何このカオス
さて、いいものも貰ったことだし天空都市を見て回るとするか。
いや、さっきまで俺は暗殺対象にされていた訳だしここの人達に何やられるかわからんし…………帰るか。
「みんな、これから地上に戻るぞ?」
「こんな所とはおさらばなのだっ!!」
「さっさとこんな所からおさらばするです!!」
俺が放った言葉に約二名物凄いハイテンションで答えると背中を押し飛び降りようとする。
「ちょっと待てぃ、降りる時もさっきのグループで行くぞ」
「「はーい」」
「「了解」」
「我輩はどうすればいいのだ?」
「取り敢えずファルか俺に乗ってくれ」
俺が言うとアウルは迷うことなく俺に飛び込んで来た。
まぁなんとなく察しはついてたけど。
「マスター、ちょっと待ってて。忍者の人閉じ込めたまんまにしてた。解放してくるね」
「お、おう……行ってこい」
俺の方にアスが近づき耳元で言うと俺は呆れながら返す。
アスの閉じ込めるはあの羊と同じ事ってことだろうから…………死んでないといいけどな……。
〜〜約十分後〜〜
「マスター、にんじゃつれてきた~」
「おう、おかえ…………はい?」
そこにはイカズチと呼ばれていた男が立っていた。
「貴方様が主のマスター殿ですね」
「あ、あ……兄貴?!」
「イガラシ?!」
「マスター、このにんじゃなかまにしとくー?」
「ルアン我輩を早く乗せるのだ~」
「兄ぃ、早く降りようよぉ~グスッ」
何この状況……
俺はイカズチとイガラシが揃った時から発言と二人の額と瞳を見ることで既に同種族だとは察していた、まさか兄妹?だとは思わなかったが。
それとアスの仲間にするかどうかに関してはイカズチ自身で決めることだろうし、この二人はもう少し我慢してもらうしかない。
「はい、みんな落ち着こうか。取り敢えずイガラシ、二人で話してなさい?アス、それはイカズチだかが決めることだから俺が決めることじゃない。アウル、ケト、もう少し待っててね?」
一息に、とは行かないがこのカオスが収まるよう手短に済ます。
「ルアン、ちょっといい?」
「ん?ファル、どうしたんだ?」
「ちょっと気分が良くない…………」
「大丈夫か?!」
寄りかかってくるファルを支え、ゆっくりとあぐらをかき、自分を枕にして寝かせる。
「ルアン、ごめんね?」
「謝ることないよ、まだみんな騒いでるからゆっくりとしてなよ?」
俺がそう言うとファルはゆっくりと目を閉じ眠りについた。




