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予選Eブロック②

こんを構え辺りを見回すと残りの人数がかなり減っていることに気付く、そしてその少人数の中に一際異質な青年がいた。


黒髪短髪にダークブラウンの瞳、そして紛うことなき軍服。

そして先程から聞こえてくる聞き覚えのある言葉。


「あいつ日本人だな」


その青年の戦い方は何処ぞの金ピカ王と第六天魔王を足して割ったような戦い方だった。


赤色のゲートから火縄銃に始まり大きい物で連装砲まで姿を現し号令と共に一斉発射される。

耳をつんざくような強烈な爆破音と共に鉛玉ではなく魔力で出来た玉が発射され、着弾地点にいた選手が大きく吹き飛ばされ動かなくなる。


うわぁ、死んでないよな?えげつねぇ…………


そんな事を考えているとその口径はこちらを向き━━



━━「主砲発射用意、放て!!」


戦艦に積んでいるような大砲達がこちらへ向け一斉に玉を発射する。


あれは魔力で出来ているんだよな?


『ん、そう。だから』


分かってる、信頼してるぞ?


『ん、こんに斬れない魔法は━━━無い!!』


━━ガギャン!!


鉄の弾ける音に雑巾のちぎれる音を足したような音を立て魔弾達が全て一刀のもとに両断される。


「何?!」


まさか魔弾が真っ二つにされるとは思わなかったらしく軍服君は限界まで目を見開き驚いていた。


「うちの子は最強なんでね、斬れぬ魔法などほとんど無い!」

「鉄砲隊構え━━━」


大砲の次には無数の火縄銃達がこちらを向き━━


「放て!!」

「火縄銃は命中率が低いんだよねぇ」


どうやら火縄銃のその性質まで忠実に再現されていたらしく当たったら不味い所に命中しそうになったのはたった5発、それなら捌ききれる!!


バレない程度にドラゴン化した指先で弾きつつ向かって来た玉を切り裂き軍服君との距離を一気に縮める。


「ぜりゃあ!!」

「ぐっ、銃と砲撃だけだと思ったら大間違いだ!!」


軍服君にこんを上段から振り下ろすとそれに合わせるように腰に下げていた軍刀を抜刀術を用い下からこんを切り上げ鍔迫り合いに持ち込んだ。


「鉄砲隊構え!!」

「ウッソだろお前!!」

「放て!!」

「そおぃ!!」


号令が聞こえた瞬間身体をマト○ックスの要領でギリギリ避け体制を崩し引き込んだ軍服君の腹を蹴り後ろへ蹴飛ばす。


「うぐっ?!」

「そこっ!!」


宙に浮いた軍服君の腹に空気で作りだした弾丸を打ち込むとすぐさま姿勢を建て直しこんを構え辺りを見回す。


「どこ行った?」

「主砲発射用意!!」

「上か?!」

「━━放て!!」


次の瞬間辺りは激しい爆破によって視界が何も見えなくなる。

俺は辛うじてこんで魔弾を切り裂くことに成功し難を逃れたが爆破の前に軍服君が降りてきていたのを見た為安心することは出来ない。


何処だ、何処にいる。


『主後ろ!!』


何?!


「詰みだ、これは僕の勝ち………………では無いみたいだな」

「そっちもチェックメイトだね…………」


爆破による煙が晴れた時、俺は軍服君の心臓に軍服君は俺の首にそれぞれの得物を突き付けた状態で立っていた。


[おおっと!!先程までの激闘に終止符が打たれたのか!?]


お互いに急所に得物を突き立てられ冷静になると司会さんの声が聞こえて来る。てかかなり注目されてたっぽい。


[これは、煙の中に二人の人影が立っている?!…………これはルアン選手とヤマト選手だーーー!!]


司会さんの熱狂に釣られるように観客席からも怒号の様な熱狂が聞こえてくる


[今回は二名が本戦出場の為ここで試合終了!!なんと最後は互いに急所を抑えドローという熱い展開だー!!これは本線での戦いが楽しみだ!!]


こうして軍服君との戦いと予選Eブロックが終了した。

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