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本戦一回戦①

[さぁ!お昼休憩も終わり、とうとう本戦の始まりだぁ!!]


司会さんの合図と共に会場からは先程の数倍の熱気が闘技場全体を包み込む。


「うへぇ、緊張するなぁ」


そんな中、予選Aブロックを一瞬で終わらせた張本人遠藤楓はガチガチに緊張していた。


[本戦一回戦目はーこーの二人だ!!]


司会さんが合図をすると試合場のある程度上に現れたモニターに二人の選手が映し出される。


[どんな攻撃も耐え抜き、受け止めた上で倍の威力で殴り返す!前回は惜しくも二位という結果に終わってしまったタートール選手!!]

[続いて、先程の予選では見事な瞬殺劇を見せてくれた今大会一の期待の新人エンドーカエデー!!]


互いの選手の説明が終わり、タートールと楓が試合場に上がり互いに向き合い立つとモニターにカウントダウンが映し出され、それに合わせ観客達がカウントし━━



━━[試合開始!!]



「ぜやあぁぁ!!」


楓は予選と同じように試合開始のゴングと共に飛び込み上段からタートールを一刀両断━━


━━をタートールが許すはずも無く左腕を顔の前まで上げ腕に付いた甲羅で楓の正直で真っ直ぐな一太刀を抑え、空いた右手で楓の水月目掛け拳が吸い込まれる。楓はそれを目で確認してからタートールが突き出した右腕の軌道上に足を出し右腕の力を利用し後ろへ大きく飛んで距離を取る。


「ほぅ?」

「あ、危なかった」


距離を取った互いはジリジリと様子を見つつ距離を詰めていく。


あの速度、侮れんな。あの小さな身体にどんな力が宿っているというのだ。


タートールは楓のあの速度によって繰り出される攻撃を警戒しつつ楓に対する有効な一手を探り出していく。


うっへぇ……あの速度で突っ込んで防がれるしあんなに一発が強いと一回くらっただけで駄目そうだなぁ…………。


楓は手に持つ剣を握る力を強め、何時でも飛び込めるよう準備をしておく。



先に動いたのはタートールだった。


タートールの砲撃のような拳が楓目掛け突き出される、それを楓は腕に飛び乗り腕を切り付ける……がタートールの身体に傷がつくことは一切無い。


「硬すぎでしょ!」

「むぅん!!」


右腕に乗られたタートールは楓を振り落とし裏拳を入れる。

それに対応しきれなかった楓は剣の腹を盾にした状態で壁まで吹き飛ばされる。


「うっぐぅぅ」


崩れた壁から出てきた楓は腹に手を当て呻き声とともにフラフラと出てきた。


「剣が無ければ即死だったってね…………」

「ほう、これでも倒れぬと」

「優勝しないと胸張って帰れないからね」




楓は苦笑いを浮かべつつ右手をタートールへと突き出す。するとそこからはいくつもの稲光が腕を走り、タートールへと一筋の閃光が走った。


「魔法か」

「防御力の高いやつは決まって魔法に弱いはず…………効いてない?」

「わしのシェルシールドは魔法物理共に優れたものだ。この盾の前ではあの者の攻撃で無ければわしにダメージを与えることは出来んぞ」


そうタートールは口を吊り上げ言った。

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