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冴えない鍛冶屋のおっちゃん

クエストから帰った俺達は一旦宿で一夜を明かす事にした

疲れ果てファルやアスにおやすみを言うと俺は眠りについた


すると、気が付くとまたあの部屋に着いていた


『今日はご苦労様です』

「地上ではなかなか話せないから寝ている時に話そうって言うことか」

『大当たりです。なにしろ地上では活動限界があってなかなか話せないですからね』

「今日戦ったあのバカ天使は雑魚クラスか?」

『いいえ?あいつ小隊長クラスですよ?』


俺がふざけ気味に言ってみるとマジレスでしかも驚くような内容が返ってきた。


「あんなにあっさりと惨殺されたやつが小隊長クラスでいいのかよ!」

『あいつの仕事はあそこを見張っているくらいですから、腕が鈍ったんでしょう』

「ふふふ、あいつは小隊長の中でも最弱だ!!的な奴かな?」

『ま、まぁそんなかんじですね。…………最弱ではないと思いますが………。』

「なんか言った?」

『い、いえ何も。しかし、仮にも小隊長クラスを惨殺してしまうとは流石ルアンさんですね』

「まぁ狂化とかファルとかのおかげなんだけどね」

『すみません、そろそろ時間のようです朝ですので起こしてあげますよ』

「いや、別にいいんだガッ?!」


朝目覚めるとシファーが俺の額に自分の額を当てた状態だった。


「ねぇ痛いんだけど」

「い、痛くしてるから当然です」

「痛かったんだろ、俺の頭に頭突いて痛かったんだろ」

「い、いえ痛くなんかありませんよ」


シファーが涙目になりながら必死に否定してくる。


「ファ?マスターとシファー何してんの?」

「わわっアスさん?!おはようございます」

「シファーが俺に頭突きをかまして痛がってるだけだよ」

「いいい、痛がってません!!ただちょっとジンジンくるだけです!!」

「いや、痛いんじゃん!!」

『ふぁ〜むにゃむにゃ………何事ですかぁ?』


お、これで全員起きたな


「よし、皆昨日の報告と装備を買いに行くぞ」

「了解マスター」

「わかりました」

『ごちそうさまでした』


一人だけおかしいな


「朝飯はまだだぞ?」

『わぁ?ふぁい、とても綺麗だったれふ』

「もうダメだしばらく放置しとこう」


身支度を済ませ真っ先におっちゃんの所へ走って行く


「おっちゃーん」

「おお、これはこれはルアン様クエストの方はいかがでしたか?」

「あのクエストは偽物だったよ」

「偽物…ですか、その事について詳しくお聞かせください」


俺は昨日あったことを全て━アスと神の使いのことを除いて━おっちゃんに話すことにした


「ふむふむ、なるほどありがとうございます。これからはこのような事がないようにこちらも気をつけなければなりませんね」

「報酬金とかは預かっているわけではないんですよね?」

「えぇ報酬はあちらが直接渡すということでしたので」

「わかりましたありがとうございます。それとこの子の冒険者登録もお願いします」

「承りました」

「よろしくお願いします」


アスの冒険者登録を済ませ、おっちゃんと別れた後昨日寄れなかった武器屋に来ていた。

ちなみにアスはアサシンという職業になった。

ステータスでアスがゴーレムだということがバレないか内心で冷や汗を滝のようにダラダラと流していたがそこはシファーがうまい具合に弄って変えてくれたみたいだ。

今にも『どうですか!シファーちゃんの堕天使パワーッ!!』と聞こえてくるかのようだ。


「マスターあの武器欲しい」


そう言いながらアスが指さしたのは弓矢と銃の中間的存在であった。


まぁ、あれは弓と違ってセットしたら引き金を引くだけで打てるし銃のように音も出なくてアサシンにはうってつけなのだろう…………か?


「あぁあれか、まぁ買えるから良いよ」

「やったー」


姉御達から貰った報酬とチキンランナーを売ったお金があるため金銭面に少し余裕ができたので街にある武器屋に来ていた


さて、俺はどの武器にしようか


『あの武器がいいのではないですか?』


そう言いファルがすすめたのは予想外の武器だった。

と言うよりもこの世界似合ったことに驚くようなものだ、なんと日本刀?が置いてあったのだ


ファル、この武器はこの世界にいつからあるんだ?


『私は今初めて見ましたがルアンさんに似合うと思ってすすめてみました』


よし、ファルが似合うと言ってくれるなら買ってしまおう


「いらっしゃい今日はどんなのをお求めで?」


店の奥から出てきたのはthe鍛冶屋という感じのマッチョの爺さん━━


━━ではなく無償髭を生やした冴えない30代━見た感じだが━のおっちゃんが出てきた


「あのクロスボウとあの剣をくれ」

「あいよ」

「そういえばあの剣は値段が書いてなかったがどうしたんだ?」


買おうと思ったのはいいのだが値札が無くて少し怖いんだよなぁ。


「あぁ、あの剣は見た目が不気味だからって誰も買いやしねえから捨てる所だったんだ。なんなら無償でくれてやるが?」

「マジか!!ありがたい!!」

「こっちも処分に困っていたからなこちらこそありがてぇ」

「俺はルアンだ、一応名乗っておく」

「ダンカだ」

「私はアス」

「嬢ちゃんはアサシンか」

「どうしてわかったの?」

「俺は生まれつき特殊なスキルがあんだよ」


ふむ、シファーお願いできるか?


『了解です』


読んだらサラッと出てきてくれるシファーさん、流石です。


ダンカ[鍛冶屋]

Hp60/60 Mp34/37

腕力56 守備力 43

魔力25 俊敏48

器用79 運 42

パッシブスキル


鍛冶屋の見極めLv5


観察眼Lv8



鍛冶屋の見極め


相手の職業、相性のいい武器を見極めることができる

レベルが上がっていくと相手の戦闘スタイルや武器の扱いが見えてくるようになる

使っている間は5秒ごとにMPが1ずつ減る



鍛冶屋向きなスキルだな、戦闘にも応用できそうだ。


「どうしたんだ?ルアン、ボケーっとして」

「あぁ、少し考え事をしててな」

「ほら、持ってけ」

「おいおいまだ金払ってないぞ?」

「処分に困っていた物を引き取ってくれたからな、こいつはサービスだ」


ダンカはクロスボウとタガーを俺にわたしながらそう言った


「また今度寄るな」

「おう、待ってるぜ?」

「またくるな」

「嬢ちゃんも何時でも来な」


ダンカに手を振り街中を歩きだす

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