表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
176/330

第二日本人発見

俺が日本人だという事を知った市長はロープを穴へ投げ込み俺が出るのを手助けしてくれる。


「まさか君が日本人だとは思わなかったよ」

「その台詞そっくりそのまま返すよ」


市長と共に笑い合っていると市長の後ろにいるシー・プゥがどういう事だ?という視線を送ってくるので少し説明を入れてやることにする。


「俺達は同じ故郷から来たいわば同郷者なんだ、そこからこっちに来るやつはなかなかいないから同郷者を見つけるとみんなテンションが上がるんだよ」


俺の説明にシー・プゥは小首をかしげながらも理解に至ったようだ。


「あぁ、それとルアン君。同郷者だからと言って君が平和の邪魔になる様なら………………その時は容赦しないからね?」

「それはこっちの台詞だ、何か変な事考えてたらその首叩き斬ってやる」


互いにニヒルに笑いながら釘を刺し合うと市長は虚空から何かを取り出した。


「ルアン君、龍を呼び出す七つの玉を集めるアニメは知ってるかい?」

「知ってるどころかほとんど見たくらいさ、それがどうしたんだ?」

「なら話は早い、これなんだがね?これはほぼ完成した段階の試作品なんだが、このスクロールはカプセルハウスとほとんど同じ効果なんだ」


そう言いながら市長が出したのは長さ30センチ程の巻物だった。


「そんな事が出来るのか、それで使い方は?」

「これはだね━━━━━





━━━━━とまぁこんな感じだね」


一通り説明を終えると市長は満足そうなにしてこちらを見て若干ドヤ顔気味で見てくる。


「ありがとう、色々と困ってたからこういうのは嬉しい。かなり面白い発明だね、作り方とか教えて貰いたいほどだよ」

「なぁに、久々の日本人だし試作品なんだ、偶に使ったデータをこちらに教えてくれれば今度他にもいろいろ試してもらうとするよ。あ、でも作り方とかは教えられないかな」


市長と俺は互いに笑い合いまた会うことを約束すると固い握手を交わし、俺はファル達の元へと戻る。



〜〜〜



「行ったか、シー・プゥ他の魔神たちを呼んできてくれ。あぁ、後魔神達には忙しくなるとだけ教えておけよ?」


市長は手に持った十字架を回して遊びながら言う。


ルアン、日本人か……だとしたら強力な能力(チート)を持っててもおかしくないな、どんな能力だ?少なくとも都市内に張り巡らせた魔道線じゃあ攻撃魔法固有の魔力の流れはなかった。


まぁいいそんな小さいことは関係ない、彼がルアンである事に意味があるのだから。


市長のその悪戯な笑みは子供のような無邪気な笑みなのか、それとも悪魔のそれなのか。それを知るものは市長以外はいなかった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ