしてこれ食べちゃダメなやつだった?」
「いや、そうだけどそうじゃない…………」
ケトの声が徐々に小さくなっていき最終的には唇に手を当て黙ってしまった。
「えっと、ケト?」
「んあぁい?!大カボチャのことだでんすね?」
「最後滅茶苦茶になってるぞ」
ナイフちゃん説明中~~~
「て事です」
「要するにお祭りで大事なカボチャ盗まれたーって事か」
「物凄い要しすぎって思わんでもねーですがそうです」
「おい!外に何かいるぞ!!」
一人の男が扉の方を指さし叫ぶとギルド内の人間ほぼ全てがそちらへ向いた。
━━バン!!
その瞬間勢いよく扉が開け放たれカボチャ頭の2頭身のシルエットが現れた。
「ふふふふふ、レディースアーンドジェントルマンこれから始まりますは大カボチャを賭けたカボチャヘッドの挑戦状。皆さん、大カボチャが返して欲しければこれからこの街の何処か隠れる私を見つけてご覧なさい?これは遊びでは無く戦いですよ?もし見つけられなかったら翌日にはぐっちゃぐちゃに粉砕しといて広場に撒いてあげますよ」
カボチャヘッドとやらはそれだけ言い残すと煙玉のようなもので姿をくらましどこかえ隠れに行ってしまった。
「探せー!!」
「アイツを捕まえろ!!」
「行くぞおい!!」
そこまで煽り耐性の無い男達は一目散に外へ出て行った。
で、俺達はと言うとまだゆったりとハロウィンパーティを楽しんでいた。
「あいつを捕まえに行きやがらなくていいんです?」
「いやぁ、何もしないですめばいいと思ったけどやっぱ行かないとだめ?」
「さっき大カボチャがについてみっちり教えてやりましたよね?」
俺のてきとーな発言に次空間からナイフを取り出したケトは俺へ向けダガーを構える。
「このハロウィンって行事が無くなったら困りやがるので捕まえてきやがってください」
「へいへい…………」
大カボチャが無いとお菓子が出てこなくてハロウィンパーティが出来なくなるってどんな仕組みだよこれ。
俺は肩を竦めやれやれと外へ出て行く。
「はぁ、みんな必死に探してんな……これで俺が見つけられるわけ…………」
俺は目を疑った、何しろ総勢30名程の冒険者が探しているにも関わらずかぼちゃの山にまみれたカボチャヘッドがそこにいるからだ。
「ウッソだろお前ら…………」
俺は顔に手を当て呆れながらカボチャヘッドのカボチャ頭にポンと手を置き「デッドオアカボチャ」とボソリと言う。
「ま、まさか見つかるとは……」
「いや逆にこれを見つけられないのとこれで見つからないことに呆れるわ」
「まぁいい、とりあえずカボチャを返してくれ」
俺がそう言うとカボチャヘッドはカボチャの山から出るとカボチャの口から頭より二回り程大きな顔の描かれたカボチャが現れる。
「うし、ギルドに行くぞ」
俺はカボチャヘッドを縄でぐるぐる巻きにすると担いでギルドへと戻る。
するとギルドの中では冒険者達がパーティ所ではなくなってソワソワと待っていた。
「ほら、見つけてきたぞ」
「流石兄ぃ!…はっ?!流石とだけ言っといっといてやるです」
余程来年もハロウィンパーティが出来るのが嬉しかったのだろう、素といつもの敬語もどきが混ざってる。
「えっと、僕はどうなります?」
「然るべき罰が必要だねぇ?」
その瞬間カボチャヘッドの身体がビクッと跳ねる。
「よーしみんなーよく聞けー、この大カボチャを盗んだ犯人なんだが罰として毎年カボチャヘッド探しなりなんなり行事を開いて楽しませてもらう罰でもかせようぜ?」
俺の発言にカボチャヘッドは呆然と冒険者達は笑いながらその罰に賛成した。
「よっしゃー!!第二ラウンドだ!!カボチャヘッド、罰としてまた隠れて来い!!みんな、見つけるぞー!!」
異世界初めてのハロウィンは皆で騒がしく過ぎていった。




