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海へ到着…………

全員分の水着を買い終わり街を出発しようとした時だった。


「おいルアン、これから海に行くんだがお前らも…………行くみたいだな」

「これは奇遇なこったぁねアガナさんよ」


という訳で海水浴にアガナ達傭兵団の少人数も参加することになったのだった。


「こっち乗んねぇのか?」

「いや、俺らは傭兵団用の馬車で行く。お前らはお前らで先に行ってろ」

「わかった、んで今日の竜車番は俺か…………おし、行くぞ」

「ちょっと待て」


俺がドラゴンになり、竜車を引いて飛び立とうとした時アガナから待てがかかった。


「どうした?」

「お前らもラキュース海岸に行くんだろ?」

「おう、まぁそうだが」

「なら俺らはここに馬車を置くつもりだ、ここが一番馬車が少なく盗難も少ない」


アガナはそう言いながら地図を指さしニィっと笑いかけてくる。


「じゃあ俺らもそこに置くことにする」


アガナの善意に俺はサムズアップと共に一言残すと空へと飛び立つ。



〜〜〜



白く地球の様にゴミだらけという事など無い恐ろしく綺麗な砂浜、見渡す限りの蒼く透き通った海、そして━━━



━━━アホのように口を大きく開け待っているモンスター…………


「さぁ、狩りますよお!!」

「「おおー!!」」


Noooo?!


空から来て薄々わかってましたけど?でもさ、海でしょ?楽しむ場所じゃないのぉ?!


「あ、ルアンさんには言っていませんでしたね。この世界の海は魔物が多くて安全に泳ぐことが出来ないんですよ」

「………………殲滅すればいいのか?」

「え?」

「こんなヤツら殲滅してやれば安全なんだろ?なら、殲滅してやらぁド畜生が!!」

「わぁルアンさんいつにもなくやる気…………」


雄叫びと共にドラゴンの状態で走り出した俺はまず近くにいた二枚貝のようなモンスターを上の殻だけを吹き飛ばし中身に爪を突き立て息の根を止める、次にサハギンらしきモンスターがモリを突き立てようと迫ってきたところをモリを地面へ叩きつけバランスの崩れたところにモリを抑えている前足を軸に回り後ろ足を顔面に叩き込む。


「うわぁ、えげつない事しやがるです。本当に人間やってんですか?」

「うるさいブラコン、さっさと片付けるから大人しくしとけ」

「ブ、ブラコン?!そそそ、そんな事ねーですよ!!」


ギャーギャー喚くケトを放っておきサハギンや二枚貝モンスターを倒しているとふとある事が頭に浮かんだ。


こいつら倒し終わったら海水浴とバーベキューとか出来るんじゃね?!


そんな呑気なことを考えながらも殺戮劇はしばらく続いた。


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