お色気シーン?知らんなそんなもん
「ねぇ……ルアン…………もう、我慢できない」
ファルが頬を高揚させ息を荒くしながらそう囁いてくる。
「いや、薄々いつかはこうなるとは思っていたけど今はダメだよ」
「お願い、お願いだから」
俺の返事にいじらしい態度で膨らみかけの胸を腕にピッタリとくっつけてくる。
「ダメなものはダメだ」
流石にこれを許してしまうとこれから先際限なく続けてしまうことになる。
「お願い、ちょっとだけでいいから…………ルアン……それでもダメ?」
「ダメだ」
ここで一線を超えるわけには行かないのだ。
何故なら━━━
━━━「ミカドネズミは討伐対象だ、一旦可愛がると駆除対象が愛玩動物に変わるぞ」
「うえぇ……こんなに可愛いのにぃ……」
確かに、確かにミカドネズミは可愛い。前の世界でも猫とネズミが好きだった俺にはこのクエストは少し心にくるものがある。
猫とネズミと言ってもト●キャットなる猫とジェ●ーマウスなる二匹組ではないぞ?
「マスター、これで1428匹目」
「アスはよくこんなに可愛い子達を平然と討伐できるよね」
「クエストだからしかたない、であいがちがければわたしたちはいいかんけいになれてた」
ファルの質問にアスは少し残念そうに顔を顰めながら返す。
「アスはまだまだあめーんですよこんなに時間かけてたら余裕で2000なんて越しちまってますよ」
的確に一撃で殺せる急所を切り裂きながらケトはこちらに言うと律儀に手を合わせミカドネズミに感謝と謝罪の念を送る。
「甘いって言ってる割にはケトも合掌しちゃって、優しい子だね?」
「ううぅ、うるせーです!!に、兄ぃじゃなくてル、ルア……ああぁぁ!!黙ってやがれです!!」
少し魔が差しからかってみるとケトは顔を朱色に染め照れ隠しのようにナイフを乱射してくる。
それを見事に全て避け後ろで襲う機を伺っていたミカドネズミ達に全て刺さる。
ポスン、とまぁまぁの質量を持った音と共にミカドネズミ達が徒花を咲かせながら倒れる。
「これ、そのうち血の海になる気がするんだよな…………まぁ仕方ない。このままだとイースター島と同じことになったりするかもしれないからな」
周りが騒ぐ中イースター島の授業を思い起こしながら空を見上げていた。




