中心国
俺達は朝食を取り終えるとドラゴンの案内により竜勢力の中心国へと向かっている。
何故ここに龍王近衛がいるのかが不思議で仕方が無いが今はとりあえず置いておく事にしよう。
『ファル、このドラゴン信用していいんだよな?』
『うん、大丈夫だと思うよ?敵意は無いし何か困ってる感じだったし』
『そうか』
何か困ってる感じ…………か、正直また面倒事に巻き込まれそうだな。
そして何かを考えながら飛んでいた結果━━
━━「うひゃ?!」
こちらを向いて止まっていたフィルのアスよりあり、ファルより無い胸に顔から突っ込んでしまった。
「もう、ご主人……そんなにウチの胸が気になったんすか?悪い子っすね?」
フィルは悪戯な笑みを浮かべ少しイラッとくるセリフを吐き、何故か頭を赤ん坊をあやす様に撫でてくる。
「よしよし、ご主人は甘えん坊っすねー」
「いやいいわ、いい加減離してくれ」
「自分から飛び込んで来て何を言ってるんすかねぇ?」
いや、本当にごめん、ファルの視線が痛いからやめよ?今まで感じたことないほどの殺気を放ってるから、ぶち転がされそうだから。
「ファルさん、一緒にこの子撫で撫でしません?」
「フィルが言うならしょうがないなぁ、あ!それと私の事はファルお姉ちゃんって呼んで!!あ、ルアンもね?」
「いや、なんd「呼んでね?」…………はいファルお姉ちゃん」
俺は見ないでもわかる、ドラゴンが呆れと哀れみの目で俺を見ているのを!!
〜〜〜
あの後ファル達にもみくちゃにされつつも移動を続けたことによりやっと竜勢力の中心国へと着くことが出来た。
「おお、ここがそうなのか」
「Grrr」
「ここはエル・ドラグノフって言う所らしいよ?」
「随分といい名前をお持ちなこった。で、どう入る?」
「普通にこのまま?」
「Grrr」
「出来れば角や尻尾も出して頂けると竜に近いものだと分かってくれるでしょうだって」
今の短いのにそんな意味が?!
俺が驚愕している間に他の二人は既に言われた通り角や尻尾を生やしている。
「早いな二人とも」
「どうっすか?ご主人、この角、このひっぽ……尻尾は」
「噛んだな、まぁ似合ってるんじゃないか?」
「ルアン、お姉ちゃんのは?」
「まだやるのな…………うん、カッコ可愛いぞ」
二人が不機嫌にならない様に気をつけながら返すと自分角と尻尾を出してみる。
「おお!!カッコイイっす!!」
「うん!!カッコイイよ!!」
「はいはい、ありがとな?」
二人からの言葉に少し照れつつも俺はドラゴンに従って中心国へと入っていく。
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