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この悪夢から目覚めましょうか

衝撃にそなえ構えるが来るはずの衝撃は無く、何かが硬いものにぶつかる音のみが脳へと伝えられるだけだった。


恐る恐る目を開けてみるとそこには先程の燃え盛る街ではなく落ち着いた静かな部屋へだった。


「…………ハッ!!ココハドコ?!ドコハココ?!」

「マスターなにしてるの」


おっと、渾身のボケが通じていないようだ折角気を紛らわせようと思ったのに酷いものだ。


「それで、ここはどこなんだ?」


気を取り直してアスに質問をすると


「ゆめだよ~」


アスはさも当たり前と言わんばかりにのほほんと言う。


ファルを治す手段があると言われ期待してみたら何かで頭を叩かれて目が覚めたと思ったら夢の中ですと、夢オチですと。


「夢は夢でもファル様の夢…………なので主導権はファルさんにあります。なので━━」


━━ドゴン


部屋の壁が吹き飛びその穴からファフニールの顔がひょっこりではなくガッツリ出てくる。


「この部屋も長くは持たない……です」

「あぁ、はい……取り敢えず出るぞお前ら」

「Garrrrrrr!!」


ファフニールの咆哮が部屋を震わせ鼓膜を千切らんとする中部屋からの脱出を試みようとするが…………


「おい、アス扉どこだよ」

「あ、いっけねーつくりわすれてたー」

「……メア、ここはファルの夢の中なんだよな!?」

「は、はい……そう、です」


それを聞いた俺はアホな事を吐かすアスにデコピンをかますと出口を創造し、二人を抱えて部屋から脱出する。


そしてその部屋を脱出した瞬間後ろから部屋が崩壊する音が聞こえてくる。


「おー、かんいっぱつ」

「お前、わざとやってるだろ」

「なんのことでしょー?」


とぼけるアスを放っておいてファフニール達から距離を取ることだけを考え動く。


「ご、ご主人様……ルシファー様がファル様を目覚めさせるにはファル様が目覚めるような刺激を与えればいいとのこと……です」

「なるほど、伝言ありがとう」


俺はシファーからの伝言で一つ策を思いついた。


これなら流石に寝坊助ファルでも起きるだろ、それにはまず二人きりにならないとな。


「メア、アスこんな夢終わらせてくるよ」


二人にそう残すとファフニールへと向かって走り出す。


その際にルアンが斬りかかってくるがここは夢の中なんだ、想像力で何とかなる。


例えば今斬りかかってくる相手をすり抜ける事とか、目標の邪竜のブレスをかき消すことすらもな。


そして、ファフニールの目の前にまで迫った俺は一つの空間を作り出しファフニールを人の形に変える。


「さて、こんな悪夢すぐ終わらせてやる」


ルアンはそう言うと人型になったファフニールと共にその空間へと消えて行った。

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