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空賊団の船長

アウルとの再会を果たした俺達は現状を把握する事にした。



「ルアン、外が騒がしいのだが何が起こってるか分かるのだ?」

「外で空賊らしき者とこの都市の人が戦っていた」

「ふぅむ、空賊か……ルアン、旗にはどんなマークが描かれていたのだ?」


そう言われて思い出そうとしたが旗のマークなんて全く覚えていなかった。

ただいたって普通の海賊などの使う旗だったことは覚えているが。


「…………がい、こつ?」

「何?!骸骨、骸骨と言ったか?!」

「う、うん……確か骸骨があったけど、こういう旗ってどこでも付けてないか?」


俺の一言に周りはえっ?という顔でこちらを見て驚愕している。


「な、なんだ?海賊とか空賊とか船に骸骨マークなんてスタンダードだろ?」

「ルアン、頭は良いのに世間のことは知らないのだ?」


その言葉に苦笑いと乾いた笑いで返すとイガラシが説明をしてくれる。


「いい?ルアン、空賊、海賊の旗っていうのはね?空賊なら空、海賊なら海の生き物をモチーフに作られるものなの。でもそんな中ただ一つの空賊団がその常識から外れた。それが今ここにいる空賊団『黒ひげ』なの」

「……………………?!」

「って名前だけは知ってそうだね」


イガラシは俺の顔を見るとそう言い話を続ける


「まぁ、知ってるか知ってないかは別として今の敵はの船長のエドワード・ティーチと名乗る男なんだ」

「つまりそいつをぶちのめせばこの騒動を抑えることが出来ると」

「その通り」


そうと決まれば頭を潰すしかないだろう!!


「よっしゃ、海ぞ……空賊狩りじゃぁ!!」

「おおー!!」


そう張り切って先程の廊下を邪魔な瓦礫を砕いて戻っていると二つの人影が現れた。


「空賊の襲撃の方を対処しろと言われたが、一石二鳥とはこの事だァな」

「一石二鳥ってなぁにぃ?」

「はぁ、これだから馬鹿は困る。市長様が言ってただろ!一撃で二羽ぶっ殺すことだ!!」

「いや違うわ!!」


俺が声を発した瞬間に殺意のこもった視線が俺に刺さる。


「てめぇ市長様が間違えてるとでも言いたいのか?」

「いや、君の言ったやつだと「ぶっ殺す」


男はそう言うと炎の弾丸を指先から出し俺の足を貫く。


「っがあ?!」


貫かれた足に強烈な痛みと共に肉が焼けるような感覚を覚えた。


足を見てみると一直線に穴が空いており更に傷口はメラメラと燃えている。


んだこれ!?とにかく消火しないと!!


そう思い足の周りの酸素を吸い尽くすが燃える勢いは収まることを知らなかった。


やばい、このままだと燃やし尽くされる!?


出血による死は傷口を焼かれることで防がれているが炎が消えないのなら焼き尽くされるのは時間の問題だ。


「ルアン、一旦避難するのだ!!」


アウルがそう叫ぶと次の瞬間には景色が変わっていた。

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