理想の異世界の海
嵐のような水しぶきとモンスター達を蹂躙する嫌な音が波の優しい音とともに砂浜を支配する。
貝は見が崩れぬよう一撃で仕留めサハギンは手足をもぎ脳を抉りとって仕留められている。
「う、うわぁ…………さすがにやり過ぎだよ……」
「よし、これでここら一体は安全だろ」
「安全どころか死体の山ができてて怖いよ?」
「まぁこれくらいご愛嬌って事で」
「どこが?!」
そんなやり取りの中俺はサハギンを振り回し遠心力で血を脳をぶち抜いた場所から抜いていく。
その時にはもちろん海とファル達に飛ばないように考えてやっている。
次の貝はそこらから拾ってきた石で土台を作りその中に火を付けた流木を入れその上にに貝達を置いていく、ここでひとつ言っておくがこの貝地球の大きさとは違い人がまるまる入ってビーナスです!!ってやれるレベルのでかさだ。
「何してるです?」
もう既に竜車で水着に着替えたケトが不思議そうにこちらを見て質問してくる。
「ん?あぁ、バーベキューだ」
「「バーベキュー?」」
案の定その言葉にみんながみんな頭の上に?を浮かべる。
「バーベキューってのは俺の故郷で夏によくやる行事の事だよ」
「おお、マスターのこきょうのぎょうじ、きになる」
俺がそう言うとアス一人だけが目を輝かせて━表情は一切変えてないが━興奮気味に寄ってくる。
興味があるのはアスだけか、まぁいいお腹が減れば自ずと来るだろう。
焼いている間に海にでも入るか!
〜〜〜
白い砂浜、青い海、そして色とりどりの水着を着た美少女達…………うん、美少女?美少女
元気いっぱいに水をバシャバシャとするファルに貝や海を見つめているアス、ケトは海を見るのが初めてなのかビクビクとしながら波打ち際を歩いていた。
「ああ!やりましたねファルさん!!」
「ぼーっとしてるのが悪いんだよー」
「ふぎゃあ?!な、何しやがるです!!」
「かい、うみ……きれい」
うんうん、これぞ海って感じだね、向こうではありえない理想の海。
こんな事なら夏も捨てたもんじゃないな。
いつも興味のなかった海だが今日の海はいつもより眩しく見えた。
さて、貝たちの様子でも見とくか。
気がついたら200話まで来てました!!
これからもルアン達のゆるい冒険を見てくださると嬉しいです!!




